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トーセイ株式会社

8923東証プライム不動産業

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トーセイ株式会社8923

事業内容

トーセイ株式会社は、東京都区部を主要エリアとする総合不動産会社。劣化不動産のバリューアップ再販を行う「不動産再生事業」を主力に、新築開発・賃貸・アセットマネジメント・プロパティマネジメント・ホテル運営の6事業を有機的に組み合わせたポートフォリオ経営を展開する。

主要顧客は国内外機関投資家・不動産ファンド・エンドユーザーと多岐にわたり、2025年11月期の連結売上高は94,689百万円、営業利益は22,337百万円に達した。東京証券取引所プライム市場およびシンガポール証券取引所メインボードに上場し、名古屋鉄道との資本業務提携(2024年5月)により事業基盤の拡充を図っている。

ビジネスモデル

収益の柱は2層構造。第1層は不動産再生・開発事業による物件売却益(2025年11月期合計売上高62,218百万円)で、仕入→バリューアップ→売却のサイクルで高い利益率を実現する。

第2層は賃貸・ファンドAM・管理・ホテルの「安定事業」(同32,469百万円)で、継続的なフィー・賃料収入を積み上げる。2025年11月期の安定事業比率(営業利益ベース)は54.4%に達し、景気変動に対する耐性を高めている。

企業の強み

売上高は2021年11月期61,726百万円から2025年11月期94,689百万円へ5期連続増収。営業利益も同期間10,966百万円から22,337百万円へ倍増。税引前利益・当期利益は4期連続で過去最高を更新し、中期経営計画最終年度の税引前利益目標を1年前倒しで達成した。

連結子会社トーセイ・アセット・アドバイザーズがJ-REIT(トーセイ・リート投資法人)および私募ファンドのAM業務を受託。2025年11月期末のAUM残高は2,662,737百万円(前期末比218,929百万円増)。

ウォーバーグ・ピンカス社「トーキョーベータ」等の大型グローバル案件を新規受託し、AM報酬収入が安定収益基盤を形成している。

現物売買に加え、不動産M&A・担保付債権取得・代物弁済等の多様な仕入手法で競争力ある物件取得を実現。再生・開発で取得した物件を賃貸・管理・ホテルで運用し、最終的にAM経由でファンドへ売却するグループ内循環モデルにより、各事業が相互に顧客・物件・ノウハウを供給し合う構造を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の通期計画進捗率は売上高69.9%、税引前中間利益91.5%と異例の高水準。不動産再生事業の営業利益進捗率は95.7%に達しており、下期の物件販売計画が想定通りに進捗すれば通期予想(売上高122,986百万円、営業利益24,611百万円)の達成は確実視される。

一方、会社側は通期予想を据え置いており、保守的な姿勢が上振れ期待を高めている。

2026年11月期中間期末の有利子負債合計は流動・非流動合計で176,536百万円(前期末比約104百万円増)と高水準を維持。日銀の政策金利引き上げ局面において金融費用は1,447百万円(前年同期比28.8%増)と増加傾向にある。

ただし、外部要因として首都圏不動産賃料の中長期上昇期待が金利上昇分を上回るとの市場コンセンサスが投資需要を下支えしており、現時点での業績への影響は限定的と判断される。

不動産開発事業の2026年11月期中間期売上高は12,532百万円(前年同期比38.2%減)、セグメント利益は3,284百万円(同44.1%減)と大幅減収減益。外部要因として建築費は鉄筋コンクリート造1,552千円/坪(前年同期比16.0%上昇)と高値圏で推移し、中東情勢の緊迫化によるサプライチェーン混乱が資材・設備の供給遅延リスクを高めている。

会社側は現時点での影響は限定的と説明しているが、開発事業の収益性回復には時間を要する可能性がある。

成長戦略

6事業ポートフォリオの進化・シナジー最大化・サステナビリティ対応で長期ビジョン2032を目指す

多様な仕入手法による競争力ある物件取得を継続しつつ、サステナビリティ対応・環境配慮商品の拡充で差別化を図る。2026年11月期中間期に38棟・中古区分82戸を販売し、通期計画進捗率95.7%と極めて順調に推移している。

新規AM案件の受託拡大と既存ファンドの運用継続により、AUM残高を積み上げる。2026年11月期中間期末のAUMは2,735,523百万円(前期末比727億円増)と拡大が継続。取引付随手数料の獲得も業績に貢献している。

2025年12月開業「トーセイホテル ココネ蒲田」、2026年2月開業「トーセイホテル ココネ千葉中央」を加え全10店舗体制を確立。中国以外(韓国・欧米等)からの訪日需要を取り込み、GOP前年同期比3.9%増を達成。中東情勢悪化によるインバウンド影響には引き続き注視が必要。

売買事業と安定事業を両立させるポートフォリオ経営を軸に、地政学リスクや金融資本市場の変動に柔軟に対応しながら最終年度目標の達成を目指す。2026年11月期中間期の通期計画進捗率は売上高69.9%、税引前利益91.5%と非常に好調な進捗となっている。

最終更新: 2026年7月17日