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株式会社デンソー

6902東証プライム輸送用機器

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株式会社デンソー6902

事業内容

株式会社デンソーは1949年にトヨタ自動車工業から分離独立した自動車部品の総合メーカーで、連結子会社190社・関連会社62社を擁するグローバルグループを形成している。サーマルシステム、パワトレインシステム、モビリティエレクトロニクス、システムコンポ、セミコンダクタの5製品区分を軸に、日本・北米・欧州・アジア・その他の5極体制で製造・販売・研究開発を行う。

主要顧客はトヨタ自動車をはじめとするトヨタグループで、2026年3月期の売上収益7,539,975百万円のうちトヨタ自動車向けだけで1,991,604百万円(26.4%)を占める。電動化・ADAS・自動運転等の次世代モビリティ領域にも積極的に製品展開しており、FA・農業・半導体等の非車載事業も育成中である。

ビジネスモデル

各納入先から四半期ごとに生産計画の提示を受け、連結会社の生産能力を勘案した見込生産方式を採用する。売上収益の大部分はトヨタグループ向けの安定的な長期取引から生まれ、電動コンプレッサ・インバータ・PCU・AD/ADAS ECU等の高付加価値製品の拡販により製品構成の良化を図る。

研究開発費は690,073百万円(2026年3月期)を投じ、SiCパワー半導体の内製化等の基盤技術深化で競争優位を維持する。設備投資は369,267百万円を実施し、生産拡大・新製品切替に対応する。

企業の強み

日本・北米・欧州・アジア・その他の5極で製造・販売を展開し、2026年3月期の合計生産実績は7,622,181百万円に達する。サーマル・パワトレイン・エレクトロニクス・セーフティ等の幅広い製品群を一社で供給できる総合力は、OEMにとって調達先集約のメリットをもたらし、競合他社が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。

2026年3月期の研究開発費は690,073百万円(資産計上分含む)で、うち日本セグメントが608,205百万円(約88%)を占める。独自のガス法によるSiCウエハ製造技術(従来比生産性約15倍、CO2排出量約90%削減目標)や世界初の3次元構造SiCデバイスを開発し、ウエハからインバータまでの垂直統合型開発体制を構築している。

トヨタ自動車向け売上収益は1,991,604百万円(2026年3月期)で総売上収益の26.4%を占め、トヨタグループ全体向けでは4,134,582百万円に達する。1949年の分離独立以来70年超にわたる取引関係と、トヨタグループ5社共同の「トヨタソフトウェアアカデミー」設立等の深い協業体制は、他社が短期間で代替困難な顧客基盤を形成している。

エンヴァリスの着眼点

会社予想では2027年3月期の営業利益を500,000百万円(前期比9.5%減)、親会社帰属当期利益を382,000百万円(同13.9%減)と見込む。将来成長に向けた投資強化に加え、米国関税政策の影響や中東情勢に起因する不確実性を織り込んだ保守的な見通しであり、外部環境として関税リスクが業績の下押し要因として顕在化している点に留意が必要。

為替前提はUSD153円・EUR180円。

2026年3月期において北米(+34.9%)・欧州(+221.3%)・アジア(+5.5%)が増益を達成した一方、日本セグメントの営業利益は185,913百万円と前期比15.7%減少した。部材費高騰や人への投資増加が主因とされるが、最大セグメントである日本の収益性低下は連結利益の構造的な下押し要因であり、合理化努力の効果が顕現化するかが今後の注目点となる。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは511,025百万円と前期758,743百万円から大幅に縮小した。仕入債務の増減額が96,288百万円減少し、法人所得税支払額が273,759百万円(前期181,507百万円)に増加したことが主因。

一方で自己株式取得253,363百万円を実施し、後発事象として公開買付けも決議。キャッシュ創出力の回復と株主還元・成長投資の両立が財務上の重要課題となっている。

成長戦略

「CORE2030」のもと電動化・知能化・人づくりを柱に付加価値向上と持続成長を追求

「モビリティから広がる未来社会を、人の可能性で実現する企業」を目指す姿として掲げ、商品づくりの強化・モノづくりの革新・人づくり・パートナー共創を成長の柱に据える。付加価値向上による収益性改善と社会課題解決の両立を目指す長期経営方針。

電動コンプレッサ・インバータ・PCU・画像センサ・ミリ波レーダ・自動運転ECU等の高付加価値製品の拡販を推進。北米・欧州・アジア各セグメントで電動化製品の需要拡大を取り込み、製品ミックス改善による収益性向上を図る。2026年3月期は北米・欧州で大幅増益を達成。

2026年3月期の有形固定資産取得額は370,170百万円(前期380,071百万円から2.6%減)と規律ある投資を維持。欧州セグメントの非流動資産増加額は89,145百万円と前期比約3.3倍に拡大し、注力地域への重点投資を実施。注力分野への投入強化と規律ある事業運営を両立。

2026年3月期の年間配当は67円(前期64円から増配)、配当性向41.1%。2027年3月期予想配当は74円(配当性向50.4%)とさらなる増配を計画。後発事象として2026年4月28日に自己株式の公開買付けを決議し、株主還元を積極化している。

最終更新: 2026年7月19日