事業内容
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、「ビッグコンビニエンス&ディスカウントストア」を事業コンセプトとする純粋持株会社。中核子会社の株式会社ドン・キホーテを筆頭に、ユニー(総合スーパー)、カネ美食品(惣菜・弁当製造)、北米のGelson's・QSI・MARUKAI、アジアのDON DON DONKIなど連結子会社73社を擁する。
2025年6月末時点で国内655店舗・海外124店舗の計779店舗を展開し、国内ディスカウントストア・総合スーパー・海外小売の3セグメントで構成。主要顧客は国内一般消費者に加え、インバウンド訪日観光客(200超の国・地域から来訪)も重要な顧客層となっている。
連結売上高は2,246,758百万円(2025年6月期)に達し、2024年6月期に初めて2兆円を突破した。
ビジネスモデル
顧客の購買動機を「便利さ(CV)」「安さ(D)」「楽しさ(A)」の3軸で捉え、アミューズメント性の高い売場演出と圧縮陳列による独自の購買体験を提供する。収益の柱は商品販売差益であり、PB/OEM商品の拡充(定番商品のOEM転換戦略)により売上総利益率を向上させる構造を持つ。
個店主義・現場主義に基づく権限委譲で地域ニーズに即した品揃えを実現し、majicaアプリ(会員1,500万人)を活用したリピーター獲得と客単価向上も収益に貢献する。
企業の強み
売上高は2021年6月期1,708,635百万円から2025年6月期2,246,758百万円へ5期連続増収。営業利益も同期間81,306百万円から162,296百万円へ約2倍に拡大。2025年6月期は売上高前年比7.2%増、営業利益前年比15.8%増と増収増益を継続達成している。
200を超える国と地域からの訪日観光客を集客し、免税売上高が大きく伸長。東京都のディスカウントストア売上高は前年比122.1%増、大阪府は116.2%増、沖縄県は119.6%増と観光地・都市部での高成長が顕著。旅マエプロモーション等の施策が奏功し、訪日観光客の売上シェア率が上昇している。
2014年3月に自社発行型電子マネー「majica」を開始し、2022年8月に1,000万人、2024年7月に1,500万人を達成。「マジ価格」「マジ還元祭」等の会員限定施策によりリピーター獲得と客単価向上に貢献。
国内既存店売上高成長率は当連結会計年度5.9%増、中間期4.4%増と安定した成長を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期から2025期まで5期連続増収増益を達成し、2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)も売上高1,826,534百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益137,521百万円(同6.9%増)、親会社株主帰属純利益93,966百万円(同23.8%増)と増収増益基調が継続。純利益の伸びが売上・営業利益を大幅に上回るのは、前年同期に計上した為替差損3,529百万円が当期は為替差益3,445百万円に転換したことや特別損失の大幅減少(6,064百万円→3,728百万円)が寄与したため。
外部要因として継続的な物価上昇が食品・日用品の売上単価を押し上げる一方、最低賃金引上げによる人件費増加が販管費を押し上げており、営業利益率の改善余地は限定的。自己資本比率は40.1%から43.9%に改善し、財務健全性も向上している。
成長戦略
「Double Impact 2035」達成に向け新業態・M&A・海外展開を三位一体で推進
ユニーの生鮮調達力とドンキの非食品力・驚安DNAを融合した「食品強化型ドンキ」新業態。2026年3月に戦略発表を行い、「安・得・速・楽」をコンセプトとした新PB商品開発も推進。Olympicグループ統合により関東圏での面的展開が加速する見込み。
2026年4月6日に株式交換契約を締結し、2026年7月1日を効力発生日として株式会社Olympicグループを完全子会社化予定。Olympicグループ普通株式1株に対し当社普通株式1.18株を交付(自己株式27,105,250株を活用)。
首都圏における「ドン・キホーテ」等への業態転換と「ロビン・フッド」展開の加速が主な目的。
北米事業は人財再配置・労働時間管理による人件費削減で営業利益が前年同期比6.2%増。アジア事業は不採算店舗閉店・セルフレジ稼働・業務マルチタスク化により営業利益が同222.3%増と急回復。
当第3四半期累計で海外新規出店4店舗(米国3店舗、タイ1店舗)を実施し、2026年3月末時点で海外123店舗に拡大。
第1四半期に持分法適用関連会社であったカネ美食品株式会社が自己株式取得により当社議決権比率が40.3%となり、実質支配力基準で連結子会社化。国内事業セグメントにのれん1,699百万円が発生。食品製造・販売機能の内製化により商品競争力の強化と原価管理の改善が期待される。
majicaアプリを通じた会員向け限定施策の継続強化により、リピーター獲得と客単価向上を図る。既存店売上高前年同期比4.7%増の達成に貢献しており、デジタルマーケティングと連動した販促施策の精度向上を継続推進。
最終更新: 2026年7月17日

