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株式会社両毛システムズ

9691東証スタンダード情報通信業

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事業内容

株式会社両毛システムズは1970年創業、群馬県桐生市に本社を置く情報処理関連事業を単一セグメントとするITサービス企業。顧客市場別に「公共事業」(地方自治体・警察・学校等)と「社会・産業事業」(エネルギー・製造・医療・モビリティ等)の2セグメントを展開する。

連結子会社3社(両毛ビジネスサポート、リョウモウ・ベトナム・ソリューションズ、リョウモウ・フィリピンズ・インフォメーション)を含むグループで、ソフトウェア開発・システム販売・IT機器販売・クラウドサービス・アウトソーシングをワンストップで提供する。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

主収益源はソフトウェア開発・システム販売・IT機器販売等のプロジェクト型SI収益。これに加え、2024年4月新設の両毛システムズデータセンター(RSDC)を活用したクラウドサービス・アウトソーシングサービスによる継続課金型収益を拡充している。

公共事業セグメント(売上高14,759百万円)と社会・産業事業セグメント(売上高10,976百万円)の2本柱で構成し、連結営業利益額を最重要経営指標と位置付けている。

企業の強み

地方自治体・警察・学校等の公共市場向けに50年超の事業実績を持ち、地方公共団体基幹業務システム統一・標準化対応や戸籍システム等の法改正対応案件を継続受注。2026年3月期の公共事業セグメント売上高は14,759百万円(前期比18.5%増)、セグメント利益は3,070百万円(前期比47.1%増)と高い収益性を示す。

ISO9001(1998年取得)、ISO/IEC27001(2003年取得)、ISO14001(2004年取得)、ISO/IEC27017(複数サービスで取得)、プライバシーマーク等の認証を保有。品質マネジメントシステムの継続的改善を制度化しており、公共・医療・エネルギー等の高信頼性要求顧客への参入障壁を形成している。

2024年4月に両毛システムズデータセンター(RSDC)を新設し、クラウドサービス・アウトソーシングサービスのワンストップ提供体制を整備。2026年3月期には営業活動によるキャッシュ・フローが4,149百万円(前期2,209百万円)と大幅増加しており、ストック型収益の積み上げが財務体質改善に寄与している。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月14日付で支配株主ミツバ及び中部電力による公開買付けへの賛同を表明し、一連の手続きを経て上場廃止となる予定。2027年3月期の連結業績予想は非開示。

非公開化後はミツバ80%・中部電力20%の議決権比率となる見込み。投資家にとっては上場廃止に伴う流動性消滅が最大の留意点であり、公開買付け価格の妥当性評価が焦点となる。

公共事業セグメントは地方自治体システム標準化・NEXT GIGA等の特需的需要が業績を牽引しているが、これらは外部要因として一時的な性格を持つ。一方、社会・産業事業のセグメント利益は2,047百万円(前期比1.9%減)と唯一の減益セグメントとなった。

米国関税措置に伴うモビリティ事業の商談中止・延期が影響しており、外部環境の変化に対する同セグメントの感応度は引き続き注視が必要。RSDCの減価償却負担も利益圧迫要因として継続する。

2026年3月期に製品保証引当金420百万円が新規計上された(前期ゼロ)。流動負債の増加要因の一つであり、特定製品・サービスに係る将来コストリスクの顕在化を示す。

一方、自己資本比率は55.1%から58.7%へ改善し、現金及び現金同等物は4,114百万円から6,632百万円へ大幅増加。フリーキャッシュフローは3,439百万円(前期1,441百万円)と財務基盤は堅固。

製品保証引当金の内容と今後の追加計上リスクの把握が重要。

成長戦略

10次中期経営計画(2023〜2027年度)の「強化・拡大」「変革・成長」「構造改革」3軸で持続成長を追求。

地方公共団体基幹業務システムの統一・標準化対応、法改正対応、NEXT GIGA関連案件を継続的に取り込む。2026年3月期に公共事業セグメント売上高14,759百万円・利益3,070百万円(前期比47.1%増)を達成し、施策の有効性が確認された。

2024年4月稼働のRSDCを基盤に、クラウドサービスおよびアウトソーシングサービスを拡充し、ストック型収益比率の向上と収益安定化を図る。内部留保をデータセンタービジネス強化に有効活用する方針を明示。

自社製品GIOS®のシステム販売拡大とエネルギー事業者向け大型SI案件への取り組みを継続。DX推進に向けた民間企業の情報化投資需要を取り込む。2026年3月期は米国関税措置の影響でモビリティ事業に一部中止・延期が生じたが、エネルギー向けは堅調に推移。

急速な技術革新(AI等)への対応力強化と、高度な技術者の確保・育成への積極投資を推進。内部留保をICT裾野拡大・AI対応・製品サービス品質向上に充当する方針を明示。上場廃止後も中部電力との資本業務提携を通じた事業基盤強化が期待される。

最終更新: 2026年7月19日