事業内容
株式会社地域新聞社は1984年創業、千葉県を中心に千葉・茨城2県40エリアで週刊フリーペーパー「ちいき新聞」を約174万部発行する地域密着型広告メディア企業である。広告枠販売・制作・戸別配布を一貫して手掛ける「新聞等発行事業」を主軸に、折込チラシ配布事業・販売促進総合支援事業を展開する「広告関連事業」が売上高の約94%を占める。
不動産事業(千葉県市川市の賃貸マンション・賃貸土地)と、WEB・カルチャー・教育媒体等の「その他の事業」を補完的に運営。東京証券取引所グロース市場に上場。
ビジネスモデル
「ちいき新聞」紙面の広告枠を直販または広告代理店経由で販売し、広告制作から約2,500人のポスメイト(戸別配布員)による配布まで一気通貫で提供する。500〜1,000世帯単位の細分化されたエリア設定により、広告主はピンポイントから広域まで柔軟に商圏を設定できる。
折込チラシ配布・行政刊行物受託・イベント企画等で収益を多層化。不動産賃貸収入が安定収益源として機能する。
企業の強み
2025年8月末時点で千葉県北西部・茨城県南西部を中心に40版・週間約174万部を発行。約2,500人のポスメイトによる戸別配布組織を自社で組成・運営し、一般新聞非購読世帯にも到達できる高い配布到達率を維持している。
500〜1,000世帯単位の細分化エリア設定は競合他媒体にない差別化要素となっている。
年間取引企業数約7,000社、約60,000人の読者とのインタラクティブな関係性、約2,500人の配布スタッフという有形・無形のアセットを保有。これらは「アセット活用型シーパワー・ストラテジー」の基盤となり、中広VC加盟(全国1,300万世帯ネットワーク)やツナググループとの業務提携など外部アライアンスの受け皿として機能している。
地域ごとにカスタマイズされた独自の地図情報システム(GIS)を活用し、広告主の顧客ターゲットを可視化した効率的な折込チラシ配布を実現。不動産業・冠婚葬祭業・リフォーム業・スクール・選挙関連など多業種からの需要を獲得しており、拡大する需要に対応するための発注システム導入も準備中である。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は2,525百万円(前期比+7.9%)と過去5期で最も高い増収率を記録。売上総利益は1,796百万円(前期比+7.1%)、営業利益は69百万円(前期比+119.9%)と大幅改善。
しかし特別損失として共同協調行為対応費用104百万円を計上したことで税引前四半期純損失62百万円、四半期純損失67百万円となり最終赤字に転落した。外部要因として広告需要の回復傾向が売上を押し上げる一方、地政学的リスクによる景気悪化懸念が残る。
財政面では新株発行により自己資本比率が28.4%(前期末)から36.1%へ改善し、財務基盤は強化された。過去5期の営業利益は2021期△51百万円→2022期9百万円→2023期△21百万円→2024期34百万円→2025期46百万円と改善基調にあり、2026年8月期は一時費用除外ベースで126百万円と実態収益力は大幅に向上している。
成長戦略
コア事業の安定収益を基盤に、アセット活用型アライアンスで非連続成長を目指すシーパワー・ストラテジー
約174万世帯の配布網・約60,000人の読者・約2,500人の配布スタッフ等の固有アセットを他社に開放し、アライアンス先企業との新サービス創出を推進。2026年4月13日に「Strategic Plan~mid-term~ SeriesⅩⅢ」を開示し戦略進捗を更新。
時価総額100億円規模の実現を目指す。
「発見たんけん」「部・ラボ」「Overture」「Happiness」等の媒体を拡充し、第3四半期累計でこれら媒体の売上高は前期比約19%増を達成。「Happiness」の「ちいき新聞」組込発行切替により印刷原価を適正化し利益率改善にも寄与している。
GIS活用による高付加価値サービスを提供する折込チラシ配布事業において、拡大する需要に対応するための受発注システムの導入準備を進めている。リフォーム業・葬祭業・不動産業・ガソリンスタンド等の業種で好調が継続しており、システム整備による受注キャパシティ拡大が期待される。
「ちば市政だより」配布業務受託を中心とした自治体刊行物制作・配布受託に加え、ショッピングセンターのイベント企画・運営やVC加盟企業と連携した全国フリーペーパーへの折込提案によるナショナルクライアント開拓を推進。組織体制強化により受託案件数が着実に増加している。
2026年4月15日に福岡証券取引所本則市場へ上場し、スタートアップ支援・新産業創出に力を入れる福岡市とのつながりを強化。地域共創プラットフォームの実践的展開を加速し、新たなアライアンス候補企業との関係構築を図る。
前事業年度に取得した賃貸不動産から想定どおりの賃料収入を得ており、第3四半期累計で売上高33百万円・セグメント利益22百万円を計上。広告関連事業の収益変動リスクに対するヘッジとして機能しており、安定収益源としての役割を果たしている。
最終更新: 2026年7月17日

