事業内容
株式会社大庄は1971年創業、「庄や」「大庄水産」を主力とした大衆割烹チェーンを関東中心に全国展開する飲食事業を核に、グループ内外の飲食店向け生鮮食材卸売・総合物流サービス(卸売・ロジスティクス事業)、不動産賃貸・転貸(不動産事業)、FC・VC加盟店支援(FC・VC事業)を組み合わせた複合事業体である。2025年8月期末時点で直営232店舗・FC28店舗・VC51店舗の計311店舗を運営。
「人類の健康と心の豊かさに奉仕する」を企業理念に掲げ、産地トレーサビリティの明確化や独自の「大庄基準」による食材安全管理を特徴とする。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
飲食事業(売上高23,785百万円)が集客・ブランドの核を担い、卸売・ロジスティクス事業(売上高25,902百万円)が直営・FC/VC店舗への食材供給と外部飲食店向け外販を両立することで規模の経済を実現する。不動産事業(売上高1,625百万円)は自社物件の賃貸・転貸で安定収益を確保し、FC・VC事業(売上高910百万円)はロイヤリティ・営業権利用料収入を得る。
各事業が相互に顧客・インフラを共有することで収益基盤を多様化している。
企業の強み
社内に「食品衛生研究所」と「大庄総合科学新潟研究所」の2専門機関を設置し、農薬残留分析・重金属・放射能汚染チェック等を独自の「大庄基準」で実施。産地トレーサビリティの明確化と毎日配送体制を構築し、大衆割烹業態における食の安全・安心を競合との差別化軸としている。
卸売・ロジスティクス事業は2025年8月期に売上高25,902百万円(前年比7.0%増)を計上し、飲食事業(23,785百万円)を上回る規模に成長。物流子会社ディ・エス物流・鮮魚卸売子会社米川水産との連携により、グループ内需要を超えた外部飲食店向け外販を拡大し、飲食事業の業況に左右されにくい収益基盤を構築している。
2021期・2022期に営業損失(各▲5,949百万円・▲5,390百万円)を計上した後、2023期に▲461百万円まで縮小、2024期に営業利益1,000百万円で黒字転換、2025期は1,196百万円(前年比19.6%増)へ拡大。売上高も2023期45,495百万円→2025期52,556百万円と2期連続増収を達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期から2025期にかけてコロナ禍の大幅赤字から黒字転換し連続増収を達成。2025期は売上高52,556百万円・営業利益1,196百万円を計上。
しかし2026年8月期第3四半期累計では売上高39,939百万円(前年同期比1.2%増)と増収を維持する一方、営業利益881百万円(同16.7%減)・経常利益906百万円(同16.6%減)・親会社株主帰属純利益649百万円(同41.7%減)と利益面は大幅に悪化。外部要因として原材料価格・人件費・エネルギー価格の上昇が売上原価率を押し上げており、売上総利益は前年同期15,331百万円から15,172百万円へ減少。
通期予想(売上高53,700百万円・営業利益1,270百万円)に変更はないが、3Q累計進捗率は営業利益で69.4%にとどまり達成には4Q での挽回が必要な状況。
成長戦略
飲食リニューアル・卸売外販拡大・DX推進・VC制度進化の4軸で収益力強化
既存店売上高の向上を目的に店舗改装を推進。2026年8月期第3四半期累計で11店舗の改装を実施。既存店売上高は前年同期比増加を達成しており、リニューアル効果が一定程度発現している。
総合物流サービスによる外部飲食店等への販売を継続拡大。2026年8月期第3四半期累計の外部売上高は20,058百万円(前年同期比3.6%増)と順調に拡大しており、グループ全体の収益多様化に貢献。
店舗システムリプレイス・モバイル/タブレットオーダー拡充・EDI化・RPA活用等を推進。デジタルマーケティングやウェブ予約獲得の拡充による集客力強化も並行して実施中。
直営店からVCへの移行促進により資産軽量化を図りながらブランドネットワークを維持。2026年8月期第3四半期累計でVC移行2店舗を実施。VC45店舗体制でロイヤリティ収入基盤を確保。
最終更新: 2026年7月17日

