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株式会社ネクソン

3659東証プライム情報通信業

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事業内容

株式会社ネクソンは1994年に韓国で創業し、2011年に東京証券取引所へ上場した事業持株会社。PCオンラインゲーム及びモバイルゲームの制作・開発・配信を中核事業とし、連結子会社36社・持分法適用会社13社を擁するグローバルグループを形成する。

日本・韓国・中国・北米・欧州/アジア諸国の5セグメントで事業を展開し、2025年12月期の連結売上収益は475,102百万円と過去最高を更新。主要IPである『アラド戦記』『メイプルストーリー』『EA SPORTS FC™』の三大フランチャイズを収益基盤とし、世界中の数億人規模のファンベースを有する。

ビジネスモデル

主収益源はゲーム内有料アイテム購入時に課金するアイテム課金制(F2P)。自社配信モデルに加え、中国等ではIPを保有する韓国子会社が現地配信会社へライセンスを供与しロイヤリティを受領するモデルを採用。

EA社との『FC ONLINE』等はライセンス配信モデルで独占配信権を取得し運営する。売上原価193,088百万円・販売費及び一般管理費161,928百万円に対し、営業利益124,012百万円(営業利益率26.1%)を確保。

企業の強み

『アラド戦記』『メイプルストーリー』『EA SPORTS FC™』の三大フランチャイズが売上収益の大部分を占め、韓国セグメント単独で外部売上収益400,657百万円・セグメント利益132,945百万円を創出。韓国PC版アラド戦記は2025年12月期に過去最高の通期売上収益を達成した。

2025年3月に韓国配信開始の『マビノギモバイル』が堅調推移、10月グローバルリリースの『ARC Raiders』は2ヶ月未満で累計販売本数1,000万本を突破。『MapleStory: Idle RPG』も複数国のモバイルアプリストアで上位を獲得し、新規IPによる収益多様化が進んでいる。

2025年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは171,872百万円(前期100,968百万円から大幅増)。期末現金及び現金同等物は498,868百万円に達し、総資産1,410,188百万円に対して自己資本1,065,918百万円と財務基盤は極めて健全。

自己株式取得96,885百万円・配当24,396百万円を実施しながらも手元資金を積み上げた。

エンヴァリスの着眼点

2026年1Qは売上収益152,234百万円(前年同期比33.6%増)、営業利益58,163百万円(同39.8%増)と過去最高を更新。ただし2Q単体の営業利益予想は16,059〜25,343百万円(前年同期比57.4%減〜32.8%減)と大幅減益見通しであり、1Qの好業績が上期全体の評価を左右する構造に留意が必要。

アラド戦記フランチャイズの課金施策の遅れや前年高水準との比較が2Q業績の重石となる。

2026年1Qの税引前利益75,230百万円は営業利益58,163百万円を大きく上回り、その差額の主因は為替差益14,537百万円(金融収益19,973百万円の主要部分)。前年同期は為替差損が発生していたため、前年同期比での税引前利益・純利益の伸び率(各94.4%増・117.8%増)は営業利益の伸び率(39.8%増)を大幅に超過している。

外部要因として為替変動が業績に与える影響が大きく、円安・ウォン安局面での恩恵と逆方向リスクを投資家は織り込む必要がある。

『ARC Raiders』は2026年1Qに460万本を販売し累計1,600万本超を達成したが、売り切り型ゲームの特性上、売上は発売初期に集中し今後平常化する見込みを会社自身が明示。2Q以降の収益貢献は逓減が見込まれる。

水平成長戦略の持続性を担保するためには、次世代の大型タイトルの開発・リリース進捗が中長期の評価軸となる。現時点で通期業績予想が開示されていない点も不確実性として残る。

成長戦略

三大フランチャイズの垂直成長と次世代IP育成による水平成長の二軸戦略

MapleStory: Idle RPG(2024年11月配信開始)とMapleStory Worldsのアジア地域拡大により、2026年1Qにフランチャイズ全体で前年同期比42%増収を達成。返金対応完了後の正常化と新規ユーザー獲得が継続中。

6月のサマーアップデートによるエンゲージメント維持が2Q以降の焦点。

中国PC版は旧正月アップデートで前年同期比増収を達成したが、課金施策の進捗が想定を下回り2Q減収予想。6月のアニバーサリーアップデートで勢いを立て直す計画。アラド戦記モバイルは下半期からテンセントとの共同開発コンテンツ展開を加速予定。

Embark Studios AB開発の『ARC Raiders』が2025年10月グローバルリリース後、累計販売本数1,600万本超を達成。2026年1Qのその他セグメント売上収益を前年同期比2,706%増に押し上げ、水平成長戦略の実効性を実証。

売り切り型の特性上、今後は収益の平常化が見込まれる。

各地域のプレイヤーの好みに合わせてコンテンツをカスタマイズするハイパー・ローカライゼーション戦略を推進。グローバルのメイプルストーリーにおいてハイパーローカライズされた専用コンテンツを提供し、北米・欧州・アジア各市場での売上維持・拡大を図る。

2026年予想年間配当を60円(前期45円から33%増)に引き上げ。2026年5〜7月に上限30,000百万円・14,000,000株の自己株式取得を決議。潤沢な手元流動性(現金・預金合計874,606百万円)を背景に、増配と自己株式取得を組み合わせた積極的な株主還元を実施。

最終更新: 2026年7月17日