事業内容
株式会社JDSCは、データサイエンス・機械学習・AIを活用し、各産業の大手企業との共同研究開発(Joint R&D)を通じて産業共通課題を解決するAIソリューションを創出・提供する企業。AIソリューション事業を中核に、ファイナンス領域の知見を活かすフィナンシャル・アドバイザリー事業、DM発送代行を主軸とするマーケティング支援事業の3セグメントを展開。
東京大学松尾豊教授・田中謙司教授・越塚登教授を顧問・社外取締役に招聘し、最先端技術の社会実装を推進。主要顧客は製造・エネルギー・物流・海事・農業・不動産等の各産業大手企業であり、個社課題の解決に留まらず産業全体のIX(Industrial Transformation)実現を目指す。
ビジネスモデル
第一フェーズでは各産業の大手企業と共同開発契約を締結し、課題特定・PoC・AIアルゴリズム構築・システム実装等の準委任型役務提供によりフロー型(非継続)収益を獲得。第二フェーズでは開発したAIソリューション・アルゴリズムの所有権を自社に保持し、産業内外の複数企業へ横展開することで運用保守料・ライセンス利用料・コンソーシアム会費等のストック型(継続)収益を積み上げる。
横展開が進むほど粗利率が改善する構造を有する。
企業の強み
松尾豊教授・田中謙司教授・越塚登教授の3名を顧問または社外取締役として招聘し、共同特許取得・国際学会論文発表を実施。Kaggle世界コンペで全世界上位0.6%の成績を獲得するなど、対外的にも技術力の高さが実証されている。
共同開発契約においてAIアルゴリズムの所有権を自社に保持し、産業内外の複数企業への横展開が可能。2社目以降への展開時は既存プロダクト・アルゴリズムを活用できるため粗利率が改善する構造であり、継続顧客割合は6割超を達成している。
AIソリューション事業(2025年6月期売上高2,845百万円)、フィナンシャル・アドバイザリー事業(同352百万円、前期比214.5%増)、マーケティング支援事業(同19,873百万円)の3事業を擁し、AI企業でありながらファイナンス知見も有するという独自のポジションを確立している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高推移:2022期1,413百万円→2023期1,940百万円→2024期16,458百万円→2025期23,056百万円と急拡大後、2026期第3四半期累計は17,192百万円(前年同期比5.5%減)。減収の主因はマーケティング支援事業における2025年4月郵便料金改訂によるDM取引量の一時的減少。
一方、売上総利益率は12.1%(前年同期9.7%)へ改善し、AIソリューション事業の高成長(前年同期比約55%増)が収益構造の質的向上を牽引。営業利益は成長投資拡大により448百万円(前年同期比11.6%減)と減益だが、関係会社株式売却益計上により親会社株主帰属純利益は356百万円(前年同期比21.3%増)。
財政状態は総資産10,777百万円、自己資本比率57.0%(前期末47.4%)と第三者割当増資により財務基盤が強化された。通期予想は売上高23,100百万円・営業利益750百万円で変更なし。
成長戦略
AIエージェント・フィジカルAI等最先端領域への取り組みと人材投資による組織拡大で需要を取り込む
期初から採用費・賞与引当金等の人材関連成長投資を積極的に実施。2026年6月期第3四半期末正社員194名、期末220名超が見込まれ期初計画を超える推移。業務委託費の内製化によるコストコントロールも並行して推進。
AX(AI Transformation)やフィジカルAIといった成長分野を新たな注力領域として位置づけ、自社AIソリューションを活用したDX/AI導入支援と最先端AI技術の社会実装を加速。各産業のJoint R&Dパートナーとの技術・ソリューションアセット構築を推進。
大手企業との長期パートナーシップを前提とした戦略的アライアンスをベースに、業界内プライベートデータを活用したアルゴリズム・ソリューションアセットを構築し、他産業への横展開で収益を拡大する。新規顧客獲得および既存顧客からのアップセルが第3四半期累計で実現。
既存のDM発送代行業務に比べてより高い付加価値の案件拡大と新規顧客獲得に注力。郵便料金改訂による一時的な取引量減少への対応として、DX推進・AI活用を組み合わせた高付加価値サービスへの移行を推進。MCC Logistics株式会社を新たに連結範囲に追加。
2026年4月30日の臨時株主総会で可決された資本金の額の減少(756百万円→10百万円、差額をその他資本剰余金へ振替)により、今後の資本政策の柔軟性・機動性を確保。効力発生予定日は2026年6月19日。
最終更新: 2026年7月17日

