JBCCホールディングス株式会社 logo

JBCCホールディングス株式会社

9889東証プライム情報通信業

JBCCホールディングス株式会社 logo
JBCCホールディングス株式会社9889

事業内容

JBCCホールディングスは1964年創業の純粋持株会社で、連結子会社8社を通じて国内中堅・大手企業(年商500億円〜2,000億円)を主要顧客層とする総合ITサービスグループ。コンサルティングから企画・構築・導入・運用・保守まで一貫したサービスを提供し、創業以来の取引先は2万社超に及ぶ。

事業は「情報ソリューション」(売上高73,879百万円)と「製品開発製造」(同2,140百万円)の2セグメントで構成され、クラウド・セキュリティ・超高速開発の3分野を注力事業として中期経営計画「CHALLENGE 2026」を推進している。

ビジネスモデル

顧客企業のIT環境全体をカバーするワンストップ提案を強みに、クラウド運用(EcoOne)・マネージドセキュリティ・超高速開発(JBアジャイル)を中核サービスとして展開。フロービジネス(SI受注)に加え、運用・保守・マネージドサービスによるストック型収益の拡大を推進。

マルチクラウドとセキュリティの包括提案により案件の大型化を実現し、売上総利益率は30.0%から31.8%へ改善している。

企業の強み

2026年3月期においてクラウド売上高は前期比38.2%増、セキュリティ売上高は同32.2%増と市場平均を大幅に上回る成長を達成。マルチクラウドとセキュリティを一体提案するEcoOneや、EDR/XDR・SASE/CASB等のマネージドサービスが顧客に評価され、複数の大型案件受注につながっている。

超高速開発売上高は前期比19.3%増、SI売上高の売上総利益率は30.9%から37.4%へ大幅改善。大型基幹システム再構築プロジェクトが安定進捗し、メインフレーム等からの移行案件も継続受注。10年超の実績に裏付けられた独自開発手法が競合他社の短期模倣を困難にしている。

1964年創業以来積み上げた取引先2万社超の顧客基盤を保有し、東京・大阪・名古屋を中心に全国展開。多業種にわたる顧客との長期関係を基盤に、クラウド移行・セキュリティ強化・AI活用等の追加提案機会を継続的に創出できる構造を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上総利益率は31.8%(前期30.0%)へ改善し、特にSI区分の利益率が30.9%→37.4%へ大幅に向上した。クラウド・セキュリティ等高付加価値サービスの売上構成比拡大とシステム区分(低利益率のハードウェア販売)の計画的縮小が複合的に作用しており、増収以上に利益が伸びる構造が定着しつつある。

2027年3月期の営業利益率11%目標(2026年3月期実績9.6%)の達成可否が次の注目点となる。

2027年3月期はAI駆動開発(JBアジャイル進化)やCustomer Innovation Team組成・AI Orchestration Platform整備等の戦略投資を推進するため、SI区分は一時的な減収減益を計画している。販売費及び一般管理費は2026年3月期に16,883百万円(前期14,816百万円)と既に増加傾向にあり、投資フェーズにおけるコスト管理と利益率目標の両立が課題となる。

外部要因として関税・為替・地政学的リスクによる経済不透明感も引き続き懸念材料。

2026年3月期は自己株式取得3,000百万円と配当金支払い2,406百万円を実施し、配当性向48.6%・純資産配当率10.5%と株主還元を強化した。2027年3月期も配当性向45%以上を維持する方針。

一方、受注残高は9,819百万円(前期比31.4%減)と大幅に減少しており、大型プロジェクトの消化進捗を反映したものとみられるが、来期以降の売上高積み上げ余力の観点から新規受注動向の継続的なモニタリングが必要。

成長戦略

クラウド・セキュリティ・超高速開発の深化と生成AI投資で中長期の稼ぐ力を強化

EcoOneを中心としたマルチクラウド運用サービスとマネージドセキュリティサービスへの需要拡大を取り込み、大型案件受注を継続。2026年3月期はクラウド前期比38.2%増・セキュリティ同32.2%増を達成し、2027年3月期も力強い伸長を継続する見込み。

AI駆動開発手法を取り入れたJBアジャイルのさらなる進化と担い手人材の育成に戦略的投資を実施。業界全体がアジャイル型開発へシフトする中、10年超の実績を競争優位性として活用。SI区分は戦略投資に伴い一時的な減収減益を計画。

クラウドとセキュリティを基盤に、AIエージェント・データ変換・分析機能等を組み合わせた「AI Orchestration Platform」を整備し、AIエージェント数・適用領域の拡大に応じて継続的に収益が拡大するストック型モデルを目指す。Customer Innovation Teamの組成・拡充も並行推進。

kintone領域でのガバナンス強化ニーズを背景に2026年4月提供開始の「ATTAZoo Governance」や「Qanat Universe」を中心としたソフトウェア分野の伸長により、製品開発製造事業の増収増益を見込む。プリンター等ハードウェア依存からソフトウェア比率向上による収益性改善を図る。

配当性向45%以上を維持しつつ自己株式取得等の資本政策を機動的に実施。2026年3月期は自己株式取得3,000百万円・配当金2,665百万円(年間42円、前期比5期連続増配)を実施。2027年3月期は年間配当50円(配当性向50.2%予想)を計画。

最終更新: 2026年7月19日