国際事業・地政学リスク
米国・欧州・アジア等グローバルに事業展開する中、経済安全保障政策・投資規制・輸出入規制・関税引き上げ等の予期できない法律・規制変更に直面するリスクがある。カントリーリスクのモニタリング強化や重要技術情報の流出防止、グローバル生産体制の分散(日本・米国・欧州・ベトナム・中国等)により対応しているが、地政学情勢の急変が事業継続や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
情報セキュリティ・AIリスク
マルウェア侵入や高度なサイバー攻撃による情報漏洩・システム停止リスクに加え、生成AIをはじめとするAI技術の積極導入に伴う秘密情報漏洩・誤情報生成・知的財産権侵害等のリスクが存在する。インシデント発生時には多額のセキュリティ対策費用・損害賠償が発生し、社会的信用や事業競争力の低下につながる可能性がある。情報セキュリティ基本方針の制定・AI倫理委員会の設置・社内クラウドでのAI利用推進等により対応している。
日本・世界経済変動リスク
原材料価格高騰・中東情勢等の地政学リスクを主因に景気減速や為替急変が継続しており、半導体・情報通信関連市場ではAI関連投資が堅調な一方、自動車関連市場は減速が見込まれる。需要見通しの不確実性が高まる中、想定以上の悪影響が顕在化した場合、財政状態・経営成績が期待を下回る可能性がある。「選択と集中」による事業ポートフォリオ改革・不採算事業の改善または撤退・成長領域への重点投資強化により対応している。
為替レート変動リスク
国内外で事業を展開するため為替レート変動の影響を常に受けており、中東情勢等を背景とした金融市場の不確実性から急激な変動が予想される。為替変動は事業成果・海外資産価値・生産コスト・競合他社との価格競争力に影響を及ぼし、財政状態・経営成績・キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性がある。外国為替リスク管理方針に基づく短期為替予約の活用と海外生産拠点での現地部材調達促進により影響軽減を図っている。
競合環境・製品価格下落リスク
国際的大企業から新興国企業まで広範な競合が存在し、コスト構造で優位性を持つ新興国企業の台頭により競合環境が常に変化するリスクがある。多角的事業展開のため個々の事業分野への集中投資が競合他社に劣る可能性があり、製品価格の値下げ要求が恒常化していることから今後も価格下落が予想され、財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。グループ内連携強化による高付加価値製品の提供とアメーバ経営による原価低減で競争優位性の確保に努めている。
原材料価格変動・調達リスク
原材料価格の上昇や原油高による輸送コスト上昇が製造原価を押し上げ、販売価格への転嫁が困難な場合に収益性を押し下げるリスクがある。また特定サプライヤーへの依存や地政学リスクによる供給不足が生産遅延・混乱を引き起こし、代替調達先の確保が困難となる可能性がある。複数社購買を基本方針とし、スケールメリットを活かした価格交渉力向上とグループ内調達への切り替え対応により安定調達に努めている。
KDDI株式等投資有価証券リスク
KDDI株式(2026年3月31日現在の保有比率13.42%)への投資が当社総資産の約33%を占めており、同社株式の市場価格変動が財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。政策保有株式全般についても株価変動リスクを内包しており、経済環境の悪化時には評価損が発生しうる。定期的な株価モニタリングと縮減計画(2031年3月期を目途に政策保有株式の純資産比率20%未満)に基づき保有意義のない株式の適宜縮減を進めている。
有形固定資産・のれん減損リスク
多くの有形固定資産・のれん・無形資産を保有しており、市場環境の悪化や買収後の事業計画未達等により減損判定が行われた場合、帳簿価額と回収可能価額の差額に基づく減損損失が財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。特にのれん・耐用年数不確定の無形資産は年1回の減損判定が必要であり、事業環境変化の影響を受けやすい。投資意思決定時の社外専門家レビューとPMIによる実績モニタリングにより損失リスクの回避に努めている。
コンプライアンス違反リスク
法令違反や社会規範に反した行動が発生した場合、顧客からの取引停止・罰則金の支払い・損害賠償請求等により財政状態・経営成績・キャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。グローバルに事業展開する中で各国の法規制への対応が求められており、移転価格税制・タックスヘイブン対策税制等の予期できない法律・規制変更リスクも存在する。グローバルコンプライアンス推進部の設置・内部通報制度の導入・グローバル法務・コンプライアンス・知的財産会議の定期開催等により対応している。
気候変動・環境規制リスク
気候変動対応の強化により環境関連法令が一層厳格化・適用範囲が拡大する可能性があり、炭素税導入や顧客からのカーボンフリー化要求拡大により製造コストが増加するリスクがある。また異常気象の激甚化による操業停止・設備復旧コスト増加・水不足による生産減少等の物理リスクも存在し、財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会での長期環境目標審議・省エネルギー化・再生可能エネルギー導入推進により対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

