事業内容
いすゞ自動車は1937年創業の商用車専業メーカーで、大型・中型・小型トラック、バス(CV)、ピックアップトラック(LCV)、産業用エンジン(パワートレイン)を主力製品とする。連結子会社120社・持分法適用会社35社を擁し、自動車事業と金融事業を展開。
国内では普通トラックシェア42.2%・小型トラックシェア52.2%(過去最高更新)を誇り、海外では35カ国以上でシェア首位を獲得。2026年3月期の総販売台数は565,858台、売上収益は3,479,074百万円に達する。
主要顧客は物流・運輸事業者、建設・農業分野の法人顧客であり、アフターセールス・金融サービスも収益基盤を支える。
ビジネスモデル
車両(CV・LCV)の製造・販売が売上収益の約72%を占める中核事業に加え、産業用エンジン(127,954百万円)、部品・サービス等その他(640,960百万円)、金融・リース事業(201,798百万円)が収益を補完する。国内は直販と販売会社網、海外はグループ企業・商社・GMグループ等の販売網を活用。
車両稼働を支えるコネクテッドサービス「MIMAMORI」や高度整備サービス「PREISM」等のアフターセールス強化により、ライフサイクル全体での収益獲得を目指す。
企業の強み
2026年3月期の国内普通トラックシェアは42.2%(前期比+1.2%)、小型トラックシェアは52.2%(前期比+1.1%、過去最高更新)。UDトラックスを含むグループシェアは58.1%に達する。
国内販売台数は81,741台と堅調に推移し、首都圏・東海・近畿を中心にアフターセールス拠点の新設・更新投資も継続している。
海外販売台数は484,117台(CV229,898台・LCV254,219台)と売上収益の約60%を海外が占める。中近東・アフリカ・中南米でのCV拡大、アフリカ・オセアニアでのLCV伸長など地域分散が効いており、特定市場への依存度を低減。
タイ・南アフリカ・オーストラリア等に現地生産・販売拠点を持ち、模倣困難なグローバルサプライチェーンを構築している。
産業用エンジンの2026年3月期売上収益は127,954百万円(前期比+21.4%)、出荷基数は129,955台(前期比+14.5%)と新興国需要を背景に大幅増収。部品・サービス等その他売上収益は842,759百万円(前期比+7.4%)と安定成長。
コネクテッドサービス「MIMAMORI」や整備サービス「PREISM」等の先行展開により、車両販売後の継続収益基盤を業界先行で構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2022年3月期2,514,291百万円→2024年3月期3,386,676百万円と急拡大後、2025年3月期に3,235,648百万円へ反落。2026年3月期は3,479,074百万円と過去最高水準を更新したが、営業利益は2024年3月期293,085百万円をピークに2025年3月期229,461百万円→2026年3月期203,703百万円と2期連続減益。
外部要因として米国関税影響・資材費高騰・中東情勢による出荷停止が重なり、販売台数増加と価格対応のプラス効果を相殺した。親会社帰属当期利益も134,876百万円(前期比▲3.7%)と低下が続いている。
成長戦略
「商用モビリティソリューションカンパニー」へ変革し2030年度売上高6兆円・営業利益率10%以上を目指す
2027年3月期に国内CV販売台数10万台を目標に掲げ、商品力強化と生産から納車までのキャパシティー最大化に取り組む。海外は中東情勢影響を見込みつつ北米を中心に台数増を計画。2026年3月期の国内CV販売は81,741台と前期比増加しており、目標達成に向けた進捗は継続中。
いすゞフィナンシャルサービスオーストラリアリミテッドを2026年3月期に新規連結し、金融事業の地理的カバレッジを拡大。リース債権及び賃貸用車両残高は409,818百万円(前期比+39,827百万円)に拡大し、部品・サービス等のその他売上収益も842,759百万円と順調に伸長している。
中国市場における電動化等の構造転換に対応するため、いすゞ(中国)発動機有限公司を連結子会社から持分法適用会社へ移行。2026年4月30日付で現地手続きが完了し、2027年3月期第1四半期より持分法適用会社として処理予定。柔軟かつ効率的な事業運営体制への転換を図る。
資材費等の高騰によるコスト増に対し、販売価格の適正化(価格対応)を継続的に推進。2026年3月期は価格対応がプラス要因として機能したものの、米国関税・資材費上昇・成長関連費用増加のマイナス影響を相殺するには至らず。
2027年3月期は価格対応と台数増・為替プラスの複合効果で営業利益260,000百万円を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

