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スタンレー電気株式会社

6923東証プライム電気機器

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スタンレー電気株式会社6923

事業内容

スタンレー電気は1920年創業の自動車用照明専業メーカーで、連結子会社44社・持分法適用関連会社2社を擁するグローバルグループ。主力の自動車機器事業(自動車用・二輪車用ランプ)が売上高の約86%を占め、コンポーネンツ事業(LED・液晶等電子デバイス)と電子応用製品事業(液晶バックライト・操作パネル等)が補完する3事業体制を採る。

日本・米州・欧州・中国・アジア大洋州の5極グローバル生産体制を構築し、自動車・二輪車・電機メーカーを主要顧客とする。2026年3月期の連結売上高は518,456百万円。

ビジネスモデル

顧客の海外進出に追随する形で現地生産拠点を整備し、自動車用ランプ・電子デバイス・バックライトユニットを継続的に供給するBtoB型モデル。生産革新活動による合理化でコスト競争力を維持しつつ、研究開発費26,224百万円を投じて光技術の差別化を図る。

営業活動キャッシュフロー78,344百万円を設備投資(52,225百万円)と株主還元(配当性向40%基準)に充当する構造。

企業の強み

1920年創業以来、自動車用電球から高出力LED・深紫外LED・MEMSスキャナまで光技術を継続進化させてきた。研究開発部と技術本部の二本立て体制のもと、2026年3月期の研究開発費は26,224百万円を投じており、高出力白色LED・赤外LED・面発光レーザーダイオード等の先端デバイス開発を継続している。

米州・欧州・中国・アジア大洋州に製造・販売子会社を展開し、顧客の海外進出に対応できるグローバル5極体制を構築。2024年にThai Stanley Electric Public Co., Ltd.を連結子会社化、2024年11月にStanley-Angstrom Electric da Amazonia Ltda.を取得するなど、拠点網を継続的に拡充している。

2026年3月期の営業活動キャッシュフローは78,344百万円で前期比11,767百万円増加。フリーキャッシュフローはプラスを維持し、自己資本比率56.1%と財務健全性が高い。

コミットメントライン300億円を確保しており、積極的な設備投資(52,225百万円)と株主還元を両立できる資金基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高518,456百万円(前期比+1.7%)と増収を確保したものの、営業利益は42,674百万円(同△12.9%)と大幅減益。中国・アジアの厳しい事業環境、米国関税・半導体不足、品質問題費用が自動車機器事業の営業利益を前期比△4.3%押し下げた。

第Ⅷ期中計最終年度の目標(売上高5,900億円・営業利益率10.5%・ROE8%)に対し、実績は売上高5,184億円・営業利益率8.2%・ROE7.0%と全項目未達。外部環境の悪化が計画未達の主因とはいえ、収益性改善の遅れは引き続き注視が必要。

2027年3月期連結業績予想は売上高622,000百万円(前期比+20.0%)・営業利益55,000百万円(同+28.9%)と大幅成長を見込む。この予想には岩崎電気の連結子会社化(取得原価76,696百万円)とスタンレーモビリティエレクトリックの事業開始が織り込まれており、M&A効果の実現可否が予想達成の鍵。

一方、岩崎電気取得のため70,000百万円の銀行借入を実行(返済期限2027年4月)し、自己資本比率は64.8%から56.1%へ低下。財務レバレッジの上昇とキャッシュ・フロー対有利子負債比率の悪化(0.7→1.5)は財務規律の観点から監視が必要。

当期に79,999百万円の自己株式取得・78,132百万円の消却を実施し、発行済株式数は152,000千株から126,000千株へ大幅圧縮。1株当たり純資産は3,255.93円から3,695.49円へ上昇し、EPS(240.51円)も改善した。

しかし純資産の減少(598,906百万円→571,938百万円)と借入増加により自己資本比率は低下。第Ⅸ期中計でROE10%達成・2030年「競争力のある企業」を目指すが、外部環境として中国市場の減速・米国通商政策の不確実性が継続するなか、自社固有の収益性改善(コスト構造改革・新事業収益化)の進捗が評価の焦点となる。

成長戦略

第Ⅸ期中計でROE10%・2030年「競争力のある企業」を目指す光技術の多角展開

全機能を無駄なく使い切るTADAS思想のもと生産革新による合理化を継続実施。2026年3月期も自動車機器事業で合理化効果がプラス寄与。中国・アジアの価格競争激化に対応するコスト構造改革として継続推進中。

三菱電機モビリティとの合弁会社(スタンレーモビリティエレクトリック㈱)を設立しモビリティインフラシステム領域へ参入。岩崎電気の完全子会社化(2026年4月、取得原価76,696百万円)により公共照明・産業用光源領域を取込み、スマート道路灯等の次世代公共照明開発を加速。

Thai Stanley Electric Public Co., Ltd.のアジア大洋州ハブ化、Stanley-Angstrom Electric da Amazonia Ltda.の南米一貫生産体制確立など、グローバルで同時に価値提供できる基盤を構築。2027年3月期はASEAN・インド市場での道路灯事業拡大も推進予定。

2026年3月期実績は売上高518,456百万円・営業利益率8.2%・ROE7.0%と全項目未達。中国市場低迷・米国通商政策等の外部環境悪化が主因。第Ⅸ期中計ではROE10%達成・2030年「競争力のある企業」を新目標として設定(詳細後日開示予定)。

最終更新: 2026年7月19日