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株式会社NSD

9759東証プライム情報通信業

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株式会社NSD9759

事業内容

株式会社NSDは1969年創業の独立系ITサービス企業で、当社および子会社14社・関連会社3社から構成されるグループを形成している。主力のシステム開発事業は金融IT(銀行・保険・証券)、産業IT(製造業・商業)、社会基盤IT(通信・運輸・公共・電力ガス水道)、ITインフラの4セグメントで構成され、幅広い業種の顧客に対してソフトウエア開発・システムコンサルティング・ITインフラ構築を提供する。

第二の柱として育成中のソリューション事業では、医療・ヘルスケア、株主優待サービス、セキュリティ、RFID等の課題解決型ソリューションを展開。2026年3月期の連結売上高は117,813百万円に達し、東京証券取引所プライム市場に上場している。

ビジネスモデル

主収益源は顧客企業のシステム開発を受託するSI型ビジネスで、金融・製造・公共等の大手顧客との長期継続取引が安定収益を支える。受注残高(2026年3月期末32,083百万円、前期比14.8%増)が次期収益の可視性を高める構造となっている。

加えて、プロダクト・サービス型のソリューション事業を第二の柱として育成し、収益源の多様化と利益率向上を目指している。資金需要は主に内部資金と営業キャッシュ・フローで賄い、M&A時には金融機関借入も活用する。

企業の強み

銀行・保険・証券向け金融ITを最大セグメント(2026年3月期売上高35,073百万円、営業利益率19.3%)として、製造・公共・通信等の多業種に顧客基盤を分散保有。金融IT受注残高は前期比31.4%増の14,023百万円に達し、次期収益の可視性が高い。

創業55年超の実績に裏付けられた顧客との長期継続取引関係が競合参入障壁を形成している。

2026年3月期の営業利益率は16.2%、ROEは18.4%と業界内でも高水準の収益性を維持。EBITDAマージンは18.3%。

純資産74,799百万円、現金及び現金同等物32,491百万円と財務基盤は厚く、M&Aや人的資本投資を吸収しながら5期連続増収・増益を達成し、2026年3月期は過去最高益を更新した。

アートホールディングス(2023年4月子会社化)、ノーザ(2023年5月子会社化)等のM&Aを通じて事業領域と人材基盤を拡充。仙台(2022年8月)・広島(2023年1月)・札幌(2026年5月)と地方事業所を順次開設し、地方優秀人材の確保を推進。グループ14社体制でシナジーを具現化している。

エンヴァリスの着眼点

ソリューション事業の営業利益は1,488百万円と前期比約2倍に急拡大し、営業利益率は8.4%(前期5.0%)に改善した。ただし、医療DX関連特需や大口顧客獲得といった一時的要因が含まれており、2027年3月期予想では売上高126,000百万円に対し営業利益19,500百万円(前期比2.2%増)と利益成長が鈍化する見通しである。

研究開発・人的資本投資による原価・販管費増加が利益率の上値を抑える可能性があり、ソリューション事業の構造的な収益力向上が確認できるかが次期の注目点となる。

市場環境として、企業のDX推進・生成AI活用・基幹システム刷新ニーズは引き続き旺盛であり、受注環境は良好に推移している。一方、外部要因として物価上昇・賃金上昇圧力が続く中、2027年3月期は研究開発・人的資本への投資拡大を明示的に見込んでおり、営業利益の前期比増加幅は426百万円(2.2%増)にとどまる予想である。

売上高6.9%増に対し利益成長が抑制される構図は、投資フェーズへの移行を示すものとして評価が分かれる局面にある。

2026年3月期末時点で有利子負債はゼロ(短期・長期借入金ともに残高なし)、自己資本比率75.7%、現金及び現金同等物32,491百万円と財務基盤は極めて健全である。2026年3月期を最終年度とする中計では売上高1,000億円目標を2年前倒しで達成しており、2027年3月期から始まる新中期経営計画における次の成長目標とM&A戦略の具体化が株価の重要なカタリストとなる。

グループ再編(NSD AIテクノロジー㈱への商号変更、アートホールディングス吸収合併等)も新体制下での事業効率化に寄与する可能性がある。

成長戦略

DX・AI・ソリューション事業の拡大と新中期経営計画による次の成長ステージへの移行

DX目的のシステム開発・AI新技術活用・ソリューション事業を注力分野と位置づけ、2026年3月期のDAS事業売上高は57,578百万円(前期比15.8%増)、うちDX・AI等新技術関連は39,870百万円(同16.2%増)を達成。2027年3月期はDAS事業63,000百万円(同9.4%増)を目標とし、全社成長を牽引する役割を継続する。

オンプレミス等の自社専用環境で利用可能な業務効率化ソリューションとして「BizInsight」を開発・提供中。ソリューション事業の第二の収益柱化に向けた中核製品として位置づけており、公共・民間双方のセキュリティ要件に対応した生成AI需要の取り込みを図る。

2026年3月期のソリューション事業営業利益は前期比約2倍に拡大した。

2026年3月期を最終年度とする旧中計(売上高1,000億円目標)を2年前倒しで達成し、2027年3月期から新中期経営計画が始動。初年度は研究開発・人的資本への投資拡大を優先し、原価・販管費の増加を見込む。

売上高126,000百万円(+6.9%)、営業利益19,500百万円(+2.2%)を予想しており、投資フェーズへの移行を明示している。

2026年4月1日付でNSD-DXテクノロジー㈱をNSD AIテクノロジー㈱に商号変更し、AI専門組織としての機能を明確化。㈱アートホールディングスは㈱アートテクノロジーを存続会社とする吸収合併により組織を簡素化。

㈱ステラスは㈱NSDデジタルソリューションズに商号変更し、ソリューション事業の専門性を強化。グループ全体のリソース最適化と事業効率向上を図る。

水道事業体が対応を進める「次世代水道事業DX」に関する課題抽出・対策検討等、事業に直結する経営課題の解決支援を推進。社会基盤IT事業の売上高は24,200百万円(前期比7.8%増)と拡大しており、公共・インフラ分野でのDX案件獲得を通じた受注基盤の多様化を図る。

最終更新: 2026年7月19日