事業内容
応用地質株式会社は1957年創業の地質調査・コンサルティング企業。国内では防災・インフラ事業(国土強靱化・老朽化対策)と環境・エネルギー事業(再生可能エネルギー・環境保全)を2本柱とし、海外では26の連結子会社・4の関連会社を通じてインフラ維持管理・防災・資源エネルギー分野に計測機器・ソリューションを提供する。
主要顧客は国土交通省をはじめとする公共セクターで、2025年12月期の国土交通省向け売上高は7,830百万円(売上高比10.3%)。東証プライム上場。
ビジネスモデル
国内では地質調査・設計・モニタリング・防災計画立案等のコンサルティングサービスを受注型で提供し、売上の大半を公共事業が占める。海外では地震計・地中レーダ・磁気探査装置等の計測機器を製造・販売するプロダクト型収益も有する。
2025年12月期の売上高76,285百万円のうち防災・インフラ39.3%、環境・エネルギー39.0%、国際21.6%の3事業が分散。研究開発費2,403百万円を投じ技術優位性を維持する。
企業の強み
政府「国土強靱化実施中期計画(2026年~2030年、総額20兆円強)」を背景に、地質・地盤調査・観測・モニタリング・災害リスク評価等の専門技術が直接需要に結びつく。2025年12月期の防災・インフラ事業受注高は32,803百万円(前期比111.9%)と力強い伸びを示した。
環境・エネルギー事業は2025年12月期に売上高29,759百万円、営業利益3,073百万円、営業利益率10.3%を達成。洋上風力発電向け海底地盤調査技術で国内トップシェアを有し、災害廃棄物処理計画サービスでも国内トップシェアを誇る。グループ全体の収益を牽引する高収益セグメントとなっている。
1957年創業以来67年にわたり蓄積した地盤情報データベースを「地盤情報データプラットフォーム」として整備中。海外では米国・英国・フランス・シンガポール等に計測機器メーカー・サービス会社13社を擁し、KINEMETRICS(地震計)・GSSI(地中レーダ)・GEOMETRICS(磁気探査)等のグローバルブランドを保有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期51,675百万円から2025期76,285百万円まで5期連続増収を達成したが、2026年12月期通期予想は75,000百万円(前期比△1.7%)と初の減収見通し。2026年12月期第1四半期は売上高20,189百万円(前年同期比△0.7%)、営業利益2,692百万円(同△11.9%)、親会社株主帰属純利益1,929百万円(同△19.7%)と全利益段階で大幅減益。
外部要因として、能登半島地震復旧需要の落ち着き、洋上風力発電詳細調査案件のスケジュール後ろ倒し、地政学リスクによる国際事業の低迷が重なった。販売費及び一般管理費は4,697百万円(前年同期4,504百万円)と増加しており、コスト面の上昇圧力も利益率を圧迫している。
成長戦略
国土強靱化・脱炭素政策を追い風に3セグメント戦略を深化させROE6%・営業利益率8%を目指す
地域拠点の機能強化・人員配置最適化・生産性向上により売上総利益率を改善。2026年12月期第1四半期に営業利益2,423百万円(前年同期比161.5%)を達成し、施策効果が数値に表れている。
国土強靱化実施中期計画(2026~2030年、総額20兆円強)を背景とした中長期的な公共事業需要の取り込みを継続する。
洋上風力発電(JOGMEC基礎調査)・環境再生支援・脱炭素関連の受注拡大を推進。2026年12月期第1四半期の受注高は前年同期比110.5%と増加しており、詳細調査案件の本格化による売上転換が今後の焦点。原価先行案件の管理強化も課題。
米国・シンガポールを中心とした海外子会社の受注回復を図る。2026年12月期第1四半期の受注高は前年同期比135.7%と下げ止まりの兆しが見られるが、売上高は同87.7%にとどまり営業損失428百万円と赤字が拡大。製品出荷・業務進捗の期ずれ解消と地政学リスクへの対応が急務。
2026年12月期の年間配当予想は110円(第2四半期末55円・期末55円)と前期と同水準を維持。自己資本比率71.3%・現金及び預金23,634百万円の強固な財務基盤を背景に、業績変動局面においても安定配当を継続する方針。
最終更新: 2026年7月17日

