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株式会社クレオ

9698東証スタンダード情報通信業

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事業内容

株式会社クレオは1974年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場の総合ITサービス企業。人事給与・会計クラウドソリューション「ZeeM」を中核とするソリューションサービス事業を成長の柱に据え、富士通グループ・アマノ株式会社向けシステム受託開発、LINEヤフーグループ向けシステム運用・サービス、ヘルプデスク・コンタクトセンターを担うサポートサービスの4事業を展開する。

連結売上高は14,569百万円(2026年3月期)。アマノ株式会社(売上高比14.3%)・富士通株式会社(同12.3%)が主要顧客であり、グループ3連結子会社(株式会社ブライエ、株式会社アダムスコミュニケーション、株式会社ココト)と連携して事業を運営する。

ビジネスモデル

ソリューションサービス事業ではZeeMシリーズのクラウド利用料(SaaS型)による継続課金収益を拡大し、高い利益率(営業利益率19.1%)を実現する。受託開発事業は富士通グループ等との長期取引で安定受注を確保(利益率19.7%)。

システム運用・サービス事業はLINEヤフーグループ向け保守・運用で安定収益を得る。サポートサービス事業はコールセンター・ヘルプデスクのアウトソーシングで売上高の約29%を占める。

運転資金は営業キャッシュ・フローで自己賄いし、無借金経営に近い財務構造を維持する。

企業の強み

主力のZeeMシリーズにおけるクラウド利用料(SaaS型)が継続的に伸長し、ソリューションサービス事業の売上高は前期比5.6%増の5,342百万円、営業利益は前期比12.8%増の1,019百万円(利益率19.1%)を達成。受注高も前期比8.6%増の5,240百万円、受注残高は前期比12.9%増の1,666百万円と先行指標も良好で、収益基盤の安定的拡大が確認できる。

アマノ株式会社向け売上高は2,090百万円(総売上比14.3%)、富士通株式会社向けは1,797百万円(同12.3%)と、上位2社で総売上の約27%を占める長期継続取引を維持。受託開発事業では低利益率案件の終了により利益率が18.1%から19.7%へ改善しており、適切なプロジェクト管理による収益性向上が実績として確認できる。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは1,341百万円(前期972百万円から大幅増加)。期末現金及び現金同等物は6,128百万円に達し、投資活動(426百万円支出)・財務活動(407百万円支出)を賄った上で506百万円の純増を実現。

連結配当性向40%超の株主還元方針を維持しながら財務基盤を強化している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益1,194百万円(前期比5.7%増)は、ソリューションサービス事業の営業利益が903百万円から1,019百万円へ12.8%増加したことが主因。売上高成長率0.3%に対し営業利益成長率5.7%と利益成長が売上成長を大きく上回っており、ZeeMのSaaS型利用料モデルへの転換による収益構造の改善が数値に表れている。

外部要因として人的資本重視の企業活動変革投資の継続がHR分野の需要を下支えしており、追い風環境は当面継続する見通し。

サポートサービス事業は主要顧客の組織統合に伴う業務内製化の影響を受け、売上高が4,390百万円から4,275百万円へ2.6%減、営業利益は320百万円から275百万円へ14.0%減と大幅な減益。営業利益率も6.6%から6.4%へ低下。

グループ売上の約29%を占める同事業の収益性低下は全体利益率の改善を抑制する構造的な逆風であり、新規顧客開拓や高付加価値化による収益性改善が中期的な課題として残る。

2027年3月期の会社予想は売上高15,100百万円(前期比3.6%増)、営業利益1,240百万円(同3.8%増)、当期純利益820百万円(同1.5%増)。増収増益基調は維持されるが、成長率は緩やかにとどまる。

地政学リスクや不透明な通商政策等の外部環境の不確実性が高まる中、受託開発事業の大型プロジェクト完了後の反動減(売上高8.3%減)からの回復ペースと、サポートサービス事業の内製化影響の継続が業績予想の達成可否を左右する主要変数となる。

成長戦略

ZeeMのSaaS拡充とDX推進部を核とした顧客DX支援強化で持続的成長を目指す

ZeeMシリーズのSaaS型利用料モデルを中心にストックビジネスを拡大。2026期のソリューションサービス事業売上高は5,342百万円(前期比5.6%増)、営業利益1,019百万円(同12.8%増)と順調に成長しており、収益基盤の安定的拡大が継続している。

2025年4月に新設した「DX推進部」を全社横断的な実行体制の核として、AIを含むデジタル技術活用による新たな提供価値の創出を推進。全従業員対象のデジタル関連研修実施やスキル保有者比率向上を図り、DX認定の取得・維持を目指す。

主要顧客アマノ株式会社との連携を通じたHRソリューションの拡販を継続。当期のアマノ向け売上高は2,090百万円(前期2,080百万円)と微増。ソリューションサービス事業の成長ドライバーとして位置づけられており、引き続き関係深化を図る。

主要顧客の組織統合に伴う業務内製化の影響で当期は減収減益(売上高4,275百万円、営業利益275百万円、利益率6.4%)。新規顧客開拓とサービスの高付加価値化による収益性改善が課題。2027年3月期予想では全社増収増益を見込むが、同事業の回復ペースが焦点。

最終更新: 2026年7月19日