事業内容
株式会社王将フードサービスは、「餃子の王将」ブランドを中心に中華料理を主体とした直営レストランチェーンの運営およびフランチャイズ加盟店への中華食材等の販売を行う中華事業を単一セグメントで展開する。連結子会社として台湾の王將餐飲服務股份有限公司(直営2店舗)と特例子会社の株式会社王将ハートフルを擁する。
2026年3月末時点で直営551店舗・FC177店舗の計728店舗を展開し、自社工場(久御山・九州・札幌・東松山・船橋)で製造した食材を店舗に供給する垂直統合型の事業構造を持つ。主要顧客層はファミリー・単身者・ビジネスパーソンなど幅広い層で、「早く・うまく・安く」の創業精神を継承しつつ、プレミアムメニューの拡充により消費二極化にも対応している。
ビジネスモデル
売上高116,838百万円のうち直営店売上が107,159百万円(91.7%)を占め、FC加盟店向け食材販売が9,679百万円(8.3%)を構成する。自社工場で製造した餃子・麺・食材を直営店に供給するとともに、FC加盟店には食材購入義務を伴うフランチャイズ契約のもとで食材を販売し、ロイヤリティ・加盟料・更新料等も収受する。
自社製造による品質管理と原価コントロールが収益基盤を支える。
企業の強み
2026年2月まで49カ月連続で同月比過去最高売上を更新し、連結売上高は5年連続増収・4年連続過去最高を達成。2022期84,775百万円から2026期116,838百万円へと約38%増加しており、外食業界の厳しい環境下でも顧客吸引力の持続性が数値で裏付けられている。
「ぎょうざ倶楽部」会員数は2025年版で過去最高の132万名を達成。3段階の会員制度導入が奏功し、2026年版でも3月末時点で前年を上回るペースで推移。生ビールキャンペーン・大感謝祭・創業祭等の販促施策と組み合わせることで、ロイヤリティの高いリピーター層を継続的に拡大している。
久御山・九州・札幌・東松山・船橋の5工場を自社運営し、餃子・麺・食材を内製化。2026年1月に久御山工場の麺製造ライン自動化、九州工場の餃子製造ライン最新設備更新、異物検査設備の最新鋭化を実施。自社製造比率の高さが品質均一性と原価管理力を支え、競合が短期間で模倣困難な供給体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期84,775百万円から2026年3月期116,838百万円へ5年間で37.8%増加し、4年連続過去最高を更新。ただし増収率は2025年3月期9.5%から2026年3月期5.2%へ鈍化。
営業利益は2026年3月期に10,410百万円(前期比4.5%減)と初の減益に転じ、営業利益率は9.8%から8.9%へ低下。外部要因として原材料価格の高止まり・人件費上昇・店舗建築費増大が収益を下押し。
当期純利益も7,470百万円(前期比7.5%減)。2027年3月期は売上高121,357百万円(3.9%増)・営業利益10,951百万円(5.2%増)と過去最高更新を計画するが、税制改正による法人税等増加を織り込み純利益は7,096百万円(5.0%減)の見通し。
成長戦略
1,000店舗達成・DX/AI投資・人的資本強化・グローバル展開の4軸で持続成長
約300カ所の出店可能立地を精査済み。東京都中央区に調理道場・研修施設・人事部オフィスを新設(2026年5月稼働)し、採用から教育までの一気通貫体制を構築。2027年3月期は純増16店舗(直営15店・FC3店新規)を計画し、売上規模拡大を図る。
ホストシステム刷新・基幹システム見直し・テイクアウトネット予約システムのFC加盟店展開を推進。IT有識者会議(社外有識者2名)を取締役会諮問機関として新設し、システム投資の最適化体制を整備。今後DX・AI対応投資を加速させ、タイムパフォーマンス改善等の生産性強化を徹底する方針。
2026年度も組合要求に満額回答し一人当たり平均22,594円(5.9%)の賃上げを実施。直近4年間の累積賃上げ率は約37%。2026年4月入社大卒者数は前年比154%を達成。王将アカデミーによる調理研修・技能検定・eラーニング等の人材育成プログラムを全従業員に提供し、現場力の底上げを継続。
2026年4月に海外事業室を新設し、台湾台中市に初出店となる「台中漢神洲際店」をオープン。将来の成長に向けたグローバル展開の第一歩として位置づけており、海外での「餃子の王将」ブランド確立を目指す。
「餃子の王将をもっと美味しくChallenge2025」として麺の全面リニューアル・平打ち麺新開発・「極王シリーズ」7商品追加を実施。店舗リニューアルを積極推進し快適な食空間を整備。消費の二極化に対応したプレミアム商品とランチメニューの両立で幅広い顧客ニーズに対応。
最終更新: 2026年7月19日

