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株式会社ホテル、ニューグランド

9720東証スタンダードサービス業

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株式会社ホテル、ニューグランド9720

事業内容

株式会社ホテル、ニューグランドは1927年に横浜山下公園前で開業した歴史的クラシックホテルを核とする企業である。主力のホテル事業では宿泊・レストラン・宴会(婚礼含む)の3部門を展開し、髙島屋横浜店・そごう横浜店内のレストランも運営する。

2024年からはセカンドブランド「エスワイル」の直営ショップを展開し外販事業を第4の柱として育成中。不動産賃貸事業はオフィスビル等の賃貸管理を行う安定収益源。

東京証券取引所スタンダード市場上場。2027年に開業100周年を迎える。

ビジネスモデル

売上高の約99%をホテル事業が占め、宿泊(2,058百万円)・宴会(2,314百万円)・レストラン(1,455百万円)の3部門が収益の柱。インバウンド需要と国内観光需要を取り込み稼働率・客室単価の改善で売上を拡大する。

不動産賃貸事業は売上高48百万円ながら営業利益率76.5%と高収益で安定的なキャッシュを生む。設備投資は自己資金と長期借入金で賄い、営業CFは682百万円(2025期)と投資を上回る水準を確保している。

企業の強み

1927年開業のクラシックホテルとして横浜を代表する存在であり、ナポリタン・シーフードドリアなど発祥メニューを持つ。歴史的建造物としての希少性と「驚きと感動を与える商品・サービス」の提供により、価格競争を回避できるブランド力を有する。

2027年の開業100周年を控え、ブランド価値のさらなる向上を図っている。

売上高は2021期3,196百万円から2025期6,530百万円へと約2倍に拡大。2023期に営業黒字転換を果たし、2025期は売上高前期比11.5%増・営業利益前期比19.1%増を達成。

宿泊部門13.3%増・宴会部門10.7%増・レストラン部門4.5%増と全部門が成長し、業績回復の持続性を示している。

不動産賃貸事業は売上高48百万円に対し営業利益37百万円・営業利益率76.5%と極めて高い収益性を誇る。設備投資がほぼ不要な資産軽量型モデルで、既存テナントとの継続契約により安定的な賃料収入を確保。ホテル事業の変動リスクをヘッジする収益安定装置として機能している。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の中間純利益534百万円(前中間期比43.9%増)は、固定資産権利変換益80百万円の特別利益計上と法人税等調整額(繰延税金資産計上)による税負担軽減が大きく寄与している。経常利益411百万円が本業の実力値に近く、通期業績予想の当期純利益333百万円(経常利益320百万円)との乖離も踏まえると、下期は特別利益の剥落と税負担の正常化が見込まれる点に留意が必要。

2026年11月期中間期の投資活動によるキャッシュ・フローは▲647百万円(前中間期▲191百万円)と大幅に拡大。有形固定資産取得555百万円が主因で、建設仮勘定も前期末175百万円から353百万円へ倍増している。

営業CFは459百万円と堅調だが、フリーキャッシュフローはマイナスに転じており、現金及び現金同等物は2,084百万円へ減少。2027年開業100周年に向けた戦略的投資と解釈できるが、投資回収の進捗を継続的に確認する必要がある。

通期業績予想(売上6,800百万円、営業利益330百万円)に対し、中間期の売上進捗率は52.2%と概ね順調だが、営業利益の進捗率は120.1%と通期予想を既に上回っている。これは下期に費用増加や特別利益の剥落を織り込んでいることを示唆する。

外部要因として、継続的な物価上昇による人件費・食材費の上昇圧力、および米国通商政策に起因するインバウンド需要の不透明感が下期業績のリスク要因として残存する。

成長戦略

2027年開業100周年に向けた設備投資と人事・ブランド・成長の3戦略で経営基盤を強化

建設仮勘定が前期末175百万円から353百万円へ倍増し、有形固定資産取得555百万円と設備投資が加速。2027年開業100周年に向けた施設価値向上を通じ、宿泊・宴会単価の改善と新規顧客獲得を目指す。

2026年11月期中間期において宿泊部門9.5%増・レストラン部門10.4%増・宴会部門6.3%増と全部門で増収を達成。各部門の稼働率向上と客室単価改善を継続的に推進し、ホテル事業全体の収益力を高める。

営業利益率約78%の不動産賃貸事業において、既存テナントとの継続契約を維持しつつ前中間期比20.2%増収を達成。設備投資不要の資産軽量型モデルで安定キャッシュを創出し、ホテル事業への投資余力を確保する。

最終更新: 2026年7月17日