事業内容
萩原工業は1962年創業、岡山県倉敷市に本社を置くフラットヤーン技術を中核とした総合メーカーである。合成樹脂加工製品事業では原糸・クロス・ラミクロス・シート・コンクリート補強繊維「バルチップ」・農業資材・包装資材「メルタック」等を国内外で製造販売する。
機械製品事業ではスリッター・ワインダー・押出関連機器等の産業機械を手掛ける。国内工場に加え、インドネシア・米国・パラグアイ・中国・タイに子会社を展開し、グループ16社体制でグローバルに事業を運営。
東証プライム市場上場。
ビジネスモデル
合成樹脂加工製品事業(売上高の約82%)では、独自のフラットヤーン技術を活かした多品種製品を見込み生産・受注生産の両形態で展開し、農業・建設・インフラ・包装等の多様な需要に対応する。機械製品事業(約18%)はスリッター等の産業機械を受注生産で販売し、受注残高4,985百万円を積み上げる。
両事業でブルーシート水平リサイクル技術を共有するなど、技術シナジーを収益化する構造を持つ。
企業の強み
1969年にフラットヤーン製造工場を増設して以来、50年超にわたり技術を蓄積。2025年10月期末時点で産業財産権総数184件を保有し、研究開発費587百万円・研究開発スタッフ71名を投入。特許出願中の「コアレスラミ原反」など継続的な製品革新を実現している。
2025年10月期の営業活動によるキャッシュ・フローは4,486百万円と高水準を維持。純資産残高30,965百万円、D/Eレシオ0.4と財務健全性が高く、長期借入金の返済を進めながら設備投資2,308百万円を実施。現金及び現金同等物4,861百万円を確保している。
インドネシア・米国・パラグアイ・中国・タイに子会社を展開するグループ16社体制を構築。農業資材・建設資材・包装資材・コンクリート補強繊維・産業機械と幅広い製品群を持ち、特定市場への依存を分散。遮熱シートや人工芝用原糸など高機能製品への需要シフトを取り込んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024期33,118百万円をピークに2025期31,936百万円へ反落し、2026年10月期中間期も15,721百万円(前年同期比4.1%減)と減収基調が続く。物価上昇・人手不足に伴う需要減少、建築・土木関連の低迷、機械製品事業の大幅減収が主因。
一方、営業利益は914百万円(前年同期比1.7%増)、経常利益は1,143百万円(同17.5%増)と改善。経常利益の改善は為替差益186百万円(前中間期3百万円)という外部要因の寄与が大きい。
親会社株主帰属中間純利益は776百万円(同35.9%減)だが、前中間期の補助金800百万円計上の剥落による一過性要因。通期予想は売上高35,000百万円・営業利益2,100百万円・経常利益2,200百万円で変更なし。
成長戦略
高機能製品・環境事業・北米市場の3軸で2028年10月期売上高40,000百万円を目指す
遮熱需要を取り込んだ農業資材向け原糸が好調で増収を実現。高付加価値製品の開発と販売強化を継続し、汎用品からの製品ミックス改善を図る。2026年10月期中間期において農業資材向け原糸は増収を達成。
米国子会社での包装資材用メルタック生産が軌道に乗りつつあり、引き続き収益改善に努めている。外部要因として米国関税問題によるラミクロスの買い控えが一部逆風となっているが、メルタックは北米市場開拓の主力製品として位置づけられる。
ブルーシート水平リサイクル技術を応用した洗浄装置の市場開拓を推進。リサイクル関連では多くの試験運転ニーズが寄せられており、受注につなげるべく営業活動を継続中。機械製品事業の新たな成長ドライバーとして期待される。
コンクリート補強繊維バルチップは海外鉱山向け販売の復活等により増収。インドネシア子会社でも主要製品であるバルチップの販売増により増収を達成。グローバルな鉱山インフラ需要を取り込む戦略を継続する。
最終更新: 2026年7月17日

