事業内容
株式会社ウッドワンは、広島県廿日市市を本拠とする総合木質建材・住宅設備機器メーカーです。ニュージーランドの自社林で育てたラジアータパインを原材料に、床材・造作材・収納システム・住宅設備機器(キッチン・洗面等)を製造・販売する住宅建材設備事業を中核とし、本社敷地内の木質バイオマス発電設備による売電事業も展開します。
国内では住宅メーカー・工務店向けに新築・リフォーム・非住宅市場へ提案営業を行い、海外ではニュージーランド・インドネシア・フィリピン・香港の子会社を通じて欧米・アジア・オセアニア市場にも販路を持ちます。主要顧客は住友林業(売上高比12.1%)、SMB建材(同11.0%)等の建材流通・住宅メーカーです。
ビジネスモデル
NZの自社林(法正林施業)で原材料を安定調達し、NZ・インドネシア・フィリピン・国内工場で加工・製造した木質建材・住宅設備機器を、国内流通・住宅メーカー経由でエンドユーザーに届けます。売上高の約98%を住宅建材設備事業が占め、残余をFIT固定価格売電の発電事業が補完します。
価格転嫁と高付加価値商品(無垢材・収納・省施工)の拡販により粗利率の維持・改善を図る構造です。
企業の強み
1990年設立のJuken New Zealand Ltd.を通じ、植林・育林・伐採から製材・加工まで自社で完結する一貫生産体制を構築。NZ・インドネシア・フィリピン・国内の全森林・全工場で森林認証を取得しており、安定した品質・量の原材料確保と認証材ニーズへの対応力を持ちます。
PT.Woodone Integra Indonesiaは2026年3月期において欧米市場への輸出およびインドネシア国内向け販売が大きく増加し、前年同期比で売上高・利益ともに好調に推移しました。増強したドア生産体制のフル活用により、特定市場依存を低減する収益源として機能しています。
造作材売上高は2026年3月期に35,076百万円(前年比4.9%増)と伸長。「コンビットソリッドJ」「コンビットグラードJ」がウッドデザイン賞2025を受賞。「ランドリーノ」「仕上げてる棚板」「デザイン階段」等の省施工・収納商品が販売好調であり、高付加価値商品への移行が進んでいます。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は66,000百万円(前期比1.3%増)と5期ぶりに66,000百万円台を回復したが、営業利益は1,230百万円(同6.1%減)と小幅減益。経常利益は為替差益439百万円・NZ子会社排出権収入689百万円等の営業外収益が膨らみ1,792百万円(同233.7%増)となった。
しかし特別損失にNZ子会社の固定資産減損等を含む事業再編損2,956百万円を計上したことで税金等調整前純損失341百万円となり、親会社株主帰属当期純損失は1,456百万円に転落した。外部要因として国内持家・分譲戸建着工戸数が前年を大きく下回る水準で推移し、円安・インフレによるコスト高も継続した。
過去5期の営業利益は2024年3月期の赤字(△939百万円)を底に回復基調にあるが、2026年3月期は再び純損失となり、収益の質・安定性に課題が残る。
成長戦略
新築戸建依存からの脱却:リフォーム・非住宅・海外市場への多角展開と高付加価値化
「リフォーム産業フェア2025」「HCJ 2026」への出展、木造4階建て宿泊施設向けLVL材・JWOOD工法の提案、不燃突板クロス「Kiori」等の新商品開発を通じ、リフォーム・商業施設・宿泊施設向けの新規顧客開拓を推進。省エネ基準適合義務化を背景とした断熱改修需要も中長期的追い風。
インドネシア子会社による欧米・豪州・インドネシア国内市場への輸出拡大を継続。2026年3月期も売上高・利益ともに好調に推移しており、国内市場低迷を補う収益柱として機能している。2027年3月期も同子会社を核としたグローバル販路拡大を継続する方針。
ノースランド工場・トライボード工場の再編に着手し、事業譲渡・操業停止を含む抜本的見直しと労使協議を進める。2026年3月期に事業再編損2,956百万円を計上済み。具体的内容は未確定だが、早期確定・実施により資本収益性の向上を目指す。
無垢商品・収納商品・省施工商品を核とした提案営業を強化し、床材・造作材等の販売価格改定を継続的に実施。「コンビットⓇソリッドJ」がウッドデザイン賞2025を受賞するなどブランド価値向上にも注力。コスト上昇分の価格転嫁と付加価値向上による収益性改善を図る。
31フィート鉄道輸送専用コンテナ導入(広島・埼玉間)によるモーダルシフトでCO₂削減とドライバー労働環境改善を実現。DXを活用した在庫管理最適化・業務プロセス効率化により経営基盤を強化し、労働生産性向上によるコストダウンを推進する。
最終更新: 2026年7月19日

