事業内容
ファーストリテイリングはユニクロ・ジーユー・セオリー等のブランドを擁し、企画・製造・販売を一貫して手掛けるSPA(製造小売)モデルのアパレルグループ。2025年8月期の売上収益は3,400,539百万円と4期連続で過去最高を更新。
国内ユニクロ事業(売上構成比30.2%)、海外ユニクロ事業(同56.2%)、ジーユー事業(同9.7%)、グローバルブランド事業(同3.9%)の4セグメントで構成される。主要顧客は日常的な衣料品を求める幅広い年齢・所得層であり、究極の普段着(LifeWear)というコンセプトのもと、高品質・機能性・手頃な価格を訴求。
北米・欧州・東南アジアを中心にグローバルでの支持が急速に拡大している。
ビジネスモデル
商品企画から素材調達・生産管理・物流・販売まで自社でコントロールするSPAモデルを採用。店舗販売とEコマース(国内152,364百万円・海外306,429百万円)を組み合わせたオムニチャネルで収益を獲得する。
旗艦店・大型店をメディアとして活用しブランド認知を高め、Eコマース需要を喚起する好循環を構築。2025年8月期の連結営業利益率は16.6%、海外ユニクロ事業の営業利益率は16.2%に達する。
企業の強み
2025年8月期の売上収益3,400,539百万円(前期比9.6%増)、営業利益564,265百万円(同12.6%増)、当期利益433,009百万円(同16.4%増)と4期連続で過去最高を更新。営業利益率は16.6%と高水準を維持し、S&PよりA+(安定的)、JCRよりAA+(安定的)の格付けを取得する強固な財務基盤を有する。
2025年8月期の北米売上収益271,100百万円(前期比24.5%増)、欧州売上収益369,500百万円(同33.6%増)と両地域で大幅増収増益を達成。韓国・東南アジア・インド・豪州地区も619,400百万円(同14.6%増)と好調。
グレーターチャイナへの依存度低下が進み、収益の地理的分散が進展している。
国内ユニクロ事業の2025年8月期売上収益は1,026,096百万円(前期比10.1%増)と初めて1兆円を突破し過去最高を達成。既存店売上高(Eコマース含む)は通期で前期比8.1%増。Eコマース売上高は152,364百万円(前期比11.2%増)と拡大し、販管費比率も前期比1.2ポイント改善した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2021期2,132,992百万円から2025期3,400,539百万円へ5期で59.4%拡大。2026年8月期第3四半期累計(9カ月)は3,065,182百万円(前年同期比17.1%増)と加速度的な成長が継続。
事業利益592,714百万円(同33.6%増)、親会社帰属四半期利益426,077百万円(同25.6%増)と利益成長が売上成長を上回る。売上総利益率54.9%(前年同期比1.1ポイント改善)、販管費比率35.6%(同1.3ポイント改善)と収益構造も改善。
外部要因として円安基調が海外事業の円換算売上高・利益を押し上げた一方、当期は金融収益内の為替差益が前年同期の29,731百万円から5,965百万円へ縮小しており、為替環境の変化が利益構造に影響している。営業CFは650,106百万円(前年同期比52.2%増)と資金創出力も大幅に向上した。
成長戦略
海外ユニクロの質の高い出店継続とグループブランド拡大でグローバルNo.1を目指す
北米(シカゴ旗艦店含む計6店舗)・欧州(英国ブリストル・オランダユトレヒト等計4店舗)・韓国(明洞グローバル旗艦店)等への大型出店を第3四半期に実施。ブランドを代表する店舗の出店によりグローバルでのブランド認知・支持を拡大し、既存店売上高の増収にも波及させる戦略。
品番数削減・在庫適正化による店舗オペレーション効率化と原価低減により、当第3四半期累計の事業利益は321億円相当(前年同期比28.0%増)と大幅増益を達成。トレンド商品の情報発信強化による既存店売上高の増収も継続しており、グループ第2ブランドとしての収益基盤強化が進展している。
RE.UNIQLO STUDIOを世界23の国と地域・75店舗に拡大。CDPの気候変動領域で4年連続Aリスト認定、サプライチェーンGHG排出量削減目標を20%から30%に引き上げ。
PEACE FOR ALL累計販売1,000万枚・寄付総額30億円達成。サステナビリティ活動がブランドエンゲージメントと顧客獲得に寄与している。
コントワー・デ・コトニエ事業の不採算店舗集約(144→77店舗)による赤字幅縮小を進める一方、プラステ事業のEコマース拡大・セオリー事業の値引率低下による粗利改善を推進。グループ全体の収益貢献度向上が課題として残存している。
最終更新: 2026年7月17日

