事業内容
株式会社コックスは、イオン株式会社を親会社とするイオングループ傘下の衣料品小売専門店チェーンである。1973年にジャスコ株式会社(現イオン株式会社)の婦人衣料品部門から分離独立して設立され、2025年2月期末時点で全国175店舗を展開する。
主力ブランドは「ikka」(ファミリー向けSPAカジュアル)、「LBC」(ライフスタイル提案型)、EC限定ブランド群(notch.、NONEED、VENCE share style等)で構成される。店舗の多くはイオンリテール株式会社やイオンモール株式会社のショッピングセンターに入居しており、ファミリー層を中心とした幅広い顧客層にファッション・ライフスタイル商品を提供している。
東京証券取引所スタンダード市場に上場。
ビジネスモデル
イオングループのショッピングセンターを主要出店先とするテナント型衣料品小売業。商品はアセアン・中国からの直貿・直商流調達を推進し仕入原価を低減するSPAモデルを採用。
店舗販売に加え、自社ECサイト(コックスメンバーズクラブ)・外部モール(ZOZOTOWN等)・DtoCブランドのEC販売を組み合わせ、値引き販売を抑制したプロパー販売強化により荒利率の維持・拡大を図る。販管費削減と荒利率管理の両輪で収益性を高める構造。
企業の強み
イオンリテール・イオンモール等のショッピングセンターへの入居により、全国175店舗(北海道・東北30店、関東52店、近畿31店等)を展開。グループの集客力・インフラを活用した安定的な顧客接点を確保しており、関東地域だけで売上高の39.3%を占める。
2022期に営業損失873百万円を計上した後、2023期に黒字転換。2026期には営業利益1,324百万円・売上高営業利益率8.9%を達成。固定費削減(販管費を前期比332百万円削減)と荒利率管理の徹底により、売上減収下でも増益を実現した。
2025期(2025年2月期)のEC売上合計は前年比109.0%に伸長。自社ECサイトは前年比114.9%、EC限定ブランド(notch.、NONEED、VENCE share style)は前年比119.0%と高成長。インフルエンサーコラボ・SNS施策・会員アプリリニューアルが奏功している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期13,276百万円→2026期14,955百万円と緩やかな回復基調。2027年2月期通期予想は15,800百万円(前期比5.6%増)。
一方、2027年2月期第1四半期の営業利益は328百万円(前年同期469百万円、前年同期比▲30.0%)と大幅に減速。売上総利益率の2.2ポイント悪化(為替影響・プロパー販売苦戦・在庫評価見直し)と販管費の前年同期比103.9%増加が重なった。
外部要因として中東情勢によるエネルギー・原材料価格高騰、調達コスト上昇、消費者の節約志向強化がアパレル業界全体に逆風となっており、第1四半期の利益進捗率(24.1%)は通期達成に向けて後半の挽回を要する水準にある。
成長戦略
店舗・EC・荒利率の三位一体改革でアパレルSPA事業の持続的成長を追求
第1四半期に4店舗新規出店・2店舗移設改装を実施し177店舗体制へ拡充。トレーナー制度充実・全国販売研修開始による販売力強化、著名タレントとの雑誌タイアップ企画(レディス3回・メンズ2回)によるブランド発信強化を推進。ただし既存店売上高前年比は99.2%と微減にとどまった。
インフルエンサーとのコラボ商品開発・SNS連動広告活用を拡大し、第1四半期EC売上高前年比113.3%を達成。店頭ECクーポン配布等のOMO強化・インセンティブ強化による会員囲い込みも継続。
EC限定ブランド(VENCE share style等)の売上も前年比114.9%と伸長しており、施策の成果が数値に表れている。
プロパー販売強化・催事ECでのキャリー商品活用、アセアン生産比率引き上げ・取引先絞り込みによる仕入原価低減を推進。ただし第1四半期は為替影響・プロパー販売苦戦・在庫評価見直しにより売上総利益率が2.2ポイント悪化しており、通期での改善回帰が課題となっている。
最終更新: 2026年7月17日

