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株式会社乃村工藝社

9716東証プライムサービス業

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株式会社乃村工藝社9716

事業内容

株式会社乃村工藝社グループは、1892年創業の空間創造企業。当社と連結子会社7社で構成され、専門店・百貨店・複合商業施設・広報販売促進・博物館美術館・余暇施設・博覧会イベント・その他の8市場分野において、集客環境づくりの調査・コンサルティング、企画・デザイン、設計、制作施工、施設運営管理まで一気通貫のサービスを提供する。

主要顧客は国内外の小売・商業施設事業者、企業、自治体、博覧会主催者等に及び、国内全域に加えて中国・シンガポール・マレーシアにも拠点を持つ。東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

顧客からの案件を受注し、企画・デザイン・設計・制作施工・運営管理を一貫して提供するプロジェクト型ビジネスモデル。多額の設備投資を必要とせず、労務費・外注費が主要コスト。

採算性重視の受注活動へのシフトにより原価率改善を進め、2026期の売上高営業利益率は7.9%に達した。キャッシュマネジメントシステムで国内子会社の資金を一元管理し、財務効率を高めている。

企業の強み

1892年創業。1970年大阪万博・2005年愛知万博・2025年大阪関西万博など国内外の主要博覧会を一貫して受注。専門店から余暇施設まで8市場分野を網羅し、国内全域と中国・シンガポール・マレーシアに拠点を持つ。長年の実績が大型プロジェクト受注の競争優位を形成している。

採算性を重視した受注活動へのシフトにより、売上高営業利益率は2023期の2.8%から2026期には7.9%へと大幅に改善。同期間の営業利益は3,113百万円から12,818百万円へと約4倍に拡大。収益構造の質的転換が数値として明確に表れている。

2026期末の受注残高は68,851百万円(前期末67,032百万円)と高水準を維持。専門店市場の受注残高は14,360百万円と前期末8,610百万円から大幅増加。受注高も152,076百万円と売上高を上回り、次期以降の売上を一定程度担保している。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期は売上高35,734百万円(前年同期比12.4%減)、営業利益2,492百万円(同45.0%減)と大幅減益。前年同期に大阪・関西万博関連売上を多く計上していた反動で博覧会・イベント市場が8,744百万円から652百万円へ92.5%減少したことが主因。

万博特需の剥落は想定内であるが、売上総利益率が前年同期22.3%から当期20.0%へ低下しており、売上構成変化が利益率に与える影響の大きさは留意点。

通期業績予想(売上高168,000百万円、営業利益13,400百万円)は前期比それぞれ3.3%増・4.5%増と増収増益を見込む。第1四半期の受注高52,565百万円(前年同期38,906百万円比35.1%増)および受注残高87,026百万円の積み上げは通期達成の裏付けとなり得る。

余暇施設市場の受注残高24,611百万円(前年同期比60.5%増)が今後の売上計上を支える構造であり、施工進捗と売上計上タイミングが通期着地の重要変数となる。

短信において「資材価格や労務費の上昇に加え、調達環境の変化が工程等に及ぼす影響については、引き続き注視が必要」と明記されており、外部要因としてのコスト上昇圧力が継続している。第1四半期の販管費は4,659百万円(前年同期4,563百万円比2.1%増)と微増にとどまるが、売上原価率が前年同期77.7%から当期79.9%へ上昇しており、コスト管理の巧拙が通期営業利益率(予想7.98%)の達成可否を左右する。

成長戦略

中期経営計画(2026〜2028年度)で空間創造のオンリーワン企業集団への変革を推進

「空間創造のサイクルを回し、次の創出へつなぐ」を柱に、施工後の運営・改修・再創造まで顧客との継続的関係を構築。余暇施設市場での受注残高24,611百万円(前年同期比60.5%増)はこの戦略の初期成果を示す。

「商品・サービスを進化させ、時代に合わせた価値を提供する」を柱に、デジタル技術活用や新サービス開発を推進。広報・販売促進市場の受注高が4,142百万円から7,448百万円(79.8%増)へ急増しており、新たな価値提供が受注拡大に寄与している。

「空間をめぐる多様なビジネスモデルを開発する」を柱に、ディスプレイ業の枠を超えた新事業創出と海外戦略を推進。その他市場の受注残高が9,486百万円から15,919百万円(68.0%増)へ急増しており、新領域での事業拡大が進展している。

最終更新: 2026年7月17日