株式会社イード logo

株式会社イード

6038東証グロースサービス業

株式会社イード logo
株式会社イード6038

事業内容

株式会社イードは、「iid-CMP(イード・コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム)」を基盤に21ジャンル81個のWebメディア・コンテンツを運営するコンテンツマーケティング企業。主力のクリエイタープラットフォーム事業(CP事業)では自動車・アニメ・ゲーム・教育・金融など多様なジャンルのメディアを通じて企業向けにマーケティングサービスとデータ・コンテンツを提供する。

第2セグメントのクリエイターソリューション事業(CS事業)ではリサーチソリューションとECソリューション(marbleASP)を展開。2000年設立以来、M&Aを積極活用してメディア・コンテンツ資産を積み上げ、2015年に東証マザーズ(現グロース市場)に上場している。

主要顧客は広告主企業・EC事業者・リサーチ発注企業など幅広い法人層。

ビジネスモデル

CP事業ではWebメディアへの集客を起点に、ネット広告売上(運用型・アフィリエイト・提案型・純広告)とデータ・コンテンツ提供売上(EC物販・データ課金・サブスクリプション等)の2軸で収益を得る。2025年6月期のCP事業売上高5,569百万円のうち、データ・コンテンツ提供売上が2,502百万円、ネット広告売上が1,518百万円を占める。

CS事業ではリサーチ受託とECシステム「marbleASP」のASP提供により収益を補完する。

企業の強み

2025年6月末時点で21ジャンル81個のWebメディア・コンテンツを運営。自動車(レスポンス・e燃費)、アニメ(アニメ!アニメ!)、ゲーム(インサイド・Game*SPARK)、教育(リセマム)、金融(マネーの達人)など多ジャンルに分散しており、特定ジャンルへの依存を抑制しながら多様な広告主・顧客企業へのリーチを実現している。

2000年の設立以来、営業権取得・株式取得・合併を繰り返し事業を拡大。直近では2025年7月にロボット情報メディア「ロボスタ」の営業権取得、金融機関向け専門出版社・株式会社エディトの子会社化を実施。

M&A検討体制の強化とシナジー発揮体制の整備を経営方針として明示しており、継続的な事業資産積み上げの仕組みが構築されている。

2025年6月期末の現金及び現金同等物は3,596百万円、純資産合計は4,638百万円(総資産6,252百万円)。長期借入金の返済が進み負債合計は前期比389百万円減少。営業CFは491百万円のプラスを確保しており、M&A・投資の原資となる財務的余力を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は4,547百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益は324百万円(同39.7%減)。通期予想は売上高5,800百万円(前期比4.7%減)、営業利益230百万円(同50.0%減)と大幅な利益減少を見込む。

2021期以降5期連続で営業利益が低下しており、収益構造の抜本的な改善が急務。販管費は前年同期比で微増(1,659百万円→1,680百万円)しており、売上減少に対してコスト削減が追いついていない。

CS事業は第3四半期累計でセグメント損失7百万円(前年同期は利益31百万円)に転落。主要顧客である自動車業界の市況悪化(外部要因)が受注に直撃した形。

ただし受注環境には「改善の兆し」が確認されており、第4四半期以降の回復が通期業績の鍵を握る。CS事業の規模(売上381百万円)はグループ全体の約8%に過ぎず、単独での業績インパクトは限定的だが、損失計上は事業の持続性に対する懸念材料。

第3四半期累計の親会社株主帰属純利益は389百万円(前年同期比5.3%増)と増益だが、これは法人税等調整額が△114百万円(戻り益)となったことが主因。営業利益・経常利益はそれぞれ39.7%減・33.8%減と大幅減益であり、本業の収益力は明確に低下している。

通期純利益予想340百万円(前期比10.4%増)の達成には第4四半期単独で約△49百万円の損失計上が必要な計算となり、下振れリスクに留意が必要。

成長戦略

M&A・AI活用・収益多様化の3軸でCP事業を中心に持続成長を目指す

厳しい事業環境が続くネット広告領域において、収益改善に向けた取り組みを推進。第3四半期累計でネット広告売上が前年同期比2.8%増と回復基調に転じており、CP事業の収益構造改善の起点として注目される。

ECサイト経由の商品販売やデータ・コンテンツ課金を拡大し、広告収益への依存度を低減する戦略。第3四半期累計のデータ・コンテンツ提供売上は1,948百万円と売上構成の最大区分を維持しているが、前年同期比2.2%減と成長は緩やか。

2025年7月に株式会社エディトを新規連結子会社化し、マイケル株式会社を吸収合併。のれん残高は459百万円(前期末比39%増)に拡大。強固な財務基盤(現金3,101百万円、自己資本比率78.8%)を活用した追加M&Aの機動的実行が可能な状態を維持。

前連結会計年度末に出版事業の一部を終了し、収益性の低い事業からの撤退を実施。出版ビジネス売上は第3四半期累計で173百万円(前年同期比48.4%減)と大幅縮小。リソースをデジタル・データ領域に集中させる方針。

自動車業界の市況悪化で打撃を受けたリサーチソリューションについて、顧客ニーズを捉えた営業活動を継続。第3四半期累計で受注環境に「改善の兆し」が確認されており、第4四半期以降の損失解消が課題。marbleASPのBtoB・教育機関等への適用拡大も推進。

最終更新: 2026年7月17日