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株式会社京都ホテル

9723東証スタンダードサービス業

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株式会社京都ホテル9723

事業内容

株式会社京都ホテルは1888年(明治21年)創業、2028年に創業140周年を迎える京都の老舗ホテル会社。ホテルオークラ京都(客室320室)とからすま京都ホテル(客室231室)の2施設を運営し、宿泊・宴会・レストランを主軸とする単一セグメント事業を展開する。

主要顧客は国内外の個人旅行者、MICE需要を含む法人・団体客、オークラニッコーホテルズ会員プログラム「One Harmony」会員など多岐にわたる。東京証券取引所スタンダード市場に上場し、㈱オークラニッコーホテルマネジメントとの業務・販売提携契約(2027年3月期まで)のもとブランド力と予約網を活用した安定的な集客基盤を持つ。

ビジネスモデル

売上高9,772百万円のうち宿泊部門43.5%(4,249百万円)、宴会部門29.6%(2,890百万円)、レストラン部門21.5%(2,103百万円)、その他5.4%(528百万円)で構成される。ホテルオークラ京都の客室稼働率82.16%、からすま京都ホテルの客室稼働率89.35%を維持しつつ、MICE・大型宴会の高単価受注と客室単価の適正化により収益性を高める複合型モデル。

ホテルオークラ京都の建物は土地・建物を賃借する資産軽量型の運営形態を採用している。

企業の強み

㈱オークラニッコーホテルマネジメントとの業務・販売提携契約(2022年4月~2027年3月)のもと、会員プログラム「One Harmony」を活用した安定的な宿泊需要を確保。2026年3月期においても通期でMICEを含む海外団体旅行が好調に推移し、宿泊部門売上高は4,249百万円(前期比3.5%増)を達成した。

営業部門による積極的なセールス活動により、東京および海外からのMICE案件や高単価の大型宴会を受注。2026年3月期の宴会部門売上高は2,890百万円(前期比11.8%増)と全部門中最大の伸びを記録し、1件あたりの人数・単価ともに前年を上回った。

3年連続の賃金引上げと福利厚生の充実、階層別・スキルアップ研修の拡充を実施した結果、離職者数の減少につながり前年を上回る人員を確保。サービス品質の維持向上に寄与しており、有報に人材確保・定着を第3次中期経営計画の重点施策として明記している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高9,772百万円(前期比4.4%増)、営業利益1,108百万円(同21.0%増)、当期純利益874百万円(同13.3%増)と全指標で改善。しかし2027年3月期予想は売上高9,700百万円(前期比0.7%減)、営業利益800百万円(同27.8%減)、当期純利益400百万円(同54.2%減)と大幅な減益を見込む。

客室改装延期による稼働率向上効果がある一方、コスト増加圧力が利益を圧迫する構図が続く見通しであり、予想の達成可否が当面の最大の注目点となる。

2026年3月期末の社債・長期借入金合計は11,576百万円(社債872百万円+長期借入金10,180百万円+1年内返済予定460百万円)と依然高水準。支払利息は205百万円(前期164百万円)と増加しており、外部要因として金利上昇局面が財務費用をさらに押し上げるリスクがある。

自己資本比率は20.2%(前期16.0%)と改善傾向にあるが、財務レバレッジの解消には相当の期間を要する。

外部要因として2025年の訪日外国人旅行者数は4,268万人(前年比15.8%増)と過去最高を記録し、インバウンド需要は追い風。一方、2025年7月の大地震デマ情報による香港・台湾・韓国からの需要急減や、大阪・関西万博関連需要の想定下振れが示すように、需要の変動性は高い。

地政学リスクや感染症等の外部ショックに対する収益の脆弱性は構造的課題として残る。

成長戦略

インバウンド・MICE積極受注と施設改装延期による稼働率最大化で収益基盤を強化

グループ会員プログラム「One Harmony」活用と海外MICE団体旅行の積極受注により宿泊部門売上4,249百万円(前期比3.5%増)を達成。客室単価向上施策が奏功し収益性改善に寄与。

東京・海外からのMICE案件や高単価大型宴会の積極受注により宴会部門売上2,891百万円(前期比11.8%増)を達成。1件あたり人数・単価ともに前年超えを実現し、全部門最高の成長率を記録。

第3次中期経営計画で2026年より予定していた客室改装を、中東情勢による資材調達の不安定化を理由に当面延期。延期により売り止め解消となり、2027年3月期の稼働率向上・売上増加が見込まれる。資材価格・調達環境の改善を注視しつつ再開時期を判断する方針。

3年連続の賃金引上げ・福利厚生充実による処遇改善と、階層別研修・スキルアップ研修・自己研鑽支援の充実を推進。2026年3月期は離職者数の減少につながり、前年を上回る人員を確保。サービス品質の維持向上に寄与。

2025年9月より使用済み食用油をSAF原料として活用する「Fry to Fly Project」に参画。2025年11月よりペットボトルキャップ回収・リサイクルを通じた開発途上国へのワクチン支援を開始。資源循環と脱炭素化への貢献を推進。

最終更新: 2026年7月19日