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株式会社DTS

9682東証プライム情報通信業

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株式会社DTS9682

事業内容

株式会社DTSは1972年設立の独立系総合情報サービス企業で、連結子会社14社を含むグループで事業を展開する。事業は「業務&ソリューション」「テクノロジー&ソリューション」「プラットフォーム&サービス」の3セグメントで構成される。

金融(銀行・証券・保険)、公共(自治体・政府機関)、製造、通信など幅広い業種を顧客基盤とし、システム開発・コンサルティングからITインフラ運用・クラウド移行支援、自社ソリューション提供まで一気通貫のITサービスを提供する。東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

受注型のシステム開発・導入(SI)を基盤としつつ、クラウド移行支援・マネージドサービス・サブスクリプション型サービス(ReSM plusなど)によるストック収益を積み上げる多層的な収益モデルを持つ。ServiceNow・mcframe等のパートナーソリューション販売・導入支援や自社開発ソリューション(Walk in homeシリーズ等)の保守・ライセンス収益も加わり、収益の安定性と成長性を両立している。

企業の強み

2026年3月期の営業利益は16,434百万円(前年同期比13.4%増)で、16期連続増益・12期連続過去最高を更新した。売上高も5期連続で増収を達成しており、特定顧客・業種への依存度が低い分散型顧客基盤と、プロジェクト採算管理の徹底が安定的な利益成長を支えている。

中期経営計画(2025-2027)が掲げる2028年3月期目標57%に対し、2026年3月期時点でフォーカスビジネス売上高比率は62.9%を達成。クラウド&モダナイゼーション・セキュリティ・Enterprise Application Services等の集中投資領域への早期シフトが奏功しており、収益構造の高付加価値化が進んでいる。

2026年3月期のROEは19.2%と中期目標18%以上を既に達成。配当性向50.7%・総還元性向72.1%と株主還元も目標水準を満たす。2025年5月〜7月に約2,500百万円の自己株式を取得・全株消却し、資本効率向上と利益還元を同時に実現している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期はデータセンター向け生成AIインフラ構築・運用需要の急拡大を背景に、プラットフォーム&サービスセグメントが売上高36,405百万円(前期比22.1%増)と全セグメント最高成長率を記録した。外部要因として生成AI投資ブームが追い風となっているが、同社はReSM plusへのAI機能統合や量子HPC向けスーパーコンピュータ構築受注など自社固有の案件獲得力も発揮している。

業務&ソリューションが前期の銀行向け案件反動で0.7%減となった中、成長エンジンの多様化が進んでいる点は評価できる。

2027年3月期の連結業績予想は売上高142,000百万円(前期比5.0%増)、営業利益17,000百万円(同3.4%増)と増収増益を見込むが、利益成長率は2026年3月期の13.4%から大幅に鈍化する保守的な設定となっている。一方で受注残高は37,807百万円と前期比3.9%減少しており、業務&ソリューションの受注高が5.3%減と振るわない点は先行き不透明感を示す。

生成AI関連需要の継続性と公共・金融向け大型案件の受注動向が2027年3月期の業績を左右する主要変数となる。

連結貸借対照表の注記において、特定の海外子会社で過年度に公務員とみなされる個人等への不適切な支払いが認識されており、現地汚職防止法等の法令違反となり得ることが開示されている。現時点では当局による調査・起訴の可能性はあるものの不確実な状況であり、罰金・課徴金の合理的な見積もりが困難とされている。

財務的影響の定量化が困難な段階にあるため、投資家はガバナンスリスクとして継続的に監視する必要がある。中期経営計画における「グループ経営基盤の強化」の実効性が問われる局面でもある。

成長戦略

Vision2030の2nd Stageとして3本柱で2028年3月期売上高160,000百万円・ROE18%以上を目指す

5つの集中投資領域(クラウド&モダナイゼーション、データ活用、セキュリティ&マネージドサービス、Enterprise Application Services、IoT&エッジテクノロジー)とAI・生成AI・CXの先行投資領域を設定。2026年3月期のフォーカスビジネス売上高比率は62.9%と2028年3月期目標57%を既に超過達成。

2030年度のAI・生成AI関連売上高100億円を目指す。

2025年9月にOpenAI Japan合同会社との連携を開始し、システムへのビルトインやAIネイティブな自社ソリューション開発、コード生成支援を推進。慶應義塾大学との「アフェクティブAIエージェント」共同研究も開始。

マイクロソフト社のAzure・セキュリティ分野でのソリューションパートナー認定、Atlassian「Service Management Specialization」認定も取得し、パートナーエコシステムを拡充。

人的資本への投資(基本給アップ・特別賞与・譲渡制限付株式交付)、グループガバナンス強化、システム基盤整備を推進。資本効率向上のため2025年5月から7月に約2,500百万円の自己株式を取得・全株消却し、2026年5月には上限5,000百万円の追加取得を決議。

ROEは19.2%と中期目標18%以上を達成。2028年3月期の成長投資(3年間累計)325億円の実行が課題。

最終更新: 2026年7月19日