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大豊工業株式会社

6470東証スタンダード機械

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大豊工業株式会社6470

事業内容

大豊工業は1939年創業、愛知県豊田市を本拠とする自動車部品・製造設備の総合メーカーである。主力の自動車部品関連事業では、すべり軸受(メタル・ブシュ)、バキュームポンプ等のシステム製品、アルミダイカスト製品、メタルヘッドガスケットを製造し、トヨタ自動車を筆頭とする国内外の自動車メーカーに供給する。

米国・ハンガリー・韓国・中国・インドネシア・タイに製造拠点を持ち、グローバルに生産・販売体制を構築している。自動車製造用設備関連事業では搬送装置・精密金型・溶接機等を手掛ける。

連結売上高119,378百万円のうち自動車部品関連事業が約89%を占める。

ビジネスモデル

自動車部品関連事業は見込生産方式を採用し、軸受・ダイカスト・ガスケット等を量産してOEM供給する。トヨタ自動車向け売上高は32,531百万円(全体の27.2%)と特定顧客への継続供給が収益基盤を形成する。

自動車製造用設備関連事業は受注生産方式で、精密金型・搬送装置等を自動車メーカーに納入する。研究開発費3,472百万円を投じてトライボロジー技術を深化させ、高付加価値製品への移行で収益性向上を図る構造である。

企業の強み

すべり軸受・システム製品・ダイカスト・ガスケットの4製品群を米国・ハンガリー・中国・韓国・インドネシア・タイの海外拠点で生産する体制を構築。軸受製品47,405百万円、システム製品22,261百万円、ダイカスト製品13,620百万円、ガスケット製品18,042百万円と製品分散が図られており、特定製品への過度な依存を回避している。

2020年からPCUインバーターケース・コンバーターケースの量産を開始し、電動化対応ダイカスト製品の売上高は前年度比12.6%増の13,620百万円に拡大。クラッド生産技術を活用した電池用端子の開発も進行中であり、HEV・BEV向け製品ラインアップの実績が積み上がっている。

2012年に完全子会社化した常州恒業軸瓦材料有限公司にアルミ鋳造ラインを導入し、素材から加工までの完全一貫生産体制を確立。中国市場向けに新軸受(厚膜樹脂コーティング・新ソリッドブッシュ等)を現地生産することで競争力を強化しており、国内外自動車メーカーへの納入拡大につながっている。

エンヴァリスの着眼点

2026期の営業利益は2,589百万円と前年度比323.8%増に回復したが、特別損失として減損損失9,168百万円を計上し、親会社株主帰属の当期純損失は5,967百万円と2期連続の大幅赤字となった。固定資産の収益性低下が継続しており、減損リスクの残存が投資家にとって重要な注視点である。

当期の設備投資額は5,079百万円と前期比で大幅に抑制され、営業活動によるキャッシュ・フローは8,467百万円(前年度比35.6%増)を確保した。一方、1年内返済予定の長期借入金が14,111百万円増加しており、短期的な返済資金の確保が財務上の課題として浮上している。

ダイカスト電動化製品やバキュームポンプ等の成長製品が売上を牽引する一方、主力の軸受製品(47,405百万円)はエンジン向けが中心であり、自動車電動化の進展に伴う需要構造の変化が中長期的な収益に影響を与える可能性がある。電動化対応製品への移行速度が業績の持続性を左右する重要な観察点である。

成長戦略

既存事業の収益性強化と電動化・新領域への技術転用による企業価値最大化

開発プロセス改革およびDX推進による生産性向上を図り、合理化努力の進展・投資抑制による減価償却費低減を通じて既存事業の収益基盤を強化する。2026期は営業利益目標2,300百万円に対し2,589百万円を達成し目標を上回った。

PCUインバーターケース・コンバーターケースの量産を継続拡大するとともに、クラッド生産技術を活用した電池用端子の開発を推進。パワーモジュール用精密フィンヒートシンクの開発にも着手している。

電力変換部品としてパワーモジュール用ヒートシンクの開発に着手。FCEV向けには発電評価装置を導入し設計提案・受託評価体制を整備、既に引き合いを受領している。

生産技術・設備設計の知見を活かし、めっき・表面処理排水向け小型高性能処理システム「アクアブレイナ」を開発中。実証実験・市場検証を実施しており、自動車以外の新規事業領域への展開を目指す。

篠原BASEにオープン・フラットな組織体制を構築し、若手主体のプロジェクト推進と新たな価値創造を推進。積極的な人への投資とエンゲージメント向上を通じて事業戦略の実行基盤を整備する。

最終更新: 2026年7月19日