事業内容
株式会社マキヤは1895年創業の静岡県富士市を本拠とする小売グループ。総合ディスカウント店「エスポット」(21店舗)、食品スーパー「ポテト・マミー」(13店舗)、「業務スーパー」(54店舗)、リユースショップ「ハードオフ」(7店舗)、「ダイソー」(14店舗)等の多業態を静岡・神奈川・山梨・三重を中心に展開する。
連結子会社の株式会社ユージュアル等を通じたEC事業(インターネットモール)、グループ所有不動産の賃貸事業も手掛け、2026年3月期の連結売上高は93,044百万円に達する。主要顧客は地域の一般消費者であり、食品を中心とした日常生活需要を幅広く取り込む。
ビジネスモデル
主力の小売業では、食品・非食品の多業態展開によるスケールメリットを活かしたEDLP(エブリデイロープライス)政策で集客し、売上総利益を確保する。子会社EC事業との共同仕入・共同販売でシナジーを創出し、仕入原価の低減と品揃え強化を図る。
不動産賃貸事業はグループ保有物件の賃貸により約38.8%の高営業利益率で安定収益を補完する構造となっている。
企業の強み
2026年3月期のフード部門売上高は前期比5.9%増となり、エスポット・ポテト・マミー・業務スーパーの全業態で前期を上回った。来店客数は前期比1.7%増、客単価は前期比2.7%増と、集客力と購買単価の双方が改善しており、食品小売における地域密着型の競争力が数値で裏付けられている。
2026年3月期に値引き・廃棄ロス率を前期比1.2%改善、食品廃棄率を前期比16.0%改善した。人時生産性(荒利額÷労働時間)も前期比3.1%改善しており、作業改善活動の成果が定量的に確認できる。これらの改善は賃上げ原資の確保にも直結しており、持続的な収益基盤の強化につながっている。
業務スーパーは2026年3月期に2店舗を新規開店し54店舗体制を構築。ダイソーは3店舗を新規出店し全13店舗(2026年6月時点で14店舗)に拡大した。
ハードオフ・エ・コモード等も含め複数のフランチャイズ・代理店契約を活用した多業態展開により、単一業態への依存リスクを分散しながら商圏内シェアを拡大している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2022年3月期68,550百万円から2026年3月期93,673百万円へ5期連続増収。ただし営業利益は2024年3月期2,228百万円をピークに2025年3月期2,267百万円、2026年3月期2,133百万円と2期連続で低下傾向。
2026年3月期は賃上げ(正社員6.5%・パート6.6%)による人件費増、新規出店・改装の一時経費増、土地建物購入に伴う公租公課増が販管費を押し上げた。外部要因として物価高・コストプッシュ型インフレが継続する中、経常利益は2,374百万円(前期比0.3%増)と営業外収益(設備投資支援金59百万円・移転補償金74百万円等)に支えられ微増を確保。
当期純利益は1,470百万円(前期比1.8%減)で、店舗建替えに伴う店舗閉鎖損失102百万円が特別損失として計上された。2027年3月期は営業収益96,800百万円・営業利益2,150百万円・当期純利益1,500百万円を会社予想とする。
成長戦略
売上高1,000億円・配当性向25%以上を軸とする2027年3月期中期経営計画を推進
EDLPの徹底による売上最大化と、値引き・廃棄ロス削減・欠品撲滅・PB/LB/FC強化による荒利率改善を推進。2027年3月期予想営業収益96,800百万円(前期比3.3%増)で1,000億円目標に接近中。
エスポット併設ダイソーを2026年3月期に3店舗追加し累計13店舗へ拡大。複数店舗の売場最新化改装も実施し、非食品部門の競争力強化と集客力向上を図る。
人時生産性改善(前期比3.1%改善)を通じた収益基盤強化とPBR改善に取り組む。2026年3月期ROEは6.8%と前期7.5%から低下しており、利益率回復が前提条件となる。
2026年3月期年間配当30円(配当性向20.4%)から2027年3月期38円(配当性向25.3%予想)へ増配し、中期目標の配当性向25%以上を達成見込み。株主優待制度も継続実施。
子会社ユージュアルとの売れ筋商品共同開拓・共同仕入・共同販売を推進。EC事業営業収益は7,727百万円(前期比8.8%増)と成長継続。のれん償却後損失は117百万円と縮小傾向だが黒字化時期は未公表。
2026年3月期に太陽光パネルを新たに5店舗に設置し累計16店舗へ拡大。空調最適化省エネソリューションの導入も順次進め、SDGs貢献と消費エネルギー低減を推進。
最終更新: 2026年7月19日

