経済悪化・市場混乱リスク
主要国の金融・財政政策変更、地政学リスク、世界的インフレ・スタグフレーション等により、保有有価証券の評価損、不良債権・与信関係費用の増加、外貨流動性悪化が生じる可能性がある。金融市場の混乱・低迷が生じた場合、保有金融商品の価値下落や適切な価格参照が困難となる状況も想定される。当社グループは市場リスク管理を実施しているが、計算されたリスク量が実際のリスクを常に正確に反映できるわけではない。
自己資本比率・TLAC規制リスク
バーゼルⅢ最終化(2024年3月末適用)やG-SIBs向け追加資本要件、TLAC規制(2024年4月より外部TLAC比率の要求水準引き上げ)等の規制強化により、自己資本比率・レバレッジ比率が要求水準を下回った場合、金融庁から社外流出額の制限や業務停止等の命令を受ける可能性がある。格下げ時の追加担保試算として、1段階格下げで約238億円、2段階格下げで約1,494億円の追加担保提供が必要と推定されている。有価証券ポートフォリオの価値低下、為替変動、繰延税金資産の減額等が自己資本比率に悪影響を与える要因として挙げられている。
与信費用増加・貸倒リスク
国内外の景気悪化、資源価格変動、不動産価格下落、金利上昇等により与信関係費用・不良債権が増加する可能性がある。2026年3月末時点の連結貸借対照表上の貸倒引当金額は12,299億円であり、不動産業・金融業向け与信の割合が相対的に高く、これらの業種の業績悪化の影響を受けやすい状況にある。担保・保証・クレジットデリバティブ等による信用リスク削減に取り組んでいるが、実際の貸倒れが貸倒引当金を上回る可能性も排除できない。
サイバー攻撃・システム障害リスク
高度化するサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染、AI・量子技術を悪用した新たな脅威等により、情報流出、業務停止、損害賠償負担が発生する可能性がある。デジタル戦略推進やリモートワーク拡大に伴いシステムの重要性が高まる中、ソフトウェア供給網の脆弱性や第三者システムの変更に伴うリスクも増大している。規制当局によるサイバーセキュリティリスク管理フレームワークへの要求水準も高まっており、対応が不十分と見做された場合には行政処分の対象となる可能性もある。
コンプライアンス・行政処分リスク
マネー・ローンダリング、経済制裁、贈収賄・汚職防止等の法令遵守が不十分な場合、罰金・業務停止命令・許認可取消等の処分を受ける可能性がある。2024年6月には銀証連携ビジネスにおける不適切な顧客情報共有等を理由に三菱UFJ銀行・三菱UFJモルガン・スタンレー証券等に対して業務改善命令が発せられ、対応継続中である。また、元行員による貸金庫からの顧客資産窃取事案に関し2024年12月に報告徴求を受けており、再発防止策の徹底を継続している。
気候変動・サステナビリティリスク
脱炭素社会への移行に伴う政策変更・技術革新・市場嗜好変化等の移行リスクと、気候変動による資産への直接損傷・サプライチェーン寸断等の物理的リスクが存在する。取組みや情報開示が不十分・不適切と見做された場合、企業価値の毀損につながるおそれがあり、取引先への影響を通じた与信ポートフォリオ管理・運営への悪影響も想定される。MUFG環境方針・人権方針の策定やMUFG環境・社会ポリシーフレームワークの適用等の対応を進めているが、規制変化のタイミングと影響の予測は困難である。
モルガン・スタンレー提携リスク
当社はモルガン・スタンレーの議決権の23.9%(2026年3月末時点)を保有し持分法適用関連会社としているため、同社の業績動向や持分比率変動が当社グループの業績に直接影響する。当社は同社の支配株主ではなく、同社が当社グループの利益に合致しない決定を独自に行う可能性があり、期待したシナジーが得られない場合や戦略的提携が解消された場合には事業戦略・財政状態に悪影響が生じる。大規模な投資を行っているため、同社の財政状態悪化時には多額の投資損失を被る可能性もある。
海外事業・M&Aリスク
米国・欧州・アジア環太平洋地域での買収・出資・資本提携等を積極的に実施しているが、政治・社会情勢の不安定化、監督当局の不承認、相手先の戦略・財務状況の変化等により想定どおりのシナジーが得られない可能性がある。買収・出資により生じたのれん等の無形固定資産の価値が毀損するリスクも存在し、財政状態・経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。既存の重要な海外子会社としてBank of Ayudhya Public Company LimitedおよびPT Bank Danamon Indonesia Tbkを保有しており、各地域特有のリスクにさらされている。
サードパーティリスク
急速なデジタル化の進展を背景にサードパーティへの依存度が高まる中、委託先へのサイバー攻撃、情報漏洩、法令抵触、システム障害等により当社グループの業務に支障が生じる可能性がある。サードパーティのシステム障害や自然災害等に起因するサービス停止・遅延が当社グループの業務継続に影響を与えるリスクも存在する。MUFGサードパーティリスク管理規程等に基づきリスク評価・モニタリングを実施しているが、全ての事態を防止できるとは限らない。
AIリスク
業務効率化・サービス向上・リスク管理高度化を目的にAIの開発・提供・利用を推進しているが、不正確・不適切な出力、意図しない判断・処理、学習データや入力情報に起因する情報漏洩・権利侵害等が生じる可能性がある。特定の外部事業者・クラウド基盤・モデルへの依存集中により、外部事案発生時に業務・システム運営が困難になるリスクも存在する。国・地域によって異なるAI関連法規制の整備・変更への対応が不十分な場合、既存のオペレーショナルリスクが増幅され事業・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

