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株式会社ヨンキュウ

9955東証スタンダード卸売業

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株式会社ヨンキュウ9955

事業内容

株式会社ヨンキュウは愛媛県宇和島市を本拠とする水産専門商社で、1963年創業。連結子会社4社・持分法適用関連会社1社で構成される。

主力の「鮮魚の販売事業」では四国・九州の漁業協同組合や養殖業者から養殖魚・天然魚を仕入れ、全国中央卸売市場の荷受会社へ販売するほか、ハマチフィーレ等の加工品、タイの人工ふ化稚魚の生産・販売も手掛ける。「餌料・飼料の販売事業」では養殖業者向けに生餌・配合飼料・モイストペレット等を供給する。

マグロ養殖・ウナギ養殖事業も展開し、養殖業へのトータルサポートを提供する。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

養殖業者から魚を仕入れて市場・量販店・外食へ販売する「鮮魚の販売事業」(売上高の約66%)と、同じ養殖業者へ生餌・配合飼料を供給する「餌料・飼料の販売事業」(同約34%)を組み合わせることで、養殖業者との取引関係を双方向に深める構造を持つ。餌料・飼料事業はセグメント利益率10.5%と高収益で、鮮魚事業の薄利を補完する。

三崎加工場でのHACCP・FSSC22000・EUHACCP取得により付加価値加工品の輸出も収益源として育成中。

企業の強み

餌料・飼料の販売事業は2026年3月期売上高16,205百万円、セグメント利益1,694百万円、利益率10.5%を達成。生餌の販売数量増加が主要増益要因となり、前年同期比13.8%の増益を実現した。鮮魚事業の利益率が低い中、高収益セグメントがグループ全体の収益基盤を下支えする構造となっている。

三崎加工場の新設移転(2022年5月)に伴いHACCP認定・ISO22000・FSSC22000を順次取得し、2023年10月にGFSI承認規格であるFSSC22000を取得。さらに本社・三崎加工場でEUHACCPを取得し、米国向けに加えEU向け輸出も新規開拓。

食品安全認証の積み上げが輸出チャネル拡大の実績的基盤となっている。

1963年創業以来、四国・九州の漁業協同組合・養殖業者との取引関係を構築。鮮魚の仕入と餌料・飼料の供給を同一顧客に対して行う双方向取引により、取引先との関係が深く、2026年3月期の連結売上高は47,676百万円に達する。

マルハニチロ(現Umios)・フィード・ワン・坂本飼料・西本Wismettacグループ等との資本業務提携も販路・調達力を補強している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は3,784百万円(前期比167.4%増)と大幅増益だが、特別利益として投資有価証券売却益3,489百万円を計上した結果であり、経常利益は2,195百万円(同4.3%増)にとどまる。営業利益は1,869百万円(同20.9%増)と回復したものの、受取配当金の減少と持分法投資損失(50百万円)が経常利益の押し上げを抑制した。

投資有価証券の売却により期末残高は8,324百万円(前期11,903百万円)へ減少しており、今後の配当収入・含み益の縮小が懸念される。

鮮魚の販売事業のセグメント利益は220百万円(前期75百万円から改善)と回復したが、利益率は0.7%と依然低水準。養鰻事業は国内需要低迷・国産鰻の荷余り・中国等からの安価な活鰻輸入により販売価格が下落し営業赤字が継続している。

外部要因として魚価全般の高値推移が鮮魚事業の売上を支えているが、養鰻部門の構造的な収益悪化は自社努力のみでは解消困難であり、セグメント全体の利益率改善には時間を要するとみられる。

同社は2027年3月期の連結業績予想について「未確定な要素が多い」として開示を見送った。イラン軍事衝突に伴う原油供給停滞・物流コスト高騰・個人消費の減退が経営環境を悪化させるリスクを明示しており、次期配当予想も未定としている。

投資家にとって業績の視界が確保されていない状況は評価上のディスカウント要因となりうる。一方、22,517百万円の手元資金と低借入水準は下振れリスクへの耐性を担保している。

成長戦略

加工・輸出拡大と養殖業へのトータルサポートによる収益基盤の再構築

三崎加工場の稼働強化とEU-HACCP取得を活用したEU向け輸出の新規開拓を推進。魚価高値を背景に鮮魚事業の売上は拡大しているが、セグメント利益率は0.7%と低水準であり、加工・輸出による付加価値向上が収益改善の鍵となる。

生餌の販売数量増加が2026年3月期の主要増益要因となり、セグメント利益は1,694百万円(前期比13.8%増)を達成。配合飼料の低魚粉化・原料多様化推進により養殖業者の経営安定化を支援しながら販路を拡大する方針を継続している。

国内需要低迷・中国産安価活鰻の流入により養鰻事業は営業赤字が継続。国産鰻の荷余り感解消と販売価格の回復が課題であり、抜本的な収益改善策の実行が急務。現時点では具体的な改善施策の開示はなく、外部環境の改善待ちの状況が続いている。

人工ふ化稚魚の生産性向上と収益化への取り組みを継続。養殖業界の安定的な稚魚供給ニーズに応えることで、グループ全体の養殖バリューチェーン強化に貢献することを目指している。

最終更新: 2026年7月19日