株式会社丸井グループ logo

株式会社丸井グループ

8252東証プライム小売業

株式会社丸井グループ logo
株式会社丸井グループ8252

事業内容

株式会社丸井グループは、マルイ・モディ店舗を核とした商業施設運営(小売セグメント)と、エポスカードを中心としたクレジットカード・金融サービス(フィンテックセグメント)を一体運営する持株会社です。連結子会社23社・関連会社5社で構成され、クレジットカード業務・カードキャッシング・家賃保証・投資信託販売・少額短期保険など多様な金融サービスを展開。

主要顧客は若年層を中心とした個人消費者であり、「好き」を応援するカードによるコミュニティ型の会員獲得が特徴です。2025年3月期の売上収益は254,392百万円、グループ総取扱高は過去最高を更新しました。

ビジネスモデル

小売セグメントでは物販から体験型・飲食・サービス系テナントへの転換を進め、定期借家収入(44,546百万円)を安定的に積み上げます。フィンテックセグメントでは、エポスカード会員(期末790万人)の取扱高拡大を通じた加盟店手数料・分割リボ手数料が主収益源です。

両セグメントが相互送客・連携することで会員LTVを最大化する構造であり、2025年3月期のリカーリングレベニュー(売上総利益ベース)は151,500百万円、成約済み繰延収益は398,400百万円に達しています。

企業の強み

2022年3月期から2025年3月期まで4期連続の増収増益を達成。2025年3月期の売上収益は254,392百万円(前年比+8%)、営業利益は44,515百万円(前年比+9%)、EPSは143.2円(前年比+10%)で過去最高を更新。

ROEは34年ぶりに10%を超え10.6%となり、株主資本コスト6.7%を上回った。

不動産賃貸収入・分割リボ手数料・加盟店手数料等の契約ベースの継続収入(リカーリングレベニュー)が売上総利益の66.8%を占める。期末の成約済み繰延収益は398,400百万円(前年比+5%)に達し、当期売上総利益の約1.8倍の将来収益が契約ベースで確保されている。

エポスカードの期末会員数は790万人(前年差+31万人)と過去最高を更新。カードクレジット取扱高は4,530,500百万円(前年比+10%)で過去最高。

「好き」を応援するカード(アニメ・ゲーム等コラボ)の期末会員数は111万人(前年差+21万人)に拡大し、一般カード比LTVが2〜7倍高い高収益会員層を獲得している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の割賦売掛金は635,676百万円(前年比+18.4%)と急拡大し、有利子負債(リース除く)は716,300百万円(前年差+79,800百万円)に増加。自己資本比率は21.4%(前年差△2.0%)に低下した。

外部要因として市場金利の上昇局面が続く中、支払利息は5,873百万円(前年比+70.3%)と急増しており、調達コスト上昇が経常利益の伸びを営業利益対比で抑制している(経常利益の前年比+6.8%は営業利益の+12.8%を大幅に下回る)。貸倒引当金繰入額も24,136百万円(前年比+19.7%)と増加しており、景気悪化局面での信用コスト急増リスクに注意が必要。

「好き」を応援するカードは期末138万人と拡大しているが、全会員830万人の約17%にとどまる。LTVが一般カード比2〜7倍と幅があり、実際の収益貢献の定量的な開示は限定的である。

一方、2025年10月の分割・リボ手数料率変更は収益増加に寄与しており、フィンテックセグメント利益は47,039百万円(前年比+6.8%)と増益を維持した。「好き」カードの会員数拡大ペース(年+26万人)が2031年3月期目標300万人に向けて加速できるかが、中長期の収益成長の鍵となる。

小売セグメントの営業利益は11,196百万円(前年比+30.2%)と高成長を示したが、連結営業利益50,211百万円に占める割合は約22%にとどまり、フィンテック(47,039百万円)への依存構造は変わらない。非物販テナント面積構成は70%(前年差+5%)に達し、定借月坪単価も5.2万円に上昇するなど体験型転換は着実に進展している。

ただし、小売セグメント資産は203,998百万円とフィンテック(870,023百万円)の約4分の1であり、資本効率(ROIC 4.2%)の観点からは改善余地が残る。次期予想の小売営業利益115億円(前年比+3%)は成長鈍化を示唆しており、フィンテックの510億円(同+8%)との格差は拡大する見通し。

成長戦略

「好き」を応援するビジネスへ転換し2031年EPS年率9%以上・TSR年率12%以上を目指す

アニメ・ゲーム等コラボカードを軸に、LTVが一般カード比2〜7倍の高収益会員層を拡大。2026年3月期末に138万人(前年差+26万人)を達成。全国主要都市への「好き」を応援するユニット展開で大都市圏外の会員募集も加速する。

非物販テナント面積構成を70%(前年差+5%)に拡大し、定借月坪単価5.2万円(前年差+0.1万円)を実現。OMEMIEによるオンライン出店サービスで新規テナント導入を加速し、未稼働区画の減少と施設収益力の向上を図る。

2025年10月より分割・リボ手数料率を変更し、収益増加を実現。分割・リボ取扱高は4,732億円(前年比+10%)に拡大し、流動化債権含む残高は過去最高の4,994億円(前年比+6%)に達した。

2024年9月設立のマルイユナイト(100%子会社テックカンパニー)とMuture(グッドパッチ社合弁)を通じてデジタル専門人材を採用。2026年4月にCTOを新設し、AIディープラーニング知見を持つ人材が就任。アジャイルなプロダクト開発体制を強化する。

2026年3月期の年間配当金は131円(前年差+25円)と14期連続増配・10期連続過去最高を更新。DOEは10.1%を達成。2031年3月期に向けて6年間の基礎営業CF3,500億円を成長投資1,500億円・自己株式取得300億円・株主還元1,700億円に配分する計画。

最終更新: 2026年7月17日