事業内容
東邦ホールディングスは1948年創業の医薬品卸売を起源とする持株会社で、子会社43社・関連会社17社から構成される。主力の医薬品卸売事業(東邦薬品等)が売上高の約93%を占め、病院・診療所・調剤薬局等に医薬品・医療関連商品を供給する。
これに加え、保険調剤薬局を運営する調剤薬局事業(売上高100,538百万円)、ジェネリック医薬品製造・注射用医薬品受託製造を担う医薬品製造販売事業(共創未来ファーマ)、および医療ICT・健康関連周辺事業を展開する。グループスローガン「全ては健康を願う人々のために」のもと、ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダーへの転換を目指している。
ビジネスモデル
収益の大部分は医薬品卸売事業における売買差益(仕入原価1,400,976百万円に対し売上高1,494,868百万円)から生じる。薬価基準に基づく価格交渉と流通コストの可視化・適正化により利益率を管理する。
調剤薬局事業では保険調剤報酬を収益源とし、製造販売事業ではジェネリック医薬品販売・受託製造フィーを得る。顧客支援ビジネス(診療予約システム「LXMATE HeLios cloud」、ピッキング監査システム「EveryPick」等)の拡充により付加価値収益の多様化を図っている。
企業の強み
東邦薬品・九州東邦・セイエル・幸燿等の連結子会社を通じ全国をカバーする卸売網を保有。抗がん剤・スペシャリティ医薬品・糖尿病治療薬・帯状疱疹ワクチン等の取扱卸限定製品が売上を牽引し、2026年3月期の医薬品卸売事業売上高は1,494,868百万円(前期比2.1%増)を達成した。
2024年3月末時点で24社あったファーマクラスター傘下の調剤薬局事業会社を2026年4月1日時点で4社に集約する再編を完了。再編費用が先行する中でも2026年3月期のセグメント利益は1,397百万円(前期比64.0%増)と大幅改善し、処方箋入力センター設置による省人化効果も顕現し始めている。
複合型物流センター「TBC東海」(2027年度稼働予定)の建設着手、医薬品二次包装施設「羽田パッケージングセンター」(2026年度内受託開始予定)の整備、患者宅配送サービス「L1MON」の開始、イシンファーマ・サーブ・バイオファーマへの出資等により、高額・厳密管理が必要なスペシャリティ製品のフルラインサービス体制を構築中。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期1,266,171百万円から2026年3月期1,553,364百万円へ5期連続増収。一方、営業利益は2024年3月期の19,331百万円をピークに2025年3月期18,936百万円、2026年3月期16,601百万円と2期連続で減少。
外部要因として2025年4月の薬価中間年改定(全品目の53%対象)と製薬企業からの仕入原価上昇が利益を圧迫。営業利益率は1.2%(2025年3月期)から1.1%(2026年3月期)へ低下。
当期純利益も17,327百万円(前期比12.7%減)と減少したが、投資有価証券売却益9,492百万円(特別利益)が下支えした。2027年3月期は営業利益14,800百万円(前期比10.9%減)をさらに見込む。
成長戦略
スペシャリティ強化・物流改革・新規事業創出の3軸でヘルスケア総合プロバイダーへ転換
メーカー物流倉庫と卸物流倉庫を併設した複合型物流センター「TBC東海」の建設に着手。2027年度稼働予定。流通コストの可視化・適正化と配送効率向上により、医薬品卸売事業の収益力強化を図る。
TBCダイナベースと同一施設内に開設した医療用医薬品二次包装施設「羽田パッケージングセンター」にて2026年度内の受託開始に向けて準備中。スペシャリティ製品フルラインサービスの構築を加速する。
2024年3月末時点で24社あったファーマクラスター傘下の調剤薬局事業会社を2026年4月1日時点で4社に集約完了。処方箋入力センター設置による省人化も実施し、2026年3月期のセグメント利益は1,397百万円(前期比64.0%増)と大幅改善。
創薬・バイオテクノロジー領域および医療DXを中心に海外先進スタートアップへの投資を推進。2026年4月にはMetaphore Biotechnologies Inc.への出資を実施。中期経営計画2026-2028の成長投資加速フェーズの中核施策。
2029年3月期を最終年度とする新中計を策定。医薬品卸売事業の収益力強化と新規事業の早期拡大を両輪に、ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダーへの転換を目指す。2027年3月期は売上高1,601,000百万円、営業利益14,800百万円を計画。
最終更新: 2026年7月19日

