M&Aによる成長と財務リスク
当社グループは2021年のゲームステーション事業譲受および株式会社ホビーサーチ取得に続き、中長期的にM&Aを継続検討している。M&A実行に際しては対象先の財務リスク・人事リスクに加え、のれんを含む無形固定資産の減損処理や想定外の償却が発生し、財政状態および業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。対策として社外取締役にM&Aスペシャリストを配置し、IMO体制による親会社経営陣の直接関与とPMI計画の策定・進捗管理を実施している。
競合激化による仕入機会の喪失
リユース事業は仕入の9割以上を一般顧客からの買取が占めるため、商圏内への競合出店・競合のキャンペーン実施・フリマアプリの浸透により買取仕入が不足し、販売機会損失が生じるリスクがある。毎月の個人別・店舗別買取件数・金額の集計および四半期ごとの覆面調査により競争力を定量評価している。対策として「トコトン買取」(商品の幅・深さ両面での買取)を推進し、国内でリユースが難しい商材は海外で再リユースすることで仕入機会の最大化を図っている。
神奈川集中によるハザードリスク
2025年3月期末時点で国内全59店舗を神奈川県にドミナント展開しており、地震・台風等の大規模自然災害や重篤な感染症の大流行が発生した場合、リスク分散が不十分なため業績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。リスク評価は最大2ヶ月間の営業活動支障を前提としており、同業他社水準を上回る月商約2ヶ月分の現預金を保有することで損害への備えとしている。有事には社長をトップとする対策本部を直ちに設置し、迅速な対応体制を構築する方針である。
固定資産の減損会計適用
当社グループは資産グルーピングを事業所単位(のれんは該当会社単位)で行っており、営業損益が継続してマイナスとなると見込まれた場合に減損損失を計上するリスクがある。出店後はリユース市場動向に基づく将来売上予想・売上総利益率・売上成長率を見積り、のれんについては投資後の利益計画達成状況を継続的に評価している。対策として新規出店時のイニシャルコスト低減とオペレーション効率化を推進し、オープン後早期の単月本社費配賦前黒字化を目標としている。
重要人材のリテンション低下
インオーガニック成長戦略の遂行には難度の高いポジションで高いパフォーマンスを発揮できる重要人材が不可欠であり、社内外でスキルマッチする人材が限られる中でリテンションが低下した場合、戦略遂行が滞り業績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。部署別離職率の集計とExit interviewによりエンゲージメント状況を継続的に評価している。対策として「PAY for VALUE」原則に基づく高付加価値人材への高報酬付与に加え、社長が定期的に会社の存在意義やキャリア形成を説明する場を設けている。
古物営業法の法的規制リスク
リユース事業は古物営業法の規制対象であり、都道府県公安委員会の許可が必要なため、法令抵触により営業停止・許可取消が行われた場合、事業活動に重要な影響を及ぼす可能性がある。公安委員会・都道府県警が公表するガイドライン等を参照し古物営業法適合性を継続評価しており、現状では法令抵触事由は発生していない。引き続き古物台帳の管理徹底や盗品被害者への無償回復体制の整備等、法令遵守に最大限努める方針である。
海外事業のカントリーリスク
タイ王国での現地子会社(2019年5月設立)を通じたリユース事業において、為替変動による仕入価格上昇・販売価格低下、現地コスト高騰、政治・経済状況の変化、法律・税制改正、自然災害・戦争・テロ等のカントリーリスクが業績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。2025年6月時点では収益性・運営効率を勘案し直営店舗運営から卸売販売(日本で販売困難な商材の輸出・販売)に切り替えており、「Small Start, Quick Win」を基本方針として損害最小化を図っている。
情報システム障害・不正アクセス
店舗・本社業務の多くが情報システム・通信ネットワークに依存しており、大規模停電・災害・ソフトウェア欠陥・コンピュータウイルス感染・不正アクセス等により情報システムの停止・情報消失・漏洩・改ざんが発生した場合、営業活動に支障をきたし業績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。外部システム事業者と連携したシステム強化・不正アクセス対策を実施するとともに、長期障害時は買取伝票等の紙帳票によるレガシーオペレーションでバックアップを行う体制を整備している。
人件費増加リスク
多数のパートタイム従業員を雇用しており、社会保険・労働条件に係る諸制度や法改正により人件費の増加が予想され、業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。労働分配率を約40%水準で維持可能かどうかを評価基準とし、労働法制強化を前提にリスクを評価している。一定の人件費増加は人材確保のためリスクテイクする方針としつつ、「PAY for VALUE」原則に基づき付加価値増加を伴わない人件費増加とならないよう多様な工夫を図っている。
差入敷金・保証金の未回収
出店は賃借方式を基本としており、2025年3月期末時点の差入敷金及び保証金残高は431百万円(総資産比8.5%)に達している。賃貸人の経済的破綻等によりその一部または全額が回収不能となる可能性があり、また中途解約時には契約違約金の支払が必要となる場合がある。対策として保証金額に応じた調査会社による信用調査・登記簿謄本閲覧を実施し、契約内容に一定の柔軟性を持たせることで違約金支払の最小化を図っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年5月1日

