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株式会社テーオーシー

8841東証スタンダード不動産業

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株式会社テーオーシー8841

事業内容

株式会社テーオーシーは、東京都品川区西五反田のTOCビルや浅草ROXビル群など東京都内12棟の営業用建物を所有・賃貸する不動産事業を中核に、リネンサプライ・ランドリー事業(神奈川県厚木市)、製薬事業(星製薬)、スポーツクラブ・温浴施設事業、ビル管理関連サービス事業等を展開するグループ企業。1970年に延床面積174千㎡超のTOCビルを開業した歴史を持ち、オフィス・商業・展示場・駐車場等の複合機能を活かした多様なテナント誘致を行う。

主要顧客はオフィステナント、商業テナント、ホテル業界(リネンサプライ)等。2022年4月に東証スタンダード市場へ移行。

ビジネスモデル

不動産事業では自社所有ビルの貸室・展示場・駐車場等の賃貸料収入が主収益源であり、2026年3月期の不動産事業売上高は11,308百万円(グループ全体の74.6%)。設備投資は自己資金で賄い、有利子負債残高899百万円・自己資本比率85.2%という極めて健全な財務構造を維持。

リネンサプライ事業はホテル業界向け受注型、その他事業はビル内施設運営型の収益モデルを補完的に組み合わせる。

企業の強み

TOCビル(品川区西五反田)、浅草ROXビル群4棟(TORアセットインベストメント所有)、TOC大崎ビルディング等、東京都内に12棟の営業用建物を自己所有。2026年3月期末の総資産122,226百万円のうちセグメント資産67,882百万円が不動産事業に帰属し、有形固定資産を厚く保有する資産基盤が安定収益の源泉となっている。

2026年3月期末の有利子負債残高は899百万円(短期借入金539百万円・1年内返済予定長期借入金360百万円)にとどまり、D/Eレシオは0.01倍。自己資本比率85.2%、現金及び現金同等物残高31,148百万円を保有。

設備投資2,520百万円を全額自己資金で賄い、インタレスト・カバレッジ・レシオは395.9倍に達する財務健全性を有する。

TOCビルは延床面積174千㎡超の大型複合ビルであり、貸室に加え展示場・会議室・駐車場・物流機能を一体的に提供できる希少な施設特性を持つ。2026年3月期において展示場・会議室賃貸収入1,132百万円(前期比39.5%増)、駐車場賃貸664百万円(同38.6%増)と、営業再開後に複合機能が収益に貢献していることが実績として確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高15,155百万円(前期比15.2%増)、営業利益2,462百万円(同73.6%増)と5期ぶりの増収増益を達成。2027年3月期会社予想は売上高17,400百万円(同14.8%増)、営業利益3,800百万円(同54.3%増)と更なる大幅成長を見込む。

TOCビルの入居率改善余地(現状65.9%)と外部環境として継続するオフィス回帰・インバウンド需要が業績拡大の追い風となっており、業績トレンドは明確な回復局面に入ったと判断される。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは5,731百万円(前期442百万円から大幅改善)と収益力の実質的な回復を確認。一方、年間配当は1株10円(配当性向38.0%)と据え置かれており、EPS26.32円に対して配当性向は低水準にとどまる。

2027年3月期予想EPS35.14円に対しても配当予想は10円(配当性向28.5%)であり、内部留保の蓄積が続く。今後の自己株式取得・増配等の株主還元強化の余地は大きく、資本効率向上への取り組みが投資家の注目点となる。

2025年12月4日にサイバー攻撃を受けており、情報セキュリティリスクへの対策強化が喫緊の課題として明記されている。また、新TOCビル建替えの着工時期は2036年以降と長期にわたり、建築費高騰等のコストアップリスクも抱える。

TOCビルの現状入居率65.9%は依然として低水準であり、稼働率の本格回復ペースが業績予想の達成可否を左右する。外部環境として米国通商政策の動向・円安・物価高騰等の先行き不透明感も業績変動要因として残存する。

成長戦略

TOCビル稼働率回復・既存ビル高付加価値化・長期的新TOCビル建替えによる収益基盤再構築

2024年9月より順次営業を再開したTOCビルの期末入居率は65.9%(臨時使用含む)。耐震補強工事・チラー冷凍機設備更新等のリニューアルを継続しつつ、催事機能・物流機能を活かした顧客誘致を優先課題として取り組む。

稼働率の更なる改善が2027年3月期業績予想(営業利益3,800百万円)達成の主要ドライバー。

所有する個々のビルについて、安全対策・環境対策に注力しつつ差別化されたサービスと低コストの両立を推進。きめ細かなリニューアルの実施によりビル個々の付加価値を高める。2026年3月期の有形固定資産取得支出は2,381百万円と前期(1,456百万円)から増加し、投資を継続。

現金及び現金同等物31,148百万円・投資有価証券27,361百万円の豊富な資産を活用し、収益物件の取得・不動産投資ファンド等への出資・成長性・収益性の高い分野への積極投資を検討。2026年3月期には匿名組合投資利益135百万円を計上しており、投資活動が収益に貢献し始めている。

長期的な視点に立ち、建築費等のコストアップにも対応できる新TOCビル計画を策定中。新たな着工時期は2036年以降を想定しており、現時点では計画策定段階。建築費高騰等の外部環境変化への対応が課題。

最終更新: 2026年7月19日