事業内容
株式会社吉野家ホールディングスは、1958年創業の外食持株会社。国内では「吉野家」(牛丼ファストフード)と「はなまる」(セルフ式讃岐うどん)を主力ブランドとして展開し、海外では米国・中国・アセアン地区に牛丼等ファストフードを展開する。
2025年2月期末時点でグループ店舗数は2,821店舗(国内1,674店舗、海外998店舗)。連結子会社36社・持分法適用関連会社7社で構成され、ラーメン事業(宝産業・キラメキノ未来)を第3の事業ドメインとして育成中。
主要顧客層は日常的な外食需要を持つ幅広い年齢層で、低価格・高回転のファストフードモデルを基盤とする。
ビジネスモデル
吉野家・はなまる・海外各ブランドにおいて直営店舗とフランチャイズ店舗を組み合わせた多店舗展開を行い、低価格・高回転の客数型ビジネスモデルで売上を積み上げる。グループ商品本部による仕入共通化でコスト競争力を確保しつつ、価格改定・新商品投入・販促キャンペーンで客単価と来店頻度を向上させる。
国内連結子会社の余剰資金を本社に集中管理し資金効率を高める財務構造も特徴。
企業の強み
2025年2月期末時点で吉野家セグメントの国内店舗数は1,259店舗。既存店売上高は前期比7.4%増と堅調に推移し、セグメント売上高は137,804百万円(グループ全体の約67%)を占める。新サービスモデル(クッキング&コンフォート)店舗は540店舗まで拡大し、顧客体験価値の向上を図っている。
自己資本比率は2021年2月期の30.0%から2025年2月期には53.9%へ大幅に改善。インタレスト・カバレッジ・レシオは47.0倍、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は1.3年と財務安全性は高水準を維持。コロナ禍を経た収益構造変化が財務基盤の強化に寄与している。
国内吉野家・はなまる・海外・ラーメン事業(その他)の4セグメントを保有し、単一ブランドへの依存リスクを分散。2025年2月期のはなまるセグメント利益は前期比16.3%増の2,005百万円と高成長を示し、ラーメン事業(その他)の販売高は前期比64.4%増の9,632百万円と急拡大している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期153,601百万円から2026期225,667百万円へ5期連続増収。2027年2月期第1四半期は58,771百万円(前年同期比12.5%増)と加速。
営業利益は2025期に一時7,306百万円へ低下したが2026期に8,089百万円へ回復し、2027年2月期第1四半期は2,544百万円(同140.8%増)と大幅改善。国内吉野家6社統合による経営効率化、グループマーケティング本部の本格稼働、全社既存店売上高の前年同期比9.8%増が主な改善要因。
外部要因として原材料費・人件費・光熱費の上昇が続くが、客数増加による売上拡大がコスト増を上回った。通期予想は売上高242,000百万円(前期比7.2%増)、営業利益8,500百万円(同5.1%増)で修正なし。
成長戦略
国内業態進化・海外最適化・ラーメン第3ドメイン化の3軸で持続的成長を追求
2026年3月に国内吉野家事業会社6社を吸収合併し、トップマネジメントの意思決定を一元化。本社機能と事業会社の一体運営により経営資源の最適活用と固定費効率化を図る。グループマーケティング本部の本格稼働と合わせ、吉野家ブランドの独自価値を活かした客数向上による持続的成長を推進。
顧客体験価値を高める新サービスモデル店舗を継続拡大し、2027年2月期第1四半期末時点で600店舗に到達。牛丼を原点とした新商品・トッピング投入(「牛丼・油そばセット」は販売開始約1ヶ月で150万食突破)と組み合わせ、新規顧客獲得とリピート率向上を図る。
宝産業の国内製造拠点を現状の2拠点から5拠点へ拡大し、製造機能の内製化を深化。品質安定化とコスト競争力の強化を図るとともに、グループ全体の食材供給体制を最適化する。
閉鎖対象店舗のラーメン業態転換(スクラップ&ビルド)、海外へのラーメン出店、開業希望者を支援するプロデュース事業への挑戦を通じ、ラーメン事業をグループ第3の収益柱として育成する。グループのノウハウを結集した多角的な事業展開を推進。
米国ではアプリ販促強化・カミッサリー本格稼働による品質安定化と収益回復を継続。中国では会員システム活用・新商品導入サイクル短縮・デリバリープラットフォーム活用を推進。不採算店舗の整理と新規出店を並行し、海外1,041店舗の収益の質を改善する。
最終更新: 2026年7月17日

