事業内容
株式会社クスリのアオキホールディングスは、1985年設立(前身は1869年創業の薬種商)の持株会社で、医薬品・化粧品・日用雑貨・食品・調剤を取り扱うドラッグストアを中心とした近隣型小売事業を展開する。主力子会社の株式会社クスリのアオキが北信越5県でトップシェアを誇り、東北・関東・東海・関西・四国へ積極的に出店エリアを拡大している。
2025年5月期末時点でドラッグストア1,004店舗(うち調剤薬局併設664店舗)、調剤専門薬局6店舗、スーパーマーケット26店舗の合計1,036店舗を運営。生鮮食品を含むフード部門の強化とM&Aによるスーパーマーケット事業の取得・統合を通じ、フード&ドラッグのワンストップショッピング業態への転換を加速させている。
主要顧客は地域住民であり、日常的な健康・美容・食生活ニーズを一括して取り込む生活密着型の事業モデルを構築している。
ビジネスモデル
ヘルス・ビューティ・ライフ・フード・調剤の5部門で商品を揃え、150坪から500坪の店舗フォーマットで地域住民の日常需要を取り込む。フード部門(売上構成比51.3%)が最大の収益源であり、調剤部門(同10.3%)は院外処方箋の取り込みによる安定収益を担う。
新規出店・M&Aによる規模拡大と既存店改装(生鮮食品全店導入)を組み合わせ、来店頻度と客単価の向上を図る構造となっている。ツルハ・イオンとの業務・資本提携を通じた商品共同開発・共同調達も収益性を支える。
企業の強み
北信越5県(石川・富山・福井・新潟・長野)に388店舗を展開し、当該地域でトップシェアを確立。2025年5月期の北信越地区売上高は212,789百万円(全体の42.4%)を占め、地域密着型のドミナント戦略が安定した集客基盤を形成している。
ドラッグストア1,004店舗のうち664店舗(66.1%)に調剤薬局を併設し、地域のかかりつけ薬局として機能。2025年5月期の調剤部門売上高は51,885百万円(前期比12.4%増)と安定成長しており、院外処方箋枚数の増加が継続している。
2025年5月期中に木村屋・ムーミー・ハッピーテラダ・スーパーヨシムラ・伏見屋グループ等を取得・統合し、スーパーマーケット72店舗を新規取得。売上高は2021年5月期の305,880百万円から2025年5月期の501,470百万円へ4年間で64%増加した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年5月期328,335百万円から2026年5月期566,865百万円へ5期連続で過去最高を更新(5期間CAGR約14.6%)。一方、営業利益は2025年5月期に43.3%増の大幅改善を達成した後、2026年5月期は1.9%増の27,096百万円にとどまり、営業利益率は5.3%→4.8%へ低下。
フード・生鮮の売上構成比拡大(合計53.2%)が粗利率を圧迫したことに加え、新規出店111店舗に伴う販管費増加(122,400百万円、前期比15.1%増)が利益成長を抑制した。当期純利益は17,133百万円(前期比3.7%減)と減益。
外部要因として物価上昇・人件費高騰・エネルギーコスト高止まりが継続しており、収益性への下押し圧力が続いている。
成長戦略
新規出店・M&A・フード強化の三位一体でドミナントエリアを全国に拡大
2026年5月期に111店舗を新規出店し期末1,107店舗体制を構築。2027年5月期はドラッグストア90店舗の新規出店を計画し、北信越・東北・関東・東海・関西・四国でのドミナント深化を継続。出店加速により規模の経済を追求する。
生鮮食品を含むフードカテゴリーの拡充により「フード&ドラッグ」ワンストップショッピング化を推進。2026年5月期の生鮮売上高は前年同期比21.4%増、フード(生鮮除く)は同16.0%増と高成長。既存店の品揃え見直しと生鮮構成比増加に引き続き取り組む。
2026年5月期に38薬局を新規開設し、調剤薬局併設店舗数は692店舗(併設率62.5%)に拡大。調剤売上高は前年同期比15.3%増と高成長。2027年5月期は31薬局の新規開局を計画し、地域のかかりつけ薬局としての地位を強化する。
2025年6月に香川県の株式会社ミワ商店、2026年2月に新潟県の複数食品スーパー事業を取得し、スーパーマーケット37店舗を新規取得。期末SM店舗数は31店舗(うち調剤薬局併設1店舗)。食品スーパーとのシナジーによるフード&ドラッグ戦略の加速を図る。
最終更新: 2026年7月17日

