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スミダコーポレーション株式会社

6817東証プライム電気機器

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スミダコーポレーション株式会社6817

事業内容

スミダコーポレーションは1956年創業のコイル専業メーカーで、純粋持株会社として国内外の連結子会社を統括する。パワーインダクタ・トランスフォーマー・EMCフィルター・センサ等の多様なコイル関連部品・モジュールを、車載関連(売上構成比約6割)・インダストリー関連・家電関連の3市場向けに供給する。

アジア・パシフィック事業(売上比率約67%)とEU事業(同約39%)の2セグメントで構成され、アジア・欧州・北米の各域内で設計・製造・販売を完結する地産地消体制を整備。2025年10月にはドイツのSchmidbauer社(大型コイル専業)を子会社化し、風力・鉄道・防衛等の高出力用途市場へ事業領域を拡張した。

東証プライム上場。

ビジネスモデル

コイルは電子回路設計の最終段階で仕様が確定するカスタム品であり、毎回異なる要求仕様に対応する技術力が参入障壁となる。巻線・表面処理・成型・精密加工・素材・設計・評価・生産の「8つの集合技術」をワンストップで提供し、顧客の要求品質・納期・コストを実現することで継続受注を獲得する。

生産は中国・ベトナム等のアジア拠点を主軸とし、欧州(ルーマニア・スロベニア)・北米でも域内生産を行うことでコスト競争力と地政学リスク分散を両立する。設備投資は受注済み案件に基づき実行するため、資本効率の管理を重視している。

企業の強み

巻線・表面処理・成型・精密加工・素材・設計・評価・生産の8要素技術を社内に保有し、顧客ごとに異なる仕様のコイルをワンストップで開発・量産する体制を構築。研究開発費は2025年12月期に5,632百万円(アジア・パシフィック4,168百万円、EU1,463百万円)を投じており、技術基盤の継続的強化を図っている。

1970年代の台湾・香港進出を皮切りに、中国・ベトナム・欧州・北米へ生産拠点を拡大。現在はアジア・欧州・北米の各域内で設計・製造・販売を完結できる体制を整備し、対米関税の直接影響を軽微に抑えつつ顧客の地産地消ニーズに対応。

2025年12月期の生産地域別売上は中国77,516百万円、欧州44,646百万円、北米12,779百万円、アジア(中国除く)12,251百万円と分散している。

2025年10月、風力発電・鉄道・防衛・船舶等の高出力用途向け大型コイル専業メーカーであるSchmidbauer(ドイツ)の発行済株式80%を取得し子会社化。従来の小型コイル事業と顧客基盤がほぼ重複しない新市場へのアクセスを獲得し、スミダのグローバル製造拠点を活用したSchmidbauer製品の生産・販売地域拡大を計画している。

エンヴァリスの着眼点

2026年第1四半期は売上収益38,428百万円(前年比+8.6%)、営業利益1,511百万円(同+22.2%)と順調な滑り出し。ただし通期予想(売上収益156,000百万円、営業利益7,500百万円)は据え置きであり、1Q進捗率は売上24.6%、営業利益20.1%にとどまる。

米国関税リスクによる前倒し需要の反動減が北米車載で既に顕在化しており、下半期の需要動向に注視が必要。

2026年第1四半期末のネット有利子負債残高は52,929百万円、ネットD/Eレシオは0.84倍(前期末比+0.03ポイント)。借入金の約80%が変動金利であり、平均借入金利2.9%の下で金融費用は613百万円(前年比+50百万円)と増加傾向。

外部要因として金利環境の高止まりが続く中、支払金利等の影響で金融収益/金融費用が610百万円のマイナスとなり、営業利益から税引前利益への転換率を大きく低下させている点は引き続き課題。

EU事業のセグメント利益は838百万円(前年比+89.5%増)と前連結会計年度に完了した事業構造改革の効果が明確に顕在化。一方、アジア・パシフィック事業のセグメント利益は645百万円(同△21.4%)と中国製造間接費適正化の最終年度にもかかわらず減益。

中期経営計画2026-2028で掲げるROE8.4%以上(2028年度)の達成には、両セグメントの同時改善と3年間累計フリー・キャッシュ・フロー230億円以上の創出が求められ、実現可能性の検証が投資判断の焦点となる。

成長戦略

2028年ROE8.4%・FCF230億円を目標に、xEV・AIデータセンター・Schmidbauerの3ドライバーで成長

HV・PHEV含むxEV全体の中長期成長トレンドを捉え、高電圧化・高効率化対応コイルの供給拡大を推進。2026年第1四半期の車載関連売上は22,677百万円(前年比+2.9%)と堅調。vogtronics持分完全取得によりスロベニア・メキシコ拠点でのxEV事業拡大基盤を整備。

生成AI普及を背景とした高負荷サーバー向け電源・冷却関連需要および発電・送電網インフラ強化ニーズを取り込む。2026年第1四半期のインダストリー関連売上は10,887百万円(前年比+19.2%増)と高成長。データセンター関連需要が好調に推移していることが確認された。

風力発電・鉄道・防衛・船舶等の大型コイル領域でSchmidbauer関連の売上純増効果を継続的に取り込む。2026年第1四半期においてEU事業売上の純増要因として機能し、EU事業セグメント利益は前年比+89.5%増の838百万円を達成。PMI推進と新領域案件獲得を継続。

中国における製造間接費適正化(3か年計画最終年度)を含む生産効率改善と間接領域のコスト削減を推進。2026年第1四半期において稼働率上昇による固定費負担減少が449百万円の増益要因として寄与。高付加価値領域への注力と合わせて収益体質を強化。

最終更新: 2026年7月17日