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株式会社 学究社

9769東証プライムサービス業

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株式会社 学究社9769

事業内容

株式会社学究社は1972年創立、2022年に創立50周年を迎えた東証プライム上場の進学塾運営会社。「ena」ブランドを軸に、都立中高一貫校・都立難関高受験指導を強みとし、首都圏(東京・千葉・埼玉)を中心に小中学部・個別指導・大学受験部門を展開する。

海外では米国・カナダ・欧州で邦人子女向け塾を運営。グループ子会社を通じてインターネット受験情報配信(株式会社インターエデュ・ドットコム)、人材派遣(株式会社エデュケーターサポートサービス)、不動産賃貸事業も手掛ける。

主要顧客は首都圏在住の小学生・中学生・高校生とその保護者。

ビジネスモデル

収益の大部分は教育事業(売上高12,418百万円、2026年3月期)が占め、月次授業料に加え、夏期・冬期の季節講習および合宿が重要な収益源となっている。2026年3月期は夏期合宿を従来の5泊6日から10泊11日へ拡充し、22泊23日・13泊14日の長期合宿を新設するなど合宿収益を積極的に拡大。

不動産事業(売上高164百万円)は保有物件の賃貸による安定収益を提供し、その他事業(売上高684百万円)は情報配信・人材サービスで補完する構造。

企業の強み

2026年3月期において、都立進学指導重点校7校の合格実績が計377名で全塾中No.1を獲得。都立中高一貫校11校でも計1,097名の合格者を輩出し、小石川中・桜修館中・白鷗高附属中では当社史上最高合格者数を記録。この合格実績の蓄積が「enaブランド」の信頼性を支え、生徒獲得の根幹となっている。

2026年3月期の売上高営業利益率は22.2%(前期比2.5ポイント上昇)となり、中期経営計画目標の20.0%超を上回った。営業利益2,904百万円・経常利益3,004百万円はいずれも過去最高益を更新。

校舎統廃合による費用削減と合宿拡充による収益増が同時に実現し、売上減少局面でも利益を大幅に伸ばした収益管理力が示された。

2026年3月期末の自己資本比率は65.0%(前期末60.3%から上昇)、純資産8,174百万円。営業キャッシュ・フローは2,448百万円と安定的に創出され、有利子負債対キャッシュ・フロー比率は0.6年と低水準。

三菱UFJ・みずほ・三井住友の3行合計500百万円の当座借越枠も確保しており、財務的な安全性は高い。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高13,069百万円(前期比1.7%減)ながら営業利益2,904百万円(同10.8%増)を達成。合宿拡充による高単価収益と校舎統廃合による費用削減が奏功した。

ただし、東京都私立高校授業料実質無償化拡充の影響で都立中・都立高を目指す生徒数が減少しており、同社の主力顧客層への構造的な逆風は続く。私立受験対応強化が生徒数の底打ちに繋がるか、2027年3月期の生徒数動向が重要な確認ポイントとなる。

会社予想は売上高14,656百万円(前期比12.1%増)、営業利益3,235百万円(同11.4%増)、親会社株主帰属純利益2,186百万円(同18.3%増)と大幅な増収増益を見込む。中期経営計画に沿った私立受験対応強化・「極」開校・「ena最高水準」拡大等の施策が前提となるが、少子化による市場縮小と競合激化が続く中、売上高12%超の成長達成には生徒数の実質的な回復が不可欠であり、進捗を慎重に見極める必要がある。

2026年3月期の年間配当は103円(前期90円から14.4%増配)、配当性向は60.6%に上昇。2027年3月期予想配当は127円とさらなる増配を計画しており、株主還元姿勢は明確。

一方、投資活動によるキャッシュ・フローは909百万円の支出(前期110百万円)と大幅に拡大しており、投資有価証券取得562百万円が主因。財務活動CFは1,304百万円の支出で、高配当維持と成長投資の両立が今後の財務規律の観点から注視される。

成長戦略

「都立も私立も合格できるena」への進化と私立受験対応強化による需要層の拡大

小学部全校舎への都私立コース設置および中学部における「ena最高水準」設置校舎の拡大を推進。最難関私国立中受験専門塾「極」の開校とオリジナルテキスト「EXE」の開発により、従来の都立受験特化から私立受験需要の取り込みへと顧客層を拡大する。

夏期合宿を従来の5泊6日から10泊11日へ拡充し、22泊23日の長期合宿を新設。冬期も13泊14日の長期合宿を実施し多数の生徒が参加。高付加価値・高単価の合宿収益が売上減収を補い、2026年3月期の営業利益率改善に大きく貢献した。

個別指導部門を中心に採算性の低い校舎の統廃合を機動的に推進。前年度の環境改善に伴う一時費用の剥落と合わせ、営業費用全体を前年同期比で削減。売上減収下でも営業増益を実現する収益構造の強靭化に寄与している。

米国・カナダ・欧州の海外校舎を運営するGAKKYUSHA USAグループの生徒数が順調に推移し、2026年3月期の教育事業売上高増加に貢献。帰国子女・海外在住日本人家庭向け需要を取り込み、国内少子化リスクの分散を図る。

最終更新: 2026年7月19日