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NCS&A株式会社

9709東証スタンダード情報通信業

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NCS&A株式会社9709

事業内容

NCS&A株式会社は1966年創業の独立系ITサービス企業で、当社および連結子会社3社で構成される。「コンピューターは社会に奉仕する」を創業の精神とし、企業の経営課題解決に向けてシステム開発・保守・運用をワンストップで提供する。

事業はシステム開発(受託開発・自社ソリューション)、サービス(ハードウエア保守・システムサポート)、システム機器等販売の3分類で構成される。主要顧客は大手SIer(日本電気株式会社が売上高の16.6%を占める)、保険会社、自治体、ホテル・製造業など多岐にわたる。

東京証券取引所スタンダード市場に上場し、大阪・東京・名古屋に拠点を持つ。

ビジネスモデル

売上は自社製品によるソリューション(6,835百万円)、システムインテグレーション(7,996百万円)、受託開発(5,214百万円)、機器・パッケージ(2,439百万円)の4区分で構成される。利益率の高い自社ソリューション(マイグレーション、The給付、ReverseNeo等)へのシフトを推進しつつ、大手SIerからの受託開発で安定収益を確保する。

マイグレーション後の保守事業への移行により、ストック型収益の積み上げも図る。

企業の強み

独自の可視化技術「ReverseNeo」を核としたマイグレーションサービスは、アプリケーション全体をライン毎に機械的に集約変換できる独自技術を持つ。「マイグレーションセンター」化により同時並行プロジェクト数が順調に増加し、2026年3月期の自社製品ソリューション売上高は前期比1,428百万円増の6,835百万円に達した。

2026年3月期末の現金及び現金同等物残高は10,999百万円、自己資本比率64.8%、有利子負債はほぼゼロ(キャッシュ・フロー対有利子負債比率0.0倍)。営業キャッシュ・フローは2,976百万円と前期比763百万円増加し、インタレスト・カバレッジ・レシオは14,077.9倍と極めて高い財務安全性を示す。

2018年度開始の社内スタートアップ制度は申請件数が2022年度22件→2023年度28件→2024年度33件→2025年度44件と年々増加。The給付へのATM受取機能組込、ReverseNeoの生成AI機能強化、DocHelperのリリースなど、制度から実際の製品化・事業化に繋がる成果が継続的に生まれている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は2,714百万円(前期比+36.1%)、営業利益率は12.1%(前期9.7%)と大幅改善。自社製品ソリューションへの注力と高収益案件への集中が奏功した。

一方、当期純利益は2,067百万円(前期比△2.0%)と微減だが、これは前期に繰延税金資産計上による法人税等調整額(益)の一時効果(△812百万円)があった反動であり、実態ベースの収益力は向上している。

2027年3月期の会社予想は売上高20,500百万円(前期比△8.8%)、営業利益2,620百万円(同△3.5%)と減収減益。AI市場の需要拡大を背景としたメモリ不足・価格高騰によるサーバ・PC機器の調達難が機器販売の減速要因として明示されており、外部要因として業績への影響が懸念される。

ただし営業利益率は12.8%(予想)と中期経営計画の最終年度目標を上回る計画であり、収益構造の改善基調は維持される見通し。

受託開発における大手SIerからの受注依存(NEC向け売上高比率は既存分析で14.2%)は構造的リスクとして残存する。また、機器・パッケージ販売はメモリ不足の影響を直接受けやすく、2027年3月期以降も供給制約が続く見込み。

一方、自治体向け「The給付」のアライアンス拡大や受託開発の得意領域集中による収益性向上など、自社主導の収益改善施策が進んでおり、依存度低減の方向性は確認できる。

成長戦略

自社ソリューション強化・生成AI活用・人材投資で収益構造の高度化を推進

共通タスクの集約化により同時並行プロジェクト数を拡大。マイグレーション後のシステム保守事業も開始し、ストック型収益の積み上げを図る。保険会社向け大型案件が順調に推移しており、自社ソリューション売上高は前期比+1,428百万円と拡大。

「社内スタートアップ制度」を通じ、生成AI技術を融合した「ReverseNeo」新バージョン(2025年4月)および「DocHelper」(2026年2月)をリリース。AIエージェント活用に向けた人材育成と社内AI環境整備も推進。

自治体向け給付金システム「The給付」はアライアンス先との協業拡大により導入自治体数が伸長。2026年1月よりセブン・ペイメントサービスの「ATM受取」との機能連携を開始し、サービス競争力を強化。

2025年6月より平均5%の給与水準引き上げを実施(前年度に続き2年連続)。2025年10月に物価高対策特別手当を全従業員に支給。育児・介護支援制度の拡充やフェムテックサービス導入など、多様な人材活躍環境を整備。健康経営優良法人2026に認定。

連結配当性向45%以上を目標に、2026年3月期は年間配当58円(前期40円から大幅増配)、配当性向43.8%を実現。2025年8月より自己株式取得を実施(当期取得額1,499百万円)。2027年3月期も年間配当58円を予定。

最終更新: 2026年7月19日