事業内容
株式会社アイネスは1964年創業、東京証券取引所プライム市場上場のITサービス企業。当社グループは親会社アイネスと子会社4社で構成され、情報処理・通信サービス、ソフトウェア開発、システム提供・運用保守を一貫して手掛ける。
主要顧客は地方自治体を中心とする公共分野(売上構成比46.6%)と民間企業(同53.4%)。自治体向け行政システム「WebRings」を主力ソリューションとし、福祉・住民情報分野で長年の実績を持つ。
三菱総合研究所との業務資本提携により、公共・民間双方での共同受注・ソリューション開発も推進している。
ビジネスモデル
売上高の構成はシステム開発45.6%、運用34.6%、システム保守13.7%、情報機器販売1.8%、その他4.3%(2026年3月期)。受託開発で顧客基盤を構築し、稼働後の運用・保守で継続的な収益を得る構造。
運用・保守合計で売上高の約48%を占め、安定的なストック収益を形成。自治体向けパッケージ「WebRings」の標準化対応完了後は、パッケージ型ビジネスへの移行による利益率向上を目指している。
企業の強み
1968年から地方自治体向け住民情報システム開発を手掛け、50年超の実績を持つ。主力ソリューション「WebRings」は国標準準拠版の開発を完了し、2026年1月より順次自治体への提供を開始。
公共分野売上高は2026年3月期で17,077百万円と全体の46.6%を占め、強固な顧客基盤を形成している。
2026年3月期の運用売上高12,685百万円(前年比0.1%増)、システム保守5,014百万円(同1.7%増)と、システム開発が大幅減収となる中でも運用・保守は安定推移。両カテゴリー合計で売上高の約48%を占め、景気変動の影響を受けにくい継続収益基盤を構築している。
2018年6月に三菱総合研究所と業務資本提携を締結。同社はアイネスの主要株主かつその他の関係会社として、公共・民間の各分野にわたる新たなソリューションの共同開発や共同受注活動を実施。シンクタンク機能との連携により、単独では難しい大型案件への参画や高付加価値提案が可能となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期40,033百万円→2023期42,404百万円→2024期40,557百万円→2025期40,563百万円と概ね横ばいで推移してきたが、2026期は36,616百万円と前期比9.7%減に急落。公共分野は法制度改正案件の減収・自治体システム標準化対応の延伸・収益認識基準に基づく売上減少により17,077百万円(前期比14.1%減)、民間分野は大型案件の反動減・アウトソーシング事業一部撤退により19,538百万円(同5.6%減)。
損益面では原価率悪化・受注損失引当金488百万円・減損損失1,104百万円が重なり、営業利益は前期3,536百万円から△647百万円へ急転。当期純損失は1,843百万円。
2027年3月期は売上高40,000百万円・営業利益2,500百万円・当期純利益1,700百万円への回復を予想しているが、自治体標準化移行の進捗が最大の変数となる。
成長戦略
自治体標準化・次世代WebRings・AIソリューションの3戦略で2028中計初年度の回復を目指す
2026年1月より国標準準拠WebRingsを自治体へ順次提供開始。2025年度のシステム本稼働実績を踏まえ、2026年度以降の標準化移行計画においても品質を重視した安全・安心なシステム提供を継続。特定移行支援団体の標準化システム移行を見据えた受注拡大が2027年3月期業績回復の主要ドライバー。
自治体向け行政システム「WebRings」の次世代版開発を本格化。AIエージェント機能の研究開発・実装を加速させ、行政事務の高度な自動化を実現することで自治体DXを牽引する付加価値の高い次世代ソリューションの提供を目指す。生成AIを活用した高品質・短期間での導入を実現する開発環境も構築中。
2027年3月期より「2028中期経営計画」初年度として、「地域社会課題解決モデル」「自治体パッケージ戦略」「ソリューションビジネス戦略」の3事業戦略を推進。自治体・民間双方の強みを生かした新たなビジネス創出とアライアンス先ソリューションを活用した顧客基盤強化を図る。
エンジニアの専門性評価を主軸とする人事制度への改定を実施し、2025年4月より運用開始。各年代における人材活躍を推進し、ソリューション開発投資・事業戦略の推進等の新たな成長ドライバー創出を支える人材基盤を整備する。社内ITインフラの高度化によるセキュリティリスク低減も並行推進。
最終更新: 2026年7月19日

