事業内容
株式会社文教堂グループホールディングスは、1949年創業の書店チェーンを中核とする持株会社。連結子会社の株式会社文教堂・ジェイブック株式会社・有限会社文教堂サービスを通じ、書籍・雑誌・文具・雑貨等の小売販売(販売業)と、プログラミング教室・シニア向け脳活性教室等の教育プラットフォーム事業の2セグメントを展開する。
主要顧客は一般消費者であり、首都圏を中心に全国で店舗を運営。2019年9月に事業再生ADR手続が成立し、同計画に基づく事業構造改革を継続中。
東京証券取引所スタンダード市場に上場。
ビジネスモデル
売上高の99%超を占める販売業では、書籍(売上構成比43.8%)・雑誌(29.6%)・文具(13.6%)・その他(12.4%)を店頭小売で販売し、フランチャイジーへの卸売も行う。仕入はブックセラーズ&カンパニーや日本出版販売株式会社等を通じ、買切り方式の拡大で粗利率改善を図る。
教育プラットフォーム事業では授業料収入を得るほか、出版社からの報奨金収入も計上。複数のフランチャイズ契約(ガシャポン・トレーディングカード等)を活用し、集客力と収益性の向上を目指す。
企業の強み
文具・雑貨部門は商品単価高騰の影響を受けながらも36ヶ月連続で既存店舗の前年同月売上を超過。2025年8月期の文具売上高は1,967百万円(前年同期比108.7%)と唯一の成長カテゴリーとして全社収益を下支えしており、仕入高も前年同期比111.3%と拡大基調にある。
株式会社丸善ジュンク堂書店(店舗運営ノウハウ・POSシステム連携)、大日本印刷株式会社(honto会員獲得・購買情報活用)、日本出版販売株式会社(複合商品共同研究・PB商品開発)との業務提携を締結。業界主要プレイヤーとの協業体制が商品調達力・顧客基盤の強化に寄与している。
2024年12月にGakkenとシニア向け脳活性教室「Gakken脳げんきサロン」を共同開発し南大沢店に開設。同時期にカルチュア・エクスペリエンスとのトレーディングカードFCに加盟し函館昭和店・あきる野店・南大沢店の3店舗に専門コーナーを開設。利用者数・売上ともに拡大基調にある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021年8月期18,782百万円から2025年8月期14,456百万円まで5期連続で売上高が減少し、2025年8月期は営業損失89百万円・当期純損失155百万円と赤字転落。2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)は売上高11,281百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益98百万円(同42.1%増)、経常利益47百万円(同15.4%増)、親会社株主帰属四半期純利益37百万円(同31.1%増)と損益は改善。
文具・雑貨・トレーディングカード部門の好調と不採算店舗閉鎖による収益構造改善が寄与。外部要因として最低賃金引き上げ・物流費上昇・賃借料上昇がコストを押し上げる一方、体験型消費需要の底堅さがトレーディングカード・ガシャポン販売を支援。
通期予想は売上高14,000百万円・営業利益40百万円と第4四半期の季節的な損失を見込む。
成長戦略
高粗利商材拡大・教育事業融合・不採算店整理による収益構造の再構築
第3四半期累計で4店舗を新規オープンし計7店舗体制を構築。新品・中古いずれも拡大基調。2026年7月に溝ノ口本店へ駿河屋買取センター開設、新札幌DUO店への駿河屋併設オープンを予定し、リサイクルショップFC加盟を新たな収益の柱として育成中。
2026年4月〜6月に立花店・住道店・CA文教堂青山一丁目店・立場店の4店舗を閉鎖、7月に茂原店・中野坂上店の2店舗を閉鎖予定。一方で横須賀モアーズ店への文房具コーナー新設、溝ノ口駅前店のフルリニューアルオープン(2026年8月予定)等で既存店の競争力強化を図る。
文具・雑貨の売上高は前連結会計年度同月売上を継続的に超過。ブックセラーズ&カンパニーからの書籍仕入増加・雑誌買切り方式の継続により需要予測精度を向上させ、粗利率改善を実現。第3四半期累計の売上総利益は3,324百万円と前年同期比117百万円増加。
Gakkenとの共同開発によるシニア向け脳活性教室「Gakken脳げんきサロン」の利用者数が順調に増加。「認知症サポーター養成講座」等の地域密着型教室展開により、書店への集客と教室事業の収益化を同時に追求。プログラミング教室「HALLO」は物価高騰による支出鈍化で獲得生徒数の鈍化傾向が継続。
最低賃金引き上げを背景に人件費が高水準で推移する中、セルフレジ導入・一部店舗の無人営業化により人件費コストの最適化を図る。業務プロセスの見直しやデジタル化の推進、物流条件の再評価、取引条件の点検等を通じたコスト最適化に継続して取り組む。
最終更新: 2026年7月17日

