事業内容
株式会社キャスターは2014年創業、2023年10月に東京証券取引所グロース市場に上場。「CASTER BIZシリーズ」「My Assistant」等を中核とするBPaaS事業を主軸に、全国のリモートワーカーが企業のバックオフィス業務(秘書・経理・労務・採用等)をオンラインで代行するサービスを展開する。
顧客の8割以上が従業員300人以下の中小企業であり、月額2.5万円からのマイクロロット市場を開拓することで、従来のBPOでは対応困難だった中小企業・個人事業主層への浸透を図っている。2025年8月末時点のサービス導入企業数累計は約5,800社(当社単体)。
その他事業ではEC支援・人材派遣・生成AI活用プロダクト開発も手掛ける。
ビジネスモデル
顧客企業は月額契約(月30時間プランで月額約130,000円、マイクロロットは月額25,000円~)でサービスを利用し、当社が雇用・契約するリモートワーカー(フロント+キャスト)が業務を代行する。独自の自動マッチングシステムでキャストを効率的にアサインし、固定オフィス不要のフルリモート体制で低コスト運営を実現。
2025年8月期のLTV/CACは700%、CAC回収期間は3.9ヶ月と良好なユニットエコノミクスを維持している。
企業の強み
2025年8月期の解約率は3.6%(2023年期4.0%から継続改善)、LTV/CACは700%、CAC回収期間は3.9ヶ月。顧客継続率の高さがストック型収益の安定性を裏付けており、広告アロケーション最適化によりCACを前期の710,000円から390,000円へ大幅に圧縮した。
創業2014年以来フルリモートを実践し、2025年8月末時点で従業員の98.5%がフルリモート勤務。地理的制約のない採用力と、独自開発の業務マッチングプラットフォーム・ディレクションシステムにより、大規模組織でのフルリモート運営を実現。ISMS認証・プライバシーマークも取得済み。
月額40,000円以下のマイクロロット市場向け「My Assistant」(月額25,000円~)を展開し、個人事業主を含む小規模顧客層を取り込む。2025年8月期の顧客企業稼働社数は1,316社(前期1,192社)に増加し、累計導入企業数は約5,800社に達している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期4,179百万円→2024期4,440百万円→2025期4,588百万円と増収基調だったが、2026年8月期第3四半期累計は3,359百万円(前年同期比2.6%減)と減収に転じた。採用領域での大型解約案件の影響が主因。
一方、収益性は大幅改善。販管費を前年同期比365百万円削減した結果、営業利益35百万円(前年同期は営業損失362百万円)を計上。
全3セグメントが利益計上。通期予想は売上高4,416百万円(前期比3.7%減)、営業利益10百万円。
外部環境として人件費・物価上昇による企業のコスト負担増が外部委託需要を下支えする一方、先行き不透明感が顧客の意思決定を慎重化させるリスクもある。
成長戦略
BPaaS・HR事業の利益でAI Tech事業へ戦略投資し、収益基盤と成長領域を両立
CAC最適化・原価最適化・販管費圧縮を継続し、BPaaS事業の安定的な利益創出を最優先。2026年8月期第3四半期累計でセグメント利益630百万円(前年同期比38.4%増)を達成し、収益基盤としての役割を果たしている。
My Assistantの収益性重視運営に加え、AIリスキリング研修・AI導入支援等の新規プロダクトを市場投入。2026年8月期第3四半期累計でセグメント利益37百万円と黒字転換を達成。引き合いは着実に増加しているが、収益化は立ち上げフェーズ。
キャスターテックジャパン(旧LUVO、2025年9月商号変更)によるAIリスキリング研修を全従業員対象に実施。支給要件充足等を前提として最大94百万円の助成金受領の可能性があり、現時点では通期業績予想に未反映。
ベトナムにおける開発体制が安定稼働しており、事業横断的にサービス開発のスピードと柔軟性が向上。AI Tech事業の新規プロダクト開発コストの最適化に寄与し、グループ全体の競争力強化につながっている。
2025年10月公表の業績予想を修正するとともに、中期経営計画を取り下げ。BPaaS・HR事業(収益基盤)とAI Tech事業(成長投資領域)の役割を明確化し、セグメント再編を通じた事業ポートフォリオの最適化を進めている。
最終更新: 2026年7月17日

