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株式会社ナック

9788東証プライムサービス業

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株式会社ナック9788

事業内容

株式会社ナックは1971年創業のダスキン加盟店を起源とする複合企業体。宅配水・浄水型ウォーターサーバーを全国展開する「クリクラ事業」、ダスキン・害虫駆除・清掃・原状回復を担う「レンタル事業」、地場工務店向けコンサルティングの「建築コンサルティング事業」、戸建注文・分譲住宅の「住宅事業」、化粧品・健康食品の「美容・健康事業」の5セグメントで構成。

連結子会社15社を含むグループ全体で売上高58,919百万円(2026年3月期)を計上。定期顧客を抱えるストック型ビジネスを中核に、M&Aを活用した事業領域の拡大を継続している。

ビジネスモデル

クリクラ・レンタル・美容健康の各事業は定期顧客との継続的な取引を基盤とするストック型収益構造を持つ。配送・訪問ルートを活用した「ラストワンマイル」の顧客接点を強みに、クロスセルや複数年プランによるLTV向上を図る。

建築コンサルティング・住宅事業はフランチャイズ加盟店への商品・ノウハウ販売と住宅請負・分譲販売で収益を得るフロー型モデルを補完的に組み合わせている。

企業の強み

クリクラ事業では約700台規模の配送車両を活用した直営・加盟店ネットワークを全国展開し、レンタル事業でも関東・北海道・福岡・愛知・関西圏に拠点を持つ。定期顧客との継続取引を基盤とするストック型収益構造が安定的なキャッシュフローを支えており、2026年3月期の営業キャッシュフローは1,323百万円を確保している。

2013年以降、JIMOS・ジェイウッド・ケイディアイ・トレミー・キャンズ・秀和住研・コンビボックス・クリクラ愛媛など多数の企業をM&Aにより子会社化。直近では2026年1月に株式会社クリクラ愛媛を子会社化するなど、フランチャイズ加盟店の事業承継支援を含む継続的なM&Aにより営業エリアと顧客件数を拡大してきた実績を持つ。

オンライン販売を中心とする小型浄水型ウォーターサーバー「putio(プティオ)」は市場の需要拡大に伴い顧客獲得が引き続き好調に推移し、2026年3月期の売上高は前期比で大幅増加。販売促進費を抑制しながら顧客獲得が順調に推移したことで販促効率が向上し、クリクラ事業全体の営業利益は前期比196百万円増加(11.9%増)となった。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は2,483百万円(前期比17.4%減)と大幅に落ち込んだ。主因は建築コンサルティング事業の76.9%減(92百万円)、住宅事業の30.5%減(278百万円)に加え、レンタル事業での新規出店に伴う地代家賃・車両費・販促費の増加。

「中期経営計画2028」が掲げる3ヵ年投資フェーズの初年度として意図的なコスト先行であるが、投資効果の顕現化時期と規模を継続的に検証する必要がある。

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は1,631百万円(前期比19.5%増)と増益となったが、これは特別損失が前期の630百万円から213百万円へ大幅縮小(前期は投資有価証券売却損289百万円・評価損194百万円が主因)したことによる。一方、特別利益も168百万円(前期13百万円)と増加。

営業利益ベースでは減益であり、純利益の増加を実力ベースの改善と解釈することには慎重さが求められる。

2027年3月期の連結業績予想は売上高63,500百万円(前期比7.8%増)、営業利益2,800百万円(同12.7%増)と強気な回復を見込む。住宅事業での建築基準法改正影響の一巡、クリクラ事業の価格改定効果の通期寄与、その他セグメントの新規出店効果等が前提となるが、外部環境として物価上昇による個人消費への下押しリスクや住宅着工棟数の減少傾向が継続しており、特に住宅事業・建築コンサルティング事業の回復シナリオの実現可能性を慎重に見極める必要がある。

成長戦略

長期ビジョン2035のもと、ラストワンマイルとLTV最大化を軸に3ヵ年投資フェーズを推進

2026年1月のクリクラボトル価格改定を実施し、解約率は想定を下回る水準で推移。複数年プラン導入・CrePF(クリクラプラットフォーム)の加盟店展開・動画教育ツールによる配送員スキルアップを通じ、顧客定着とLTV向上を図る。浄水型「putio」の顧客獲得も好調に推移。

ダスキン加盟店のM&A・事業承継による販売網拡大と、ケアサービス部門のアウトバウンド営業強化を推進。2026年3月期は新規出店コストが先行し営業利益は4.5%減となったが、出店店舗の収益性向上が中期的な利益貢献を見込む。

建築基準法改正(4号特例縮小・確認申請審査長期化)による着工遅延が2026年3月期業績を直撃。住宅事業では都内23区の用地仕入強化・高付加価値建築のブランド確立、建築コンサルティングではAI・DX活用支援商品の受注獲得に注力するが、市場環境として住宅着工棟数の減少傾向が継続しており回復には時間を要する見込み。

韓国食品スーパー「Yesmart」(7店舗運営)、「買取大吉」FC加盟店(6店舗)等の新規事業を「その他」セグメントとして新設。2026年3月期は売上高1,933百万円(前期比51.0%増)の一方、営業損失231百万円と先行投資段階。今後は既存店舗の収益性向上と運営最適化にシフトする方針。

2026年3月期においても株式会社クリクラ愛媛・有限会社ダスキンヤマナカの子会社化、複数の吸収合併を実施。既存事業の枠にとらわれない新規事業開発とM&Aによる事業規模拡大を「長期ビジョン2035」の実現手段として継続的に推進している。

最終更新: 2026年7月19日