事業内容
株式会社エフオンは1997年に日本初のESCO事業専業会社として設立された総合エネルギー・サービス企業。現在は省エネルギー支援サービス事業・グリーンエナジー事業・電力小売事業の3セグメントを展開する。
中核は国産木質チップを燃料とする木質バイオマス発電で、エフオン日田・白河・豊後大野・壬生・新宮の5基の発電所を運営。山林事業(全国約4,800ha)で燃料の自給率向上を図りつつ、発電した環境負荷の低い電力を電力小売事業を通じて企業顧客へ直接販売する垂直統合型の事業構造を持つ。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
収益の大宗はグリーンエナジー事業(外部顧客向け売上高13,855百万円)で、FIT/FIP制度に基づく固定・プレミアム価格での売電が安定収益の基盤。山林事業で植林・育林・素材生産サイクルを維持し燃料コストを内製化で低減する。
電力小売事業(外部顧客向け売上高3,539百万円)ではグループ発電所のFIT/FIP電力をトレーサビリティ付非化石証書と組み合わせたグリーン電力として企業顧客へ販売し環境付加価値を収益化する。省エネルギー支援サービス事業(売上高204百万円)はESCOサービスで顧客の省エネ・再エネ導入を一貫支援する。
企業の強み
エフオン日田・白河・豊後大野・壬生・新宮の5基の木質バイオマス発電所を保有・運営し、当連結会計年度の発電実績は560,846MWhに達する。複数発電所の相互協力体制によりメンテナンス情報の共有・蓄積化を推進し、エフオン日田発電所の2年連続稼働によりグループ全体のメンテナンス費用を大幅削減した実績を持つ。
全国約4,800ha(東京ドーム約1,000個分)の施業地を確保し、事業部全体で85名が従事する山林事業を展開。植林・育林・素材生産のサイクルを維持し、素材不適格木材を木質バイオマス発電燃料として内製化することで燃料調達コストの低減と安定供給を実現。
チップ加工設備を有する豊後大野・壬生・新宮発電所での未利用木質チップ内製化を推進している。
電力小売事業の売上高は前年同期比61.9%増の3,604百万円(外部顧客向け3,539百万円)を達成し、セグメント利益は前年同期比1,881.5%増の130百万円と黒字化を実現。グループ発電所のFIT/FIP電力をトレーサビリティ付非化石証書と組み合わせたグリーン電力販売という差別化戦略が奏功し、2025年4月に電力販売契約を大幅に積み上げた。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は14,659百万円(前年同期比13.4%増)と加速。電力小売事業が前年同期比78.0%増の4,296百万円、省エネルギー支援サービス事業が同547.0%増の897百万円と牽引。
一方、グリーンエナジー事業のメンテナンス費用増・灰処理費増・山林事業人件費増により売上原価が13,128百万円(前年同期比15.6%増)と売上高を上回る伸びとなり、営業利益は810百万円(同10.2%減)と減益。経常利益・純利益の大幅増は電力先物デリバティブ評価益2,455百万円(前年同期ゼロ)による一過性要因が主因。
過去5期の営業利益推移(2021期2,584百万円→2024期600百万円→2025期1,320百万円)と比較すると、本業収益力の回復は道半ばの状況。
成長戦略
発電所高稼働維持・山林事業拡大・電力小売拡充による垂直統合型再エネ事業の深化
エフオン新宮発電所の燃料調達改善(前期比18.7%増の販売送電量を達成)を継続し、グループ全体の送電電力量を前期比約2割向上させた。落雷・計画外停止等の個別リスクへの対応力強化が課題として残る。
伐採要員の拡充と施業設備・機器の導入を進め、素材生産量を前期比29.6%増と大幅拡大。ただし人件費・減価償却費・設備保全費の増加により収益は企図する水準に未達。規模拡大に伴うコスト効率化が次の課題。
2025年10月獲得の販売契約に基づき売上高を前年同期比78.0%増の4,296百万円へ大幅拡大し黒字化(セグメント利益171百万円)を達成。固定単価型契約増加に対応した電力先物デリバティブによるリスクヘッジ体制も整備済み。
既存継続プロジェクトの安定収益に加え、顧客設備更新工事やグループ会社新設設備工事の完了により内部売上高を大幅計上。当3Q累計セグメント売上高897百万円(前年同期比547.0%増)・セグメント利益34百万円(同85.1%増)と増収増益を達成。
最終更新: 2026年7月17日

