事業内容
株式会社バローホールディングスは1958年創業、岐阜県多治見市を本拠とする流通持株会社。スーパーマーケット(SM)・ドラッグストア・ホームセンター・ペットショップ・スポーツクラブ・流通関連の6セグメントを中心に、連結子会社62社を含むグループで1,535店舗を運営する。
調達・製造・加工から物流・販売までを一貫して担う「製造小売業」モデルを志向し、食品加工・物流センター等の自社インフラを整備。中部圏を地盤としながら関西・関東への出店を加速しており、2030年に向けた「バロー経済圏」構築と「デスティネーション・カンパニー」への移行を中長期目標に掲げる。
ビジネスモデル
グループ内に食品加工・物流・卸売機能を内製化し、中間流通コストを削減しながら商品差別化を実現する。SM事業が売上の約59%を占める主力で、生鮮・惣菜・ベーカリー等のPB・製造小売商品が集客の核。
ドラッグストア・HC・ペット等の周辺業態が収益を補完し、自社電子マネー「Lu Vit」カード(553万会員)・クレジットカードを通じた顧客接点強化とデータ活用も推進する。
企業の強み
食品加工子会社(中部フーズ等)・物流センター・プロセスセンターを自社保有し、生鮮・惣菜・ベーカリー・生フルーツデザート等の差別化商品を内製供給。2025年11月稼働のバローデザートセンターにより「八百屋の生フルーツデザート」を90店舗へ展開。
製造インフラへの継続投資が商品力と利益率の両立を支えている。
2026年3月期の営業収益は924,114百万円(前年同期比8.2%増)で31期連続増収を達成。営業利益27,580百万円・経常利益30,019百万円・親会社株主帰属当期純利益16,476百万円はいずれも過去最高。
中期経営計画の最終年度目標を1年前倒しで達成しており、持続的な成長実績が蓄積されている。
ドミー完全子会社化(2025年11月、三河地域32店舗)、犬の家子会社化(2024年12月)、コーナン商事との資本業務提携基本合意(2026年2月)など、M&Aと提携を継続的に実行。沿革上も2005年以降20件超の子会社化を実施しており、外部経営資源を取り込みながら規模と機能を拡張する実績が蓄積されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期708,484百万円から2026期896,199百万円へ5期で26.5%拡大。営業利益は2023期に一時低下後、2024期以降回復基調が鮮明となり、2026期は27,580百万円と2022期比30.1%増。
2026期の増益要因は、SM事業の既存店好調(バロー既存店売上高前年同期比105.2%)・売上総利益率0.6ポイント改善・ドミー完全子会社化効果。外部環境として食品インフレによる客単価上昇が追い風となった一方、人件費・光熱費・金利コストの上昇が利益率改善の制約要因となっている。
営業CF52,178百万円(前期比38.2%増)と資金創出力も向上。
成長戦略
関西・関東拡大とコーナン提携で2027年3月期営業収益1兆円・その先1.5兆円を目指す
関西エリアでは滋賀県含むSMグループ計52店舗・売上高750億円規模へ拡大済み。関東は横浜下永谷店(業界団体ストア・オブ・ザ・イヤー2026第1位)に続き2号店・3号店の出店準備を進める。2027年3月期はSM9店舗・惣菜専門店8店舗の新設を計画。
2026年2月に基本合意書を締結。PB商品調達の共有・物流連携・ペット/プロショップ/介護カテゴリーの強化、出店物件連携・新規エリアでの集客相互補完を検討。HC業界内の高いシェアを背景にシナジー創出を目指す。
バローデザートセンター(2025年11月開設、導入90店舗)・北欧倶楽部恵那工場(2025年9月稼働)等の製造拠点を整備。閉店店舗転換・他社工場M&Aによる居抜き型施設活用で工場稼働の早期化を実現し、品質向上とコスト抑制を両立。
調剤取扱店舗比率40.0%(前期37.9%)に達し、処方箋枚数増加で調剤部門既存店売上高前年同期比9.1%増。介護支援センター・デイサービス事業所の新設で在宅医療・介護の一体支援体制を構築。2027年3月期は28店舗新設を計画。
2027年3月期定量目標(営業収益9,100億円・営業利益272億円等)を2026年3月期に1年前倒しで達成。次の目標として営業収益1兆円(2027年3月期)・1兆5千億円・SM事業単独1兆円を掲げ、事業規模拡大と内部構造改革を並行推進。
最終更新: 2026年7月19日

