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株式会社松屋フーズホールディングス

9887東証プライム小売業

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株式会社松屋フーズホールディングス9887

事業内容

株式会社松屋フーズホールディングスは、昭和41年創業の和風ファーストフード「松屋」を主力に、とんかつ「松のや」、ラーメン業態(六厘舎・舎鈴等)、鮨業態(すし松・福松)、ステーキ業態(ステーキ屋松)、カレー業態(マイカリー食堂)など多彩な業態を展開する外食持株会社。令和8年3月期末時点で国内直営1,423店舗・海外24店舗・FC5店舗の計1,573店舗を運営し、首都圏に売上の55.8%が集中する。

セントラルキッチン方式による6工場体制で食材を一括製造・供給し、低価格・高品質の食事を幅広い消費者層に提供している。令和7年10月の亀製麺、令和8年1月の松富士グループ子会社化によりラーメン業態132店舗を取り込み、業態多様化を加速している。

ビジネスモデル

売上高の94.0%は国内直営店売上(牛めし定食事業78.2%、とんかつ事業12.7%等)が占め、残6.0%は食材外販・ロイヤルティ等の外部販売売上で構成される。嵐山・富士山・川島・六甲・国立・所沢の6工場でセントラルキッチン方式により食材を集中製造し、各店舗へ供給することで品質均一化とコスト効率を両立。

FCはロイヤルティ(売上高の1〜5%)と食材販売で収益を得る構造。FLコスト(食材費+人件費)の売上比管理を店舗採算の核心指標と位置付けている。

企業の強み

令和8年3月期末に牛めし1,185店舗、とんかつ195店舗、ラーメン132店舗、鮨21店舗等計1,573店舗を運営。単一業態依存を低減しつつ規模の経済を享受。売上高は2022期94,472百万円から2026期184,475百万円へ約2倍に拡大し、多業態展開が成長を支えている。

嵐山・富士山・川島・六甲・国立青柳・所沢の6工場体制で食材を集中製造・供給。令和8年3月期の生産実績合計は44,556百万円(前期比119.9%)。工場稼働率向上・自動化推進によりFLコストを66.9%→66.4%へ改善し、原材料価格高騰下でも原価管理力を維持している。

令和7年10月に亀製麺、令和8年1月に松富士・松富士食品を子会社化し、ラーメン業態132店舗を一括取り込み。令和8年3月期の新規出店104店舗と合わせ、店舗数を短期間で大幅拡大。M&Aによる業態多様化は有機的出店のみでは実現困難な速度での規模拡大を可能にしている。

エンヴァリスの着眼点

令和8年3月期は営業利益7,594百万円・当期純利益3,772百万円と全利益項目で過去最高を更新した一方、長期借入金は前期24,665百万円から41,465百万円へ急増。総資産も104,155百万円から140,787百万円へ拡大し、自己資本比率は43.8%から41.0%へ低下。

積極投資(設備投資16,297百万円、松富士子会社化8,220百万円)と株式発行(8,717百万円)を組み合わせた成長戦略は評価できるが、金利上昇局面での支払利息増加(前期200百万円→当期412百万円)が今後の収益圧迫要因となりうる点に注意が必要。

令和9年3月期の会社予想は売上高215,000百万円(前期比16.5%増)、営業利益8,200百万円(同8.0%増)、当期純利益3,800百万円(同0.7%増)。売上成長率は令和8年3月期の19.6%から16.5%へ鈍化する見通しで、利益の伸びは売上の伸びを大幅に下回る。

原材料・エネルギー価格の高止まりや人件費上昇(ベースアップ・初任給引き上げ)が続く中、FLコスト比率のさらなる改善と販管費効率化が利益成長の鍵となる。

令和8年1月に子会社化した松富士・松富士食品(ラーメン業態132店舗)の連結効果として、当期末にのれん7,435百万円が計上された。当期は仮決算ベースの貸借対照表のみの連結であり、損益への本格寄与は令和9年3月期以降となる。

ラーメン業態の収益性・既存業態とのシナジー実現状況、および減損損失(当期1,186百万円、前期854百万円と増加傾向)の動向が今後の業績評価における重要な観察ポイントとなる。

成長戦略

新規出店・多業態M&A・既存店改装・人材投資の4軸で食のインフラ企業を目指す

令和8年3月期に104店舗を新規出店し、期末店舗数はFC含め1,573店舗に到達。令和9年3月期も売上高215,000百万円(前期比16.5%増)を計画しており、継続的な出店拡大による売上規模の成長を主軸とする。

令和8年1月に松富士・松富士食品を子会社化し、ラーメン業態132店舗を取り込み。取得対価は8,220百万円、のれん7,435百万円を計上。牛めし・とんかつ・鮨に続く第4の柱として業態ポートフォリオを多様化し、リスク分散と成長機会の拡大を図る。

令和8年3月期に全面改装5店舗・一部改装173店舗の計178店舗を改装実施。設備投資16,297百万円(建設仮勘定・有形固定資産取得)を執行。既存店の魅力向上により客数・客単価の維持・向上を図り、既存店売上高前期比110.5%の高水準を支える。

ベースアップ・初任給引き上げ等の待遇改善を実施。外食業界における人材確保競争が激化する中、処遇改善により採用力・定着率の向上を図る。FLコスト比率を重要KPIとして管理し、令和8年3月期は66.4%(前期66.9%)に改善した。

最終更新: 2026年7月19日