事業内容
燦ホールディングスは1932年創業の㈱公益社を前身とし、2004年に持株会社体制へ移行。現在は公益社グループ(関西・首都圏)、葬仙グループ(鳥取・島根)、タルイグループ(兵庫・明石)、きずなグループ(家族葬特化・全国)、持株会社グループの5セグメントで構成される。
2024年9月の㈱きずなホールディングスTOBにより自社会館数は267会館(2025年3月末)に拡大し、年間葬儀取扱件数は約33,000件に達した。2026年2月にはこころネット㈱の株式交換による連結子会社化で展開エリアは21都道府県に広がり、日本最大の上場葬儀事業会社として全国規模の事業基盤を確立している。
主要顧客はシニア世代およびその家族であり、葬儀施行に加え返礼品・仏壇販売・不動産仲介・介護サービス等のライフエンディングサポート事業も展開する。
ビジネスモデル
グループ各社が自社葬儀会館(267会館)を拠点に葬儀施行収入を得る一方、返礼品・仏壇仏具販売、料理販売、不動産仲介手数料、法事法要サービス等の付随収益を積み上げる。持株会社グループは子会社向け不動産賃貸・管理受託・経営指導料を収受し、グループ全体の利益を安定的に確保する構造。
会館用地は賃借(事業用定期借地)を原則とし、資産効率を維持しながら出店を加速させる。
企業の強み
2024年9月の㈱きずなホールディングスTOBにより自社会館数267会館・年間葬儀取扱件数約33,000件を実現。「10年ビジョン」で掲げた2031年度目標会館数210会館を7年前倒しで達成し、新目標を550会館に引き上げた。
規模拡大により仕入交渉力・ブランド認知・人材採用力での優位性が高まっている。
関西・首都圏(公益社)、山陰(葬仙)、兵庫(タルイ)、全国家族葬(きずな)と地域・業態を分散させることで、特定地域の需要変動リスクを軽減。2025年3月期は全セグメントが増収増益を達成し、グループ合計売上高は31,984百万円(前期比42.5%増)、営業利益は4,521百万円(同19.3%増)を記録した。
燦HDは子会社が使用する葬儀会館等の不動産を保有・賃貸し、安定的な賃貸収入を得る。持株会社グループのセグメント利益は2025年3月期通期2,300百万円、2026年8月期3Q累計では2,822百万円と高水準を維持。長期賃借契約(20〜40年)を複数締結しており、収益の可視性が高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年8月期第4四半期累計(2025年4月~2026年3月、12か月)の営業収益は37,865百万円。きずなグループが通期寄与(14,280百万円)したことで前期通期(31,984百万円)を大幅に上回る。
一方、営業利益は3,124百万円と前期通期(4,521百万円)を下回り、営業利益率は8.2%(前期14.1%)に低下。のれん償却額737百万円、出店関連コスト・採用費の増加、きずなTOBに伴う支払利息増加が主因。
純利益4,500百万円はこころネット連結化に伴う負ののれん発生益2,810百万円(暫定)を含む一時的な押し上げ効果が大きい。財務面では総資産76,015百万円(前期末比+12,962百万円)、自己資本比率59.2%を維持。
成長戦略
2031年度550会館体制とライフエンディングサポート事業拡大を両輪に全国展開を加速
きずなHD(2024年9月)・こころネット㈱(2026年2月)の連結子会社化により展開エリアを23都道府県に拡大。2031年度グループ550会館を目標に、自社出店とM&Aを組み合わせた会館網拡大を継続推進する。
エンディングハウスブランドを中心に首都圏・近畿圏への積極出店を継続。家族葬需要の構造的拡大(65歳以上高齢者人口増加を背景に2040年まで潜在ニーズ増加見込み)を取り込み、グループ全体の葬儀施行件数を伸長させる。出店関連コスト・採用費の先行投資が短期的に利益を圧迫している段階。
葬儀施行件数増加に伴い、返礼品販売・仏壇仏具販売・不動産仲介・リハビリ特化型デイサービス・訪問医療マッサージ等の付随サービスを拡充。葬儀後の手続き手数料収入も堅調に推移しており、葬儀施行収入への依存度を低減しながら収益多様化を図る。
2026年2月に株式交換で完全子会社化したこころネット㈱(葬祭・石材・婚礼・生花・互助会事業)との統合を推進。出店地域の相互補完と葬儀周辺事業のシナジー創出を目指す。
当期はみなし取得日2026年3月31日のため貸借対照表のみ連結(互助会前受金8,596百万円計上)。2026年4月以降から損益連結が本格化する。
最終更新: 2026年7月17日

