事業内容
株式会社ナガセは1976年設立の総合教育企業で、東進ハイスクール・東進衛星予備校・早稲田塾を擁する高校生部門を主力に、四谷大塚・木村塾による小・中学生部門、イトマンスイミングスクール等のスポーツ事業部門、東進ビジネススクールによるビジネススクール部門、さらに出版・オンライン学校・こども英語塾・国際事業を含むその他部門を展開する。連結子会社14社を含むグループ全体で「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育理念に掲げ、幼児から社会人まで幅広い顧客層に教育サービスを提供している。
2026年3月期の連結売上高は64,183百万円と過去最高を更新した。
ビジネスモデル
高校生部門では東進ハイスクール直営96校に加え、東進衛星予備校FC加盟校920校(2026年3月末)にシステムパッケージを提供しロイヤリティ収入を得る。小・中学生部門ではYTnet・四谷大塚NET加盟教室815教室を通じた教材・テスト提供で広域展開する。
スポーツ事業部門は月謝型の水泳教室・フィットネスクラブ運営で安定収益を確保。各部門が生徒・会員から継続的に授業料・会費を受領する構造を持つ。
企業の強み
2026年3月期において東京大学現役合格者数906名(当社史上最高)を達成。旧七帝大・国公立大医学部・早慶など難関大学への多数の合格者輩出実績が生徒獲得力の源泉となっている。
また日本最多12大学のべ69回の大学別模試を設置しており、競合他社が短期間で模倣困難な教育コンテンツ・ノウハウの蓄積が差別化を支えている。
東進衛星予備校のFC加盟校は2026年3月末時点で920校に達し、全国に広がる映像授業配信ネットワークを構築している。四谷大塚のYTnet・四谷大塚NET加盟教室は815教室を擁し、首都圏を中心に中学受験市場での広域展開を実現している。
これらのネットワークは長期の契約関係(FC契約5年・自動更新)に基づき安定的な収益基盤を形成している。
2006年の四谷大塚買収、2008年のイトマンスイミングスクール買収、2014年の早稲田塾買収、2022年のイトマンスポーツスクール買収、2023年のヒューマレッジ買収、2024年のイトマンスポーツウェルネス買収と、段階的なM&Aにより「知・体・心」を網羅する総合教育グループを形成。2026年3月期にはイトマンスポーツウェルネス加入だけで5,931百万円の増収に寄与しており、M&Aによる規模拡大力が実証されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期49,406百万円→2023年3月期52,354百万円→2024年3月期52,986百万円→2025年3月期55,255百万円→2026年3月期64,183百万円と推移し、2026年3月期は前期比16.2%増と加速。スポーツ事業部門のイトマンスポーツウェルネス加入(5,931百万円の増収寄与)と高校生部門の生徒数増加(2,711百万円の増収寄与)が主因。
営業利益は2024年3月期の4,538百万円を底に回復基調が鮮明で、2026年3月期は5,979百万円と2022年3月期の5,590百万円を上回る水準に達した。経常利益は前期の持分法投資損失消滅により前期比50.2%増の5,825百万円、純利益は同103.6%増の3,983百万円。
2027年3月期は売上高67,123百万円(前期比4.6%増)・営業利益6,552百万円(同9.6%増)を会社予想として開示。
成長戦略
AI活用・M&A・小中高一貫体制・リスキリング需要取込みによる多軸成長
志望校別単元ジャンル演習講座・第一志望校対策演習講座等のAI個別最適化コンテンツを毎年進化させ、東京大学現役合格者数906名(当社史上最高)等の合格実績を積み上げることで生徒獲得力を維持・強化する。大学別模試の拡充(12大学のべ69回)も継続推進。
イトマンスポーツウェルネスのグループ加入により拡大した商圏を活かし、幼稚園・保育園連携や自治体・小中学校受託事業を拡大。ピラティス30スタイル(2025年9月辻堂店・2026年2月藤沢店開店)等スイミング以外の体育事業への多角化も推進。2026年4月には旭川校を新規開校。
政府主導のリスキリング推進という市場環境を背景に、東進デジタルユニバーシティを通じた企業向けDX人財育成教育を強化。大手自動車メーカーとの全従業員向けデジタル教育プログラム共同開発等の大型法人案件を積み上げ、2025年4月開講の東進AIスクールで大学生向け新規需要も取り込む。
四谷大塚・木村塾等の小・中学生部門とヒューマレッジの指導ノウハウをグループ各社に展開し、シナジーを高める。YTnet・四谷大塚NET加盟815教室のネットワークを活用した広域展開と、東進オンライン学校による地理的制約を超えた生徒層獲得を推進。
2027年3月期より1株当たり普通配当を120円(2026年3月期普通配当100円から20円増配)とし、中間配当(60円)を新設。株主への利益還元機会の充実を図る。配当性向は2026年3月期の99.1%から2027年3月期予想72.1%へ正常化する見込み。
最終更新: 2026年7月19日

