事業内容
株式会社エイジスは1978年創業の流通小売業向けサービス企業。主力のリテイルサポート事業では棚卸(店舗・資産)、集中補充、マーチャンダイジングを提供し、コンビニエンスストア・スーパーマーケット・ホームセンター・ドラッグストア等の幅広い業態を顧客に持つ。
マーケティング事業ではラウンダー・覆面調査・人材派遣等のリアルマーケティングソリューションを展開。国際事業ではタイ・ベトナム・マレーシア・シンガポール等アジアを中心に海外展開を進める。
子会社17社・関連会社2社で構成され、国内ではフランチャイズ方式(九州・北海道・四国)も活用。2025年3月期連結売上高は33,960百万円。
ビジネスモデル
主収益源は流通小売業者からの棚卸・補充・陳列作業の受託収入であり、受注店舗数と1店舗あたり売上単価の掛け算で売上が決まる労働集約型構造。加えてフランチャイズ加盟会社(九州・北海道・四国)からロイヤリティ収入(売上高の一定率)を得る。
マーケティング事業では株式会社mitorizを連結子会社化しメーカー・小売業向けソリューション収益を積み上げる。運転資金は自己資金を基本とし、無借金に近い財務構造を維持している。
企業の強み
1978年創業以来、棚卸サービスのプロフェッショナルとして流通小売業界に特化。コンビニエンスストア・スーパーマーケット・ホームセンター・ドラッグストア・GMS・専門店等の多業態に顧客基盤を持ち、2025年3月期の国内棚卸受託収入は15,826百万円。
フランチャイズ網(九州・北海道・四国)を通じた全国カバレッジも競合優位の源泉となっている。
2025年3月期末の現金及び現金同等物残高は15,721百万円、純資産合計は25,083百万円。負債合計は5,648百万円にとどまり、自己資本比率は高水準を維持。営業キャッシュフローは3,126百万円(前期比58.0%増)と大幅改善し、無借金に近い財務構造のもとで投資余力を確保している。
2025年3月31日に取締役会決議し、2025年9月1日付でパーソルマーケティング株式会社の棚卸事業・リテール事業・軽作業事業およびそれらに付随する事業を譲受する契約を締結。顧客基盤・人員・固定資産を一括承継し、リテイルサポート事業およびマーケティング事業の規模拡大が見込まれる。
2026年3月期通期売上高見通しは37,000百万円(前期比8.9%増)に反映されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期26,063百万円を底に3期連続で増収が続き、2026年3月期は37,882百万円(前期比11.5%増)と過去最高水準を更新した。パーソルマーケティング社からの事業譲受(2025年9月)が国内棚卸受託収入の前期比14.1%増に寄与した。
営業利益は3,247百万円(同7.1%増)と増益を確保し、売上高営業利益率は8.6%(前期8.9%)とわずかに低下したものの高水準を維持している。外部要因として、流通小売業の小売業販売額5年連続増加と賃上げ進展による所得環境改善が棚卸需要の底堅さを支えた。
一方、労働賃金の上昇・物流コスト増加等のコスト圧力が継続しており、利益率の改善余地は限定的である。純利益は特別損失(TOB関連費用307百万円・減損損失381百万円等)の計上により前期比2.4%減の2,054百万円にとどまった。
成長戦略
中期経営計画「vision50」でソリューションプロバイダーへの転換と売上高500億円・ROE10%を目指す
2025年9月1日に棚卸・リテール・軽作業事業を取得原価2,220百万円で譲受し、リテイルサポート事業の売上高を前期比12.4%増の28,395百万円に拡大。顧客関連資産1,362百万円(9年償却)を計上し、顧客基盤の強化を図った。
中期経営計画「vision50」の基盤投資として次世代基幹システムの開発を推進。2026年3月期に無形固定資産取得支出1,008百万円を計上し、無形固定資産その他残高は2,552百万円に拡大。デジタル化による労働集約型ビジネスの生産性向上を目指す。
リアルマーケティングソリューションサービスの新規受注獲得により売上高は前期比16.6%増の6,258百万円に拡大。ただし戦略的人材投入・育成投資によりセグメント利益は42百万円(前期比59.0%減)と先行投資段階にある。メーカー・小売業・消費者をつなぐ付加価値機能の強化を図る。
韓国における主要顧客の受注減により売上高は前期比2.9%減の3,228百万円となったが、アセアン地区での稼働効率向上とコスト削減によりセグメント利益は前期比2.9%増の157百万円を確保。国内ノウハウの海外移転による差別化を継続する。
最終更新: 2026年7月17日

