事業内容
株式会社セキドは、関東・東海・東北を中心に直営29店舗(GINZA LoveLove 10店舗・&choa! 19店舗)を展開するファッション事業と、韓国コスメブランドの日本総代理店として国内小売業への卸売・EC運営を行う美容事業を主力とする。ファッション事業では貴金属・時計・バッグ・韓国コスメ雑貨を取り扱い、美容事業ではKAHI・athé・MEDIPEEL・MEDITHERAPYの4ブランドを展開する。
賃貸部門・外商部門が補完的収益を担う。2026年3月期売上高は5,758百万円で、ファッション事業が68.2%、美容事業が27.8%を占める。
ビジネスモデル
ファッション事業はショッピングセンター内常設店舗と催事売場での直接販売に加え、自社ECサイトで全国顧客にリーチする。美容事業は韓国ブランドの日本総代理店として有力小売業への卸売と公式ECサイト運営で収益を得る。
賃貸部門は自社保有物件のテナント賃貸で仕入コスト不要の高利益率収益を確保し、外商部門は法人向け施設工事で安定受注を積み上げる。
企業の強み
直営29店舗(&choa! 19店舗)・自社EC・卸売の三経路を保有し、店舗販売で培った顧客データをAI解析による再来店促進施策に活用している。2026年3月期ファッション事業内の美容カテゴリ販売は975百万円(前年比103.8%増)と堅調で、店舗・EC・卸の連携による顧客基盤の厚みが確認できる。
KAHI・athé・MEDIPEEL・MEDITHERAPYの4ブランドについて日本総代理店契約を締結しており、国内卸売・EC運営の独占的地位を持つ。美容事業の「その他」カテゴリ仕入は前年比249.2%増の1,221百万円に達しており、新ブランドの本格展開が進行中であることが仕入実績から確認できる。
自社保有の店舗・駐車場用地をテナントに賃貸する賃貸部門は、2026年3月期売上高35百万円に対しセグメント利益30百万円(利益率約86%)を計上しており、仕入コスト不要の高利益率構造が継続している。景気変動の影響を受けにくい固定収益として財務安定に寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期(訂正後)の売上高は5,758百万円(前期比23.2%減)、営業損失708百万円、経常損失795百万円、当期純損失1,141百万円。特別損失として減損損失312百万円(ファッション事業270百万円、全社42百万円等)および店舗閉鎖損失引当金27百万円を計上した。
総資産は4,389百万円(前期末比380百万円減)、純資産は45百万円(同188百万円減)まで低下。自己資本比率は0.9%と財務脆弱性が一段と深刻化した。
外部要因として、美容事業における新旧ブランド交代期の売上空白と、コスト高(新株予約権発行費29百万円等の営業外費用増加)が業績を圧迫した。
成長戦略
新規韓国コスメブランドの本格展開と店舗網最適化による収益構造の再構築
KAHI・athé・MEDIPEEL・MEDITERAPY等の新規ブランドを本格展開し、旧主力ブランド喪失による売上空白を埋める。medicube(美顔器)の家電量販店への販路拡大も継続。2026年3月期は美容事業売上1,599百万円にとどまり、回復途上にある。
ファッション事業では&choa!の新規出店を継続しつつ、AI顧客解析・インフルエンサー施策・越境EC(Buyee Connect)を活用した顧客獲得を推進。2026年3月期はファッション事業が売上3,928百万円・セグメント損失63百万円と依然赤字だが、美容事業より損失幅は小さい。
不採算店舗の閉鎖・縮小を進め、店舗閉鎖損失引当金27百万円を計上。減損損失312百万円の計上により固定資産の帳簿価額を圧縮し、将来の減価償却負担軽減を図る。ただし自己資本比率0.9%と財務余力は極めて限定的であり、追加的な資本調達が前提となる。
自社開発ブランドの国内卸・海外輸出を将来的な収益源として育成する方針。外部ブランド依存からの脱却を目指す中長期施策だが、現時点での業績貢献は限定的とみられる。
最終更新: 2026年7月19日

