事業内容
古林紙工株式会社は1934年創業の包装専業メーカーで、印刷紙器およびプラスチック包材の製造・販売を主力事業とする。国内では藤井寺・戸塚・犬山・九州・和歌山・滝野の各工場を擁し、海外では台湾・中国上海に連結子会社を持つ。
主要顧客は花王(売上高比14.1%)、レンゴー・リバーウッド・パッケージング(同11.8%)、味の素(同11.0%)など大手消費財メーカーで、菓子・食品・石鹸洗剤・日用雑貨品向けカートンを中心に供給する。2025期の連結売上高は17,865百万円で、印刷紙器が16,299百万円、プラスチック包材が1,388百万円を占める。
東京証券取引所スタンダード市場に上場。
ビジネスモデル
顧客との個別契約により取引条件・品質基準を明確化し、受注生産方式で印刷紙器・プラスチック包材を製造・納品する。原材料価格や製造コストの上昇分は価格見直し交渉を通じて転嫁する仕組みを持つ。
設計・エンジニアリング部門が付加価値提案を担い、単なる製造委託先ではなくパッケージ専門技術パートナーとして顧客に評価される収益構造を志向している。
企業の強み
花王(売上高比14.1%)、レンゴー・リバーウッド・パッケージング(同11.8%)、味の素(同11.0%)との個別契約に基づく継続取引を確立。上位3社合計で売上高の約37%を占め、受注高は前期比2.7%増、受注残高は前期比12.2%増と需要の底堅さが確認されている。
1934年創業以来、印刷紙器専業として技術を蓄積。ISO9001・ISO14001・FSC CoC認証を取得し、国内外の品質・環境基準に対応。1962年には本邦第1号機のBobst Autoplaten打抜機を導入するなど業界先駆者としての技術的地位を持つ。
前期実施の設備投資に伴う生産体制刷新が完了し、2025期の日本セグメント利益は626百万円(前期比442.5%増)を達成。一時費用負担の消滅と生産効率向上が同時に寄与し、EBITDAは1,199百万円(前期比13.7%増)に拡大した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期16,147百万円から2023期17,911百万円まで拡大後、2024期以降は横ばい圏で推移。2025期は17,865百万円と微減ながら営業利益は433百万円に回復した。
2026年12月期第1四半期は売上高4,232百万円(前年同四半期比1.2%減)、営業利益79百万円(同55.5%減)と大幅に落ち込んだ。日本セグメントは値上げ・生産体制見直しでセグメント利益206百万円(同23.3%増)と改善した一方、中国セグメントは既存取引先の受注量減少継続によりセグメント損失59百万円に転落。
管理部門費用の増加(調整額68百万円)も営業利益を圧迫した。外部要因として、中国の個人消費低迷・デフレ圧力、国内の原材料・人件費上昇、地政学リスクによるエネルギー・原材料価格の上昇が業績に影響している。
通期予想は売上高18,500百万円・営業利益350百万円で据え置かれている。
成長戦略
国内生産体制のスマートファクトリー化と付加価値受注拡大で持続成長を目指す
原材料・人件費上昇を背景とした顧客との価格改定交渉を継続し、生産体制の見直しと合わせて日本セグメントの収益性向上を図る。2026年12月期第1四半期でセグメント利益23.3%増を達成しており、採算改善効果が顕在化している。
既存取引先の受注量減少が継続する中、新規顧客・新規受注の獲得推進と固定費の継続的抑制により採算回復を目指す。2026年12月期第1四半期はセグメント損失59百万円と赤字が拡大しており、回復には至っていない。
省資源・易廃棄パッケージや森林認証紙の活用等のSDGs対応製品を開発・促進し、環境意識の高まりを背景とした新規需要の獲得を目指す。ESGを経営の根幹に据えた環境方針を制定し継続的に取り組んでいる。
最終更新: 2026年7月17日

